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*13:05JST フォーシーズ Research Memo(5):2024年9月期第2四半期は増収増益。通販事業と卸売事業の売上拡大(2)
■フォーシーズHD<3726>の業績動向
3. 財務状況
2024年9月期第2四半期末の資産合計は、前期末比173百万円減の1,470百万円となった。流動資産は同142百万円減の1,100百万円となったが、これは主に現金及び預金が90百万円、商品及び製品が34百万円減少したことによる。固定資産は同31百万円減の369百万円となったが、これは主に、iiyのM&Aにより生じたのれんの償却に伴い、無形固定資産が14百万円、投資その他の資産が6百万円減少したことによる。負債合計は同99百万円減の1,026百万円となった。流動負債は同28百万円減の657百万円となったが、これは主に1年内返済予定の長期借入金が20百万円減少したことによる。固定負債は同71百万円減の368百万円となったが、これは主に長期借入金が45百万円、資産除去債務が18百万円減少したことによる。純資産合計は同75百万円減の443百万円となったが、これは主に利益剰余金74百万円減少したことによる。この結果、自己資本比率は30.0%(前期末は31.4%)となった。
4. 弊社の見方
2024年9月期第2四半期は、通販事業と卸売事業において前年同期比で売上高が拡大しており、連結黒字化に向けた取り組みが一層進んだ。代表取締役交代以降、PR活動やマーケティングに注力し、トライアンドエラーの精神で様々な新しい取り組みを行うことで、従業員の士気も活性化した。足元では、連結ベースでの単月黒字化を達成し、新規事業である再生可能エネルギー事業による収益の底上げも期待される。新商品については、ボディケアカンパニーであるファイテンとのコラボ商品、「メタックス アロマティックローション」の反響が好調で約60日で完売となり、再販以降も売上を伸ばしている。また、(株)ヨドバシカメラの新業態リテールメディアストア「ヨドブルーム池袋店」に参画しており、「ナノアクア 炭酸ジェルパック」等のスキンケア商品の売れ行きが好調である。
通販事業においては、PR活動とマーケティングの強化を掲げている。電話オペレーターによる販売は、現在新規顧客を大量に獲得できてはいないが、顧客との距離が近いことから確度の高いマーケティングができている。化粧品に留まらずグループ内の商材や他仕入れ商品など、顧客のニーズに合わせた商品を提案することで、売上を維持している。同社のコールセンターで働く社員は、電話営業歴10年以上のベテランスタッフにより構成されており、長年の経験で培われてきた営業力や自社製品に対する誇りや想いは、同社の販売部門における大きな強みであると弊社では見ている。一方、EC販売では子会社のiiyの売上が大きな割合を占めており、現在グループ全体で新規顧客獲得の強化を行っている。それに伴う広告宣伝費の増加で、現時点では利益面では大きな実績には至っていない。しかし、これは今後の売上増に向けた先行投資だと弊社では見ている。足元では影響力の強いユーチューバーやインスタグラマー等とのミーティングを重ねており、コラボ商品の開発等により幅広い世代に刺さるブランドとして、認知の向上が期待される。
卸売事業においては、コロナ禍が収束したことを追い風に、各ブランドの海外展開を精力的に進めている。化粧品メーカーが海外に進出する際には、化粧品の安全基準や販売方法に関する規制が国ごとに異なるという課題があるが、同社では安易な成分変更は行わず、より良い商品を世の中に提供するという方針である。「Cure」ブランドではユーチューバーを活用したPR等が奏功し、インバウンドによる訪日観光客、特にアジア圏の需要が強く、商品力が広まることで売上は底上げされると弊社では見ている。
同社の商品は、20代からミドルエイジ世代まで、どの世代でも誰が使ってもいい商品であるという強みがある。これは、様々な年代における悩みやニーズを丁寧に吸い上げ、顧客に寄り添った商品展開を行っているからこそである。また、メイドインジャパンとして、開発段階から品質にもこだわった商品ラインナップを揃えている。注力施策として掲げているPR活動とマーケティングの強化により、同社のブランド認知が進むことで、より一層のマーケットの広がりが期待できると弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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3. 財務状況
2024年9月期第2四半期末の資産合計は、前期末比173百万円減の1,470百万円となった。流動資産は同142百万円減の1,100百万円となったが、これは主に現金及び預金が90百万円、商品及び製品が34百万円減少したことによる。固定資産は同31百万円減の369百万円となったが、これは主に、iiyのM&Aにより生じたのれんの償却に伴い、無形固定資産が14百万円、投資その他の資産が6百万円減少したことによる。負債合計は同99百万円減の1,026百万円となった。流動負債は同28百万円減の657百万円となったが、これは主に1年内返済予定の長期借入金が20百万円減少したことによる。固定負債は同71百万円減の368百万円となったが、これは主に長期借入金が45百万円、資産除去債務が18百万円減少したことによる。純資産合計は同75百万円減の443百万円となったが、これは主に利益剰余金74百万円減少したことによる。この結果、自己資本比率は30.0%(前期末は31.4%)となった。
4. 弊社の見方
2024年9月期第2四半期は、通販事業と卸売事業において前年同期比で売上高が拡大しており、連結黒字化に向けた取り組みが一層進んだ。代表取締役交代以降、PR活動やマーケティングに注力し、トライアンドエラーの精神で様々な新しい取り組みを行うことで、従業員の士気も活性化した。足元では、連結ベースでの単月黒字化を達成し、新規事業である再生可能エネルギー事業による収益の底上げも期待される。新商品については、ボディケアカンパニーであるファイテンとのコラボ商品、「メタックス アロマティックローション」の反響が好調で約60日で完売となり、再販以降も売上を伸ばしている。また、(株)ヨドバシカメラの新業態リテールメディアストア「ヨドブルーム池袋店」に参画しており、「ナノアクア 炭酸ジェルパック」等のスキンケア商品の売れ行きが好調である。
通販事業においては、PR活動とマーケティングの強化を掲げている。電話オペレーターによる販売は、現在新規顧客を大量に獲得できてはいないが、顧客との距離が近いことから確度の高いマーケティングができている。化粧品に留まらずグループ内の商材や他仕入れ商品など、顧客のニーズに合わせた商品を提案することで、売上を維持している。同社のコールセンターで働く社員は、電話営業歴10年以上のベテランスタッフにより構成されており、長年の経験で培われてきた営業力や自社製品に対する誇りや想いは、同社の販売部門における大きな強みであると弊社では見ている。一方、EC販売では子会社のiiyの売上が大きな割合を占めており、現在グループ全体で新規顧客獲得の強化を行っている。それに伴う広告宣伝費の増加で、現時点では利益面では大きな実績には至っていない。しかし、これは今後の売上増に向けた先行投資だと弊社では見ている。足元では影響力の強いユーチューバーやインスタグラマー等とのミーティングを重ねており、コラボ商品の開発等により幅広い世代に刺さるブランドとして、認知の向上が期待される。
卸売事業においては、コロナ禍が収束したことを追い風に、各ブランドの海外展開を精力的に進めている。化粧品メーカーが海外に進出する際には、化粧品の安全基準や販売方法に関する規制が国ごとに異なるという課題があるが、同社では安易な成分変更は行わず、より良い商品を世の中に提供するという方針である。「Cure」ブランドではユーチューバーを活用したPR等が奏功し、インバウンドによる訪日観光客、特にアジア圏の需要が強く、商品力が広まることで売上は底上げされると弊社では見ている。
同社の商品は、20代からミドルエイジ世代まで、どの世代でも誰が使ってもいい商品であるという強みがある。これは、様々な年代における悩みやニーズを丁寧に吸い上げ、顧客に寄り添った商品展開を行っているからこそである。また、メイドインジャパンとして、開発段階から品質にもこだわった商品ラインナップを揃えている。注力施策として掲げているPR活動とマーケティングの強化により、同社のブランド認知が進むことで、より一層のマーケットの広がりが期待できると弊社では見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 茂木稜司)
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