東京株式（大引け）＝５５円安、大型連休を控え利益確定売りに押される

　２８日の東京株式市場は売りに押される展開で日経平均株価はマイナス圏で推移。下げ幅は小さかったものの、後場に入っても下値を切り下げる軟調地合いが続いた。

　大引けの日経平均株価は前日比５５円１３銭安の１万９１９６円７４銭と続落。東証１部の売買高概算は１９億９６５３万株、売買代金概算は２兆５４６０億８０００万円。値上がり銘柄数は６９７、対して値下がり銘柄数は１２３６、変わらずは８３銘柄だった。

　前日の米国株市場ではＮＹダウが小幅反発したものの上値は重く、朝方から東京市場もはっきりしない展開となった。日経平均株価は前日こそ上昇一服となったが、ここ大きく水準を切り上げてきただけに利益確定売り圧力が強かった。大型連休前ということもありポジションを積みにくく、積極的な買いは入らなかったが、下値では国内外機関投資家とみられる押し目買いも観測されていた。個別には決算発表に絡み明暗を分ける銘柄が多く、好決算でも市場コンセンサスに届かず売りを浴びた銘柄も散見された。全体的に値がさ株の商いが盛んだったこともあって、売買代金は活況の目安とされる２兆円を大きく上回り、２兆５０００億円台まで膨らんだ。

　個別では、トヨタ自動車<7203.T>が軟調、デンソー<6902.T>も安い。オムロン<6645.T>、東邦チタニウム<5727.T>も急落。レナウン<3606.T>、アドバンテスト<6857.T>も大きく利食われた。パイオニア<6773.T>、新明和工業<7224.T>などの下げも目立つ。リソー教育<4714.T>、不二家<2211.T>が売られ、トヨタ紡織<3116.T>も下落した。

　半面、任天堂<7974.T>が高く、ＮＴＴドコモ<9437.T>も上昇した。アルプス電気<6770.T>が物色人気となったほか、アンリツ<6754.T>、イビデン<4062.T>なども値を飛ばしている。東洋機械金属<6210.T>、曙ブレーキ工業<7238.T>が買われ、ｅｎｉｓｈ<3667.T>も物色人気となった。きんでん<1944.T>、日立マクセル<6810.T>なども大きく買いが優勢。ボルテージ<3639.T>も活況高となった。

出所：株経ONLINE（株式会社みんかぶ）