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ジャパン・シニアリビング投資法人のニュース
■会社概要
2. 沿革
ケネディクス<4321>は1995年に、米国不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの日本における不動産事業の拠点として設立された(旧商号はケネディ・ウィルソン・ジャパン株式会社)。その後、データセンタービル投資への不動産ノンリコースローンのアレンジや、大手生命保険会社との不動産ファンド組成を通じて、アセットマネジメント業務を開始するなど、日本における不動産証券化ビジネスの勃興を機会と捉え、不動産ファンドビジネスに本格参入した。
不良債権処理や減損会計の導入等による財務リストラの進展や、長引く低金利時代における代替投資としての投資需要の拡大を背景として、不動産証券化市場の成長とともに、同社の業績も順調に拡大した。2002年2月に大阪証券取引所ナスダックジャパン市場(現東京証券取引所JASDAQ市場)に上場すると、2003年12月に東京証券取引所市場第2部へ上場、2004年12月には東京証券取引所市場第1部へ指定替えとなった。
2005年5月にはケネディクス株式会社へ商号変更。また、2005年5月には三井物産<8031>と三井住友信託銀行(株)(旧三井信託銀行(株))との共同事業で国内初の物流施設特化型J-REITとなる日本ロジスティクスファンド投資法人<8967>を、同年7月にはケネディクス不動産投資顧問(株)が運用するケネディクス・オフィス投資法人<8972>を相次いで上場させた。
2008年のリーマン・ショックに伴う金融引締め及び不動産市況の悪化により、資産圧縮や投資の凍結等を余儀なくされた時期もあったが、2006年に0.5兆円に到達したAUMは、2010年に1兆円、2017年には2兆円を突破し、順調に拡大してきた。
その間、2012年にケネディクス・レジデンシャル投資法人(住宅)が上場。2015年にはケネディクス商業リート投資法人<3453>(商業施設)、ジャパン・シニアリビング投資法人<3460>(ヘルスケア関連施設)※の2つのJ-REITを上場させた。
※ジャパン・シニアリビング投資法人については、2018年3月1日付でケネディクス・レジデンシャル投資法人に吸収合併(それに伴い、ケネディクス・レジデンシャル投資法人はケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人<3278>に名称変更)。
2015年には、海外投資家の開拓や海外不動産投資等、海外展開の推進を目的としてシンガポール法人を設立すると、2016年にはAmanahRaya REIT(マレーシアREIT)にもスポンサー参加している。2019年には野村総合研究所<4307>との協業により不動産クラウドファンディング事業に参入したほか、フィンテックを利用した新たなビジネスを立ち上げるため、専門部署である「デジタル・セキュリタイゼーション推進室」を設立しており、不動産投資市場の未来像を展望した活動にも意欲的に取り組んでいる。
3. 企業特長
(1) AUMの積み上げを実現する仕組み
同社のビジネスモデルの特徴は、不動産を自ら保有せず、グループで組成・運用するファンドが保有することにより、安定的な収益力を追求する「ケネディクスモデル」にある。したがって、AUMを積み上げることにより、アセットマネジメント事業の収益を安定的に伸ばすことが業績拡大に結び付く。特に、リーマン・ショック以降、その方針が明確に打ち出されている。不動産投資ファンドの勃興期から活躍してきた同社は、不動産市況等の影響を受けながらも、着実にAUMを積み上げており、独立系の不動産アセットマネジメント会社では国内最大規模となっている。約2.5兆円に上るAUMは、同社の収益基盤を支えるとともに、ブランド力の向上や運用ノウハウの蓄積にも貢献することで、更なるAUMの拡大につながる正の循環が成立していると言える。
また、アセットマネジメント事業を中核として、不動産関連事業と不動産投資事業の3つの事業が相互に支え合う3本の柱として機能することで競争力の向上や価値創造を実現し、最終的にはAUMの拡大につながっているところも同社の強みである。
特に、物件取得競争が激化するなかで、これまでの経験を生かした目利きの高さに加えて、他社に先駆けて様々な手法(開発型案件のほか、ブリッジファンド、私募ファンドの組成、物件取得を目的とした商業不動産担保証券への投資など)を手掛けるとともに、他社との協業などをうまく生かしながら、新たなアセットクラス(ヘルスケア、インフラ等)に挑戦してきたことにも、独立系である同社ならではの機動性や先進性が発揮されている。2019年1月には、野村総合研究所との協業により新しい不動産投資の仕組みである不動産クラウドファンディング事業へ参入すると、新たな不動産証券化の手法として、ブロックチェーンを活用した「不動産セキュリティ・トークン」の立ち上げにも取り組んでいる。
(2) 豊富なラインアップ
幅広い投資家層に、豊富なラインアップを提供できることも強みと言える。従来は中規模オフィスに対する目利きの高さに優位性があったが、AUMの拡大とともに賃貸住宅や物流施設、商業施設のほか、注目されているヘルスケア関連施設や太陽光発電所などのインフラなども手掛けており、様々な投資スキームの提供と合わせ、投資家のニーズやリスク・リターン属性に見合った最適な提案が可能となっている。特に、REITについては、様々なアセットクラスを取りそろえた3つのメインスポンサーREITと1つの私募REITを運用しており、同社のメインビジネスになっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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2. 沿革
ケネディクス<4321>は1995年に、米国不動産会社ケネディ・ウィルソン・インクの日本における不動産事業の拠点として設立された(旧商号はケネディ・ウィルソン・ジャパン株式会社)。その後、データセンタービル投資への不動産ノンリコースローンのアレンジや、大手生命保険会社との不動産ファンド組成を通じて、アセットマネジメント業務を開始するなど、日本における不動産証券化ビジネスの勃興を機会と捉え、不動産ファンドビジネスに本格参入した。
不良債権処理や減損会計の導入等による財務リストラの進展や、長引く低金利時代における代替投資としての投資需要の拡大を背景として、不動産証券化市場の成長とともに、同社の業績も順調に拡大した。2002年2月に大阪証券取引所ナスダックジャパン市場(現東京証券取引所JASDAQ市場)に上場すると、2003年12月に東京証券取引所市場第2部へ上場、2004年12月には東京証券取引所市場第1部へ指定替えとなった。
2005年5月にはケネディクス株式会社へ商号変更。また、2005年5月には三井物産<8031>と三井住友信託銀行(株)(旧三井信託銀行(株))との共同事業で国内初の物流施設特化型J-REITとなる日本ロジスティクスファンド投資法人<8967>を、同年7月にはケネディクス不動産投資顧問(株)が運用するケネディクス・オフィス投資法人<8972>を相次いで上場させた。
2008年のリーマン・ショックに伴う金融引締め及び不動産市況の悪化により、資産圧縮や投資の凍結等を余儀なくされた時期もあったが、2006年に0.5兆円に到達したAUMは、2010年に1兆円、2017年には2兆円を突破し、順調に拡大してきた。
その間、2012年にケネディクス・レジデンシャル投資法人(住宅)が上場。2015年にはケネディクス商業リート投資法人<3453>(商業施設)、ジャパン・シニアリビング投資法人<3460>(ヘルスケア関連施設)※の2つのJ-REITを上場させた。
※ジャパン・シニアリビング投資法人については、2018年3月1日付でケネディクス・レジデンシャル投資法人に吸収合併(それに伴い、ケネディクス・レジデンシャル投資法人はケネディクス・レジデンシャル・ネクスト投資法人<3278>に名称変更)。
2015年には、海外投資家の開拓や海外不動産投資等、海外展開の推進を目的としてシンガポール法人を設立すると、2016年にはAmanahRaya REIT(マレーシアREIT)にもスポンサー参加している。2019年には野村総合研究所<4307>との協業により不動産クラウドファンディング事業に参入したほか、フィンテックを利用した新たなビジネスを立ち上げるため、専門部署である「デジタル・セキュリタイゼーション推進室」を設立しており、不動産投資市場の未来像を展望した活動にも意欲的に取り組んでいる。
3. 企業特長
(1) AUMの積み上げを実現する仕組み
同社のビジネスモデルの特徴は、不動産を自ら保有せず、グループで組成・運用するファンドが保有することにより、安定的な収益力を追求する「ケネディクスモデル」にある。したがって、AUMを積み上げることにより、アセットマネジメント事業の収益を安定的に伸ばすことが業績拡大に結び付く。特に、リーマン・ショック以降、その方針が明確に打ち出されている。不動産投資ファンドの勃興期から活躍してきた同社は、不動産市況等の影響を受けながらも、着実にAUMを積み上げており、独立系の不動産アセットマネジメント会社では国内最大規模となっている。約2.5兆円に上るAUMは、同社の収益基盤を支えるとともに、ブランド力の向上や運用ノウハウの蓄積にも貢献することで、更なるAUMの拡大につながる正の循環が成立していると言える。
また、アセットマネジメント事業を中核として、不動産関連事業と不動産投資事業の3つの事業が相互に支え合う3本の柱として機能することで競争力の向上や価値創造を実現し、最終的にはAUMの拡大につながっているところも同社の強みである。
特に、物件取得競争が激化するなかで、これまでの経験を生かした目利きの高さに加えて、他社に先駆けて様々な手法(開発型案件のほか、ブリッジファンド、私募ファンドの組成、物件取得を目的とした商業不動産担保証券への投資など)を手掛けるとともに、他社との協業などをうまく生かしながら、新たなアセットクラス(ヘルスケア、インフラ等)に挑戦してきたことにも、独立系である同社ならではの機動性や先進性が発揮されている。2019年1月には、野村総合研究所との協業により新しい不動産投資の仕組みである不動産クラウドファンディング事業へ参入すると、新たな不動産証券化の手法として、ブロックチェーンを活用した「不動産セキュリティ・トークン」の立ち上げにも取り組んでいる。
(2) 豊富なラインアップ
幅広い投資家層に、豊富なラインアップを提供できることも強みと言える。従来は中規模オフィスに対する目利きの高さに優位性があったが、AUMの拡大とともに賃貸住宅や物流施設、商業施設のほか、注目されているヘルスケア関連施設や太陽光発電所などのインフラなども手掛けており、様々な投資スキームの提供と合わせ、投資家のニーズやリスク・リターン属性に見合った最適な提案が可能となっている。特に、REITについては、様々なアセットクラスを取りそろえた3つのメインスポンサーREITと1つの私募REITを運用しており、同社のメインビジネスになっている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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