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コスモ・バイオのニュース
■コスモ・バイオ<3386>の事業概要
世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献する独立系のバイオ専門商社として、世界の大学・公的研究機関・検査機関・民間企業・病院などの研究室・検査室で使用される、基礎研究分野の研究用試薬・機器・消耗品・臨床検査薬を国内外で販売している。世界のライフサイエンス研究者と仕入先を結び、多様な顧客ニーズに応えるべく、最先端・高品質の製品・最新の技術情報・サービスをワンストップで提供している。
2020年12月期売上高構成比(連結ベース)は研究用試薬が72.6%、機器が26.0%、臨床検査薬が1.5%だった。研究用試薬が主力である。2020年12月期は機器の売上が手袋など研究用消耗品の好調で伸長し、売上構成比も上昇したが、過去5期で見ると全体として売上構成比に大きな変動はない。
試薬とは、実験・研究・測定のために使われる薬剤である。化学物質以外にも、生物の体内から取り出した成分(タンパク質、細胞、核酸等)や、それを反応させるための溶液など、多種・多様な試薬がある。そしてライフサイエンス研究は広範囲に様々な分野で研究が行われ、研究者一人ひとりが、それぞれ異なったテーマで研究を行っている。したがって多様な顧客ニーズに応えるためには、多種多様な試薬・技術情報・サービスが必要となる。このため取扱品目は、タンパク質研究用試薬(モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体等)、遺伝子研究用試薬(制限酵素、核酸、遺伝子検出用試薬等)、組織培養研究用試薬(培地、培養システム・器具等)、その他バイオ研究用試薬(ペプチド、ウイルス、細菌等)、バイオ研究用機器(細胞・遺伝子操作機器、分離・精製機器、培養機器等)、創薬支援・受託サービス(ペプチド合成・抗体作製等)、臨床検査薬(血液・血清試薬、細菌検査試薬、病理・組織検査試薬等)と幅広い。
なおライフサイエンス研究用試薬の国内市場規模は、主に大学・公的研究機関の公的研究費及び民間企業の研究開発費で構成され、同社によると1,100億円規模で推移している。基礎研究分野のため需要(研究開発費の予算)に大きな変動は見られない。また市場シェアは海外企業の日本法人、大手企業の子会社・部門、専門商社等、同社を含む大手7社で市場全体の約3分の2を占めている。
1. 子会社の状況
連結子会社のビーエム機器は、ライフサイエンス研究に使用する機器類・消耗品の輸入及び国内販売を行っている。連結子会社のCBUは、北米を中心とした新規製品・仕入先の探索、及び日本以外の全世界向け販売(コスモ・バイオの輸出品、CBU独自の仕入品)を行っている。
非連結子会社のプロテインテック・ジャパンは、米国PGI との合弁会社(2016年11月設立、出資比率は同社51%、米国PGI49%)で、日本におけるPGI製品のプロモーションやテクニカルサポート等を通じてPGI製品の拡販を推進している。また上記以外に、2015年9月には組織培養用培地のパイオニアであるコージンバイオ(株)に出資、2018年4月には創薬ベンチャーのファイメクス(株)(武田薬品工業<4502>のアントレプレナーシップベンチャープログラムによって2018年1月に設立されたカーブアウトベンチャー)に出資、2019年4月にはペプチド創薬支援で業務提携している創薬ベンチャーのメスキュージェナシス(株)(以下、MJ)に出資している。
2. 特徴・強み
同社の特徴・強みとしては、グローバルな仕入ネットワーク、業界最大級の品ぞろえ、グループ内のメーカー機能等がある。
仕入面は全世界に約600社(うち海外が400社以上)のグローバルネットワークを構築し、販売面は国内で全国をカバーする約200拠点の販売代理店網を構築している。取扱品目数は約1,200万品目(従来は約1,600万品目としていたが、商品登録方法を変更したため現在は約1,200万品目)に達している。自社ブランド製品を含めた豊富な品ぞろえで、抗体分野を中心に多様な顧客ニーズに対応し、多種多様な製品・技術情報・サービスをワンストップで提供している。膨大な製品ラインアップのなかから、研究者にとって有用な製品を選び出し、タイムリーに提供する「製品・サービスとユーザーのマッチング」のノウハウも強みである。
在庫管理については、売れ筋製品を在庫として持ち、出荷頻度の小さい製品を受注状況に応じて仕入先から取り寄せている。更なる在庫適正化を図るため、売上データのより詳細な解析を推進している。また、製品カタログ発行費用や管理コストの削減、製品・サービス情報の随時更新・鮮度向上に向けて、2018年9月にWeb製品検索システムをリニューアルした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
世界のライフサイエンス研究の進歩・発展に貢献する独立系のバイオ専門商社として、世界の大学・公的研究機関・検査機関・民間企業・病院などの研究室・検査室で使用される、基礎研究分野の研究用試薬・機器・消耗品・臨床検査薬を国内外で販売している。世界のライフサイエンス研究者と仕入先を結び、多様な顧客ニーズに応えるべく、最先端・高品質の製品・最新の技術情報・サービスをワンストップで提供している。
2020年12月期売上高構成比(連結ベース)は研究用試薬が72.6%、機器が26.0%、臨床検査薬が1.5%だった。研究用試薬が主力である。2020年12月期は機器の売上が手袋など研究用消耗品の好調で伸長し、売上構成比も上昇したが、過去5期で見ると全体として売上構成比に大きな変動はない。
試薬とは、実験・研究・測定のために使われる薬剤である。化学物質以外にも、生物の体内から取り出した成分(タンパク質、細胞、核酸等)や、それを反応させるための溶液など、多種・多様な試薬がある。そしてライフサイエンス研究は広範囲に様々な分野で研究が行われ、研究者一人ひとりが、それぞれ異なったテーマで研究を行っている。したがって多様な顧客ニーズに応えるためには、多種多様な試薬・技術情報・サービスが必要となる。このため取扱品目は、タンパク質研究用試薬(モノクローナル抗体、ポリクローナル抗体等)、遺伝子研究用試薬(制限酵素、核酸、遺伝子検出用試薬等)、組織培養研究用試薬(培地、培養システム・器具等)、その他バイオ研究用試薬(ペプチド、ウイルス、細菌等)、バイオ研究用機器(細胞・遺伝子操作機器、分離・精製機器、培養機器等)、創薬支援・受託サービス(ペプチド合成・抗体作製等)、臨床検査薬(血液・血清試薬、細菌検査試薬、病理・組織検査試薬等)と幅広い。
なおライフサイエンス研究用試薬の国内市場規模は、主に大学・公的研究機関の公的研究費及び民間企業の研究開発費で構成され、同社によると1,100億円規模で推移している。基礎研究分野のため需要(研究開発費の予算)に大きな変動は見られない。また市場シェアは海外企業の日本法人、大手企業の子会社・部門、専門商社等、同社を含む大手7社で市場全体の約3分の2を占めている。
1. 子会社の状況
連結子会社のビーエム機器は、ライフサイエンス研究に使用する機器類・消耗品の輸入及び国内販売を行っている。連結子会社のCBUは、北米を中心とした新規製品・仕入先の探索、及び日本以外の全世界向け販売(コスモ・バイオの輸出品、CBU独自の仕入品)を行っている。
非連結子会社のプロテインテック・ジャパンは、米国PGI との合弁会社(2016年11月設立、出資比率は同社51%、米国PGI49%)で、日本におけるPGI製品のプロモーションやテクニカルサポート等を通じてPGI製品の拡販を推進している。また上記以外に、2015年9月には組織培養用培地のパイオニアであるコージンバイオ(株)に出資、2018年4月には創薬ベンチャーのファイメクス(株)(武田薬品工業<4502>のアントレプレナーシップベンチャープログラムによって2018年1月に設立されたカーブアウトベンチャー)に出資、2019年4月にはペプチド創薬支援で業務提携している創薬ベンチャーのメスキュージェナシス(株)(以下、MJ)に出資している。
2. 特徴・強み
同社の特徴・強みとしては、グローバルな仕入ネットワーク、業界最大級の品ぞろえ、グループ内のメーカー機能等がある。
仕入面は全世界に約600社(うち海外が400社以上)のグローバルネットワークを構築し、販売面は国内で全国をカバーする約200拠点の販売代理店網を構築している。取扱品目数は約1,200万品目(従来は約1,600万品目としていたが、商品登録方法を変更したため現在は約1,200万品目)に達している。自社ブランド製品を含めた豊富な品ぞろえで、抗体分野を中心に多様な顧客ニーズに対応し、多種多様な製品・技術情報・サービスをワンストップで提供している。膨大な製品ラインアップのなかから、研究者にとって有用な製品を選び出し、タイムリーに提供する「製品・サービスとユーザーのマッチング」のノウハウも強みである。
在庫管理については、売れ筋製品を在庫として持ち、出荷頻度の小さい製品を受注状況に応じて仕入先から取り寄せている。更なる在庫適正化を図るため、売上データのより詳細な解析を推進している。また、製品カタログ発行費用や管理コストの削減、製品・サービス情報の随時更新・鮮度向上に向けて、2018年9月にWeb製品検索システムをリニューアルした。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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