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コスモ・バイオのニュース
■コスモ・バイオ<3386>の中長期成長戦略
4. 鶏卵バイオリアクター事業を本格展開
鶏卵バイオリアクター事業(鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業)は、遺伝子改変ニワトリ(鶏卵の卵白中に、目的とする有用なタンパク質を大量に生産させるようにゲノム編集した特殊なニワトリ)の鶏卵バイオリアクターを用いて、ユーザーが必要とする目的タンパク質を大量製造・精製する。
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)及び国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)との共同研究を進め、2017年8月ヒトインターフェロンβ製造に関する特許実施権を獲得した。2018年7月には産総研が、卵白に有用組み換えタンパク質を大量に含む卵を産む遺伝子改変ニワトリを作製する技術を確立している。
2019年にはヒトインターフェロンβに限定されない特許実施許諾を産総研及び農研機構から獲得した。2019年7月大阪大学発ベンチャーのC4Uが保有する特許技術「CRISPR/Cas3」をライセンス導入し、ユーザーが必要とするタンパク質を安価・大量に製造できるようになったため、鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業を開始した。ユーザーニーズに対応して受託製造を本格展開するとともに、将来的には幅広く対応可能な研究用試薬の自社製品としての開発・製造・販売も目指すとしている。
2019年10月には日本全薬工業からゲノム編集ニワトリの作製を受託した。ニワトリが産卵した有用タンパク質(Aタンパク質)を大量に含む鶏卵を納品する。当面は日本全薬工業の開発用の鶏卵納品だが、将来的に日本全薬工業がAタンパク質を用いた製品を上市する場合は、新たに契約を締結して売上げに応じたロイヤルティなどの収益を得られる可能性がある。
新たな事業基盤創出
5. 新たな事業基盤創出に向けて資本提携・業務提携も推進
ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開も見据え、新たな事業基盤の創出に向けて資本提携・業務提携も推進している。
2018年4月には、生体内の標的とするタンパク質の分解を誘導することにより新規医薬品の研究開発を行うファイメクスに出資した。
2018年6月には学校法人麻布獣医学園と、麻布獣医学園の出願特許「アミロイドタンパク質を抽出する試薬」に関する実施許諾契約を締結した。アミロイドという線維構造を持つタンパク質だけを選別して抽出できる画期的な技術であり、本技術を用いてアルツハイマー病などの研究に極めて重要なツールを提供する。
生産性向上も推進
6. 生産性向上も推進
企業価値向上に向けた取り組みでは、働き方改革、生産性向上と効率化、リスク管理の徹底、人材育成、CSR(企業の社会的責任)活動などを推進する。
2019年5月には本社オフィスフロア移転と同時に働き方の見直しを実施した。IT環境やコミュニケーション・会議エリアの充実など働きやすい環境を整備し、グループ3社が同一オフィスで業務を行うことによる交流・シナジー、生産性向上・業務効率化を推進している。リスク管理強化では主要サーバをデータセンターに移設した。
CSR活動では、大学等が行う公開講座に協賛する「公開講座応援団」、米国マサチューセッツ工科大学で毎年行われている「iGEM生物ロボットコンテスト」参加日本チームへの資金援助、米国科学振興協会発行「Science Signaling」の日本語サイト運営、食道から大腸まで子供が潜り抜けられるトンネル構造模型「消化管体験ツアー」などを行っている。
製造・自社受託サービスが拡大して中長期的に成長期待
7. 製造・自社受託サービスが拡大して中長期的に成長期待
新中期経営計画では、高収益構造の確立を目指し、メーカー機能を中心とする第2の収益柱の構築、ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開も推進する方針を打ち出した。ペプチド・抗体作製サービス事業は順調に拡大し、鶏卵バイオリアクター事業も本格展開で成長加速が期待される。成長ドライバーの製造・自社受託サービスが拡大して、中長期的に成長が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
4. 鶏卵バイオリアクター事業を本格展開
鶏卵バイオリアクター事業(鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業)は、遺伝子改変ニワトリ(鶏卵の卵白中に、目的とする有用なタンパク質を大量に生産させるようにゲノム編集した特殊なニワトリ)の鶏卵バイオリアクターを用いて、ユーザーが必要とする目的タンパク質を大量製造・精製する。
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)及び国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)との共同研究を進め、2017年8月ヒトインターフェロンβ製造に関する特許実施権を獲得した。2018年7月には産総研が、卵白に有用組み換えタンパク質を大量に含む卵を産む遺伝子改変ニワトリを作製する技術を確立している。
2019年にはヒトインターフェロンβに限定されない特許実施許諾を産総研及び農研機構から獲得した。2019年7月大阪大学発ベンチャーのC4Uが保有する特許技術「CRISPR/Cas3」をライセンス導入し、ユーザーが必要とするタンパク質を安価・大量に製造できるようになったため、鶏卵バイオリアクターを用いたタンパク質受託製造事業を開始した。ユーザーニーズに対応して受託製造を本格展開するとともに、将来的には幅広く対応可能な研究用試薬の自社製品としての開発・製造・販売も目指すとしている。
2019年10月には日本全薬工業からゲノム編集ニワトリの作製を受託した。ニワトリが産卵した有用タンパク質(Aタンパク質)を大量に含む鶏卵を納品する。当面は日本全薬工業の開発用の鶏卵納品だが、将来的に日本全薬工業がAタンパク質を用いた製品を上市する場合は、新たに契約を締結して売上げに応じたロイヤルティなどの収益を得られる可能性がある。
新たな事業基盤創出
5. 新たな事業基盤創出に向けて資本提携・業務提携も推進
ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開も見据え、新たな事業基盤の創出に向けて資本提携・業務提携も推進している。
2018年4月には、生体内の標的とするタンパク質の分解を誘導することにより新規医薬品の研究開発を行うファイメクスに出資した。
2018年6月には学校法人麻布獣医学園と、麻布獣医学園の出願特許「アミロイドタンパク質を抽出する試薬」に関する実施許諾契約を締結した。アミロイドという線維構造を持つタンパク質だけを選別して抽出できる画期的な技術であり、本技術を用いてアルツハイマー病などの研究に極めて重要なツールを提供する。
生産性向上も推進
6. 生産性向上も推進
企業価値向上に向けた取り組みでは、働き方改革、生産性向上と効率化、リスク管理の徹底、人材育成、CSR(企業の社会的責任)活動などを推進する。
2019年5月には本社オフィスフロア移転と同時に働き方の見直しを実施した。IT環境やコミュニケーション・会議エリアの充実など働きやすい環境を整備し、グループ3社が同一オフィスで業務を行うことによる交流・シナジー、生産性向上・業務効率化を推進している。リスク管理強化では主要サーバをデータセンターに移設した。
CSR活動では、大学等が行う公開講座に協賛する「公開講座応援団」、米国マサチューセッツ工科大学で毎年行われている「iGEM生物ロボットコンテスト」参加日本チームへの資金援助、米国科学振興協会発行「Science Signaling」の日本語サイト運営、食道から大腸まで子供が潜り抜けられるトンネル構造模型「消化管体験ツアー」などを行っている。
製造・自社受託サービスが拡大して中長期的に成長期待
7. 製造・自社受託サービスが拡大して中長期的に成長期待
新中期経営計画では、高収益構造の確立を目指し、メーカー機能を中心とする第2の収益柱の構築、ライフサイエンスをベースとした研究試薬以外の新市場への展開も推進する方針を打ち出した。ペプチド・抗体作製サービス事業は順調に拡大し、鶏卵バイオリアクター事業も本格展開で成長加速が期待される。成長ドライバーの製造・自社受託サービスが拡大して、中長期的に成長が期待される。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
<EY>
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