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飯田グループホールディングスのニュース
*15:18JST Jトラスト Research Memo(8):新たな3か年計画を発表。2024年12月期からは増益基調を目指す(2)
■Jトラスト<8508>の成長戦略
(3) 東南アジア金融事業
インドネシアのBJIが同社グループ成長のけん引役になると期待される。BJIでは貸出金残高の増加に伴う利息収益の増加、調達コストの低下による持続的な収益計上を目指す。ビジネス部門と審査部門の連携を強化し、不良債権リスクの低減を図りつつ積極的にローン残高増強を図る。現状は貸出の大半は信用力のある大企業や国営企業向けであるが、貸出先の多様化により貸出増加の余地は大きいと言える。また、安定的な経営基盤を構築するために調達コストの低減に努め、小口預金獲得に向けた新規口座開設を積極的に推進する。
BJIは2021年11月以降、飯田グループホールディングス<3291>、(株)ダックス、阪急阪神不動産(株)、GREED GROUP、三菱商事<8058>グループなどの日系企業傘下にある現地法人と住宅ローンの業務提携を行っている。2022年12月期の住宅ローン残高は前期比35.5%増と、インドネシアにおける住宅ローン全体の伸び率7%(2022年11月)を上回っている。加えて、重機ローンに係る業務提携契約締結も推進しており、2022年7月以降、神戸製鋼所<5406>、日立建機<6305>傘下のインドネシア法人と契約を締結した。インドネシアは重機の需要が高く、重機ローンの拡大が見込まれる。現状では住宅ローンや重機ローンの残高は小さいが、新たな成長分野と言えよう。
インドネシアは年率5~6%の実質GDP成長が継続している(コロナ禍の2020~2021年を除く)。また、ローン対GDP比率は東南アジア諸国のなかでも低く、経済成長に伴いさらなる上昇が予想される。インドネシアの人口は約2億7千万人と世界第4位であり、純金利マージンは他の主要東南アジア諸国より高いことから、インドネシア銀行業界の成長ポテンシャルは高いと言える。
一方、インドネシアの債権回収業務では、JTII及び韓国のサービサーであるTAアセット子会社のPT TURNAROUND ASSET INDONESIA(TAID)で買取債権増加による収益機会の拡大及び回収金の最大化を計画しているほか、マルチファイナンス会社JTOでダウンサイジング及び人件費及び販管費等の圧縮を図る方針だ。
カンボジアについては、当面は預金獲得競争の激しさが継続する見込み。2019年12月期より同社グループに加わったJTRBは資産内容の良い優良銀行であるものの、市中預金金利が上昇しているうえ、競合銀行も増加していることが背景にある。今後は、新たな収益機会を獲得するための新規顧客の開拓、融資成長を支えるためのボンド発行やマイクロSME層との取引など、新たな資金(預金)調達や個人向け流動性預金の獲得を図る。また、モバイルアプリやネットバンキング機能の拡充なども計画している。
以上のように、同社グループでは、日本金融事業と韓国及びモンゴル金融事業で安定的に利益を確保・拡大する一方で、成長可能性が大きい東南アジア金融事業の利益拡大を実現するとともに、新設する不動産事業の貢献により、持続的な成長を目指す。加えて、今後も企業価値を高めるために、JTG証券やミライノベートと同様に、既存の成功事業をさらに成長させることができる事業、既存事業とのシナジーを期待できる事業、金融機関と取り組める事業などへ投資する方針と見られ、同社グループの成長戦略に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
<YI>
(3) 東南アジア金融事業
インドネシアのBJIが同社グループ成長のけん引役になると期待される。BJIでは貸出金残高の増加に伴う利息収益の増加、調達コストの低下による持続的な収益計上を目指す。ビジネス部門と審査部門の連携を強化し、不良債権リスクの低減を図りつつ積極的にローン残高増強を図る。現状は貸出の大半は信用力のある大企業や国営企業向けであるが、貸出先の多様化により貸出増加の余地は大きいと言える。また、安定的な経営基盤を構築するために調達コストの低減に努め、小口預金獲得に向けた新規口座開設を積極的に推進する。
BJIは2021年11月以降、飯田グループホールディングス<3291>、(株)ダックス、阪急阪神不動産(株)、GREED GROUP、三菱商事<8058>グループなどの日系企業傘下にある現地法人と住宅ローンの業務提携を行っている。2022年12月期の住宅ローン残高は前期比35.5%増と、インドネシアにおける住宅ローン全体の伸び率7%(2022年11月)を上回っている。加えて、重機ローンに係る業務提携契約締結も推進しており、2022年7月以降、神戸製鋼所<5406>、日立建機<6305>傘下のインドネシア法人と契約を締結した。インドネシアは重機の需要が高く、重機ローンの拡大が見込まれる。現状では住宅ローンや重機ローンの残高は小さいが、新たな成長分野と言えよう。
インドネシアは年率5~6%の実質GDP成長が継続している(コロナ禍の2020~2021年を除く)。また、ローン対GDP比率は東南アジア諸国のなかでも低く、経済成長に伴いさらなる上昇が予想される。インドネシアの人口は約2億7千万人と世界第4位であり、純金利マージンは他の主要東南アジア諸国より高いことから、インドネシア銀行業界の成長ポテンシャルは高いと言える。
一方、インドネシアの債権回収業務では、JTII及び韓国のサービサーであるTAアセット子会社のPT TURNAROUND ASSET INDONESIA(TAID)で買取債権増加による収益機会の拡大及び回収金の最大化を計画しているほか、マルチファイナンス会社JTOでダウンサイジング及び人件費及び販管費等の圧縮を図る方針だ。
カンボジアについては、当面は預金獲得競争の激しさが継続する見込み。2019年12月期より同社グループに加わったJTRBは資産内容の良い優良銀行であるものの、市中預金金利が上昇しているうえ、競合銀行も増加していることが背景にある。今後は、新たな収益機会を獲得するための新規顧客の開拓、融資成長を支えるためのボンド発行やマイクロSME層との取引など、新たな資金(預金)調達や個人向け流動性預金の獲得を図る。また、モバイルアプリやネットバンキング機能の拡充なども計画している。
以上のように、同社グループでは、日本金融事業と韓国及びモンゴル金融事業で安定的に利益を確保・拡大する一方で、成長可能性が大きい東南アジア金融事業の利益拡大を実現するとともに、新設する不動産事業の貢献により、持続的な成長を目指す。加えて、今後も企業価値を高めるために、JTG証券やミライノベートと同様に、既存の成功事業をさらに成長させることができる事業、既存事業とのシナジーを期待できる事業、金融機関と取り組める事業などへ投資する方針と見られ、同社グループの成長戦略に注目したい。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)
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