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東急不動産ホールディングスのニュース
―米国では在宅ジムが大人気、健康食品や機器にも新規の需要が発生へ―
自宅で運動を行うオンラインフィットネス関連株が注目を集めている。昨年まで活況に沸いていたフィットネス産業 だが、新型コロナウイルス感染拡大で、利用者が急減する事態となった。しかし、同時に新型コロナによる外出自粛が運動不足をもたらし「コロナ太り」に悩む人々は急増している。そんななか、米ペロトン・インタラクティブは米国で空前のオンラインフィットネスブームを巻き起こし、株価は今年に入り急騰した。日本でも自宅フィットネス産業の市場は拡大しつつあり、コロナ太り対策関連の市場は急成長している。
●米ペロトン・インタラクティブの急成長が話題集める
世界のフィットネス産業の市場規模は巨大だ。国際ヘルス・ラケット&スポーツクラブ協会(IHRSA)の推定によると、2019年は前年比2.9%増の967億ドル(約10兆2405億円)だった。なかでも、その世界市場の約3分の1を占める米国で、最近の話題を一手に集めているのが米ペロトン・インタラクティブの急成長だ。
昨年ナスダックに上場した同社はランニングマシンやエアロバイクをユーザーに販売するとともに、独自のアプリを通じた動画コンテンツの配信でトレーナーの指示のもと同機器を使った運動などを家庭で行えるようにした。ペロトンの切り開いたオンラインフィットネス市場には競合企業が続々参入しており、カナダのスポーツウェアメーカー、ルルレモン・アスレティカは6月、フィットネス機器・サービスのスタートアップである米ミラーの買収を発表。更に、米アップルも9月にアップルウォッチユーザー向けの新サービス、「フィットネス+(プラス)」を年内に始めると発表した。
●テレワークで通勤なくなり毎日の運動量が減少
日本では、新型コロナの感染拡大で多くのフィットネスクラブが休業に追い込まれ、「ジム難民」を生んでいる。経済産業省がまとめた特定サービス産業動態統計調査によると、7月のフィットネスクラブ利用者数は前年同月比31.0%減の1552万7766人にとどまった。5月の同95.4%減、6月の同43.8%減に比べ減少幅が縮小し回復傾向にあるが、新型コロナ感染拡大前の水準にはほど遠い。しかし、同調査によるとフィットネスクラブの利用者数は19年までの過去10年間で20%強増えている。高齢化が急速に進む日本においてフィットネスに対する需要は健康志向の高まりを受けて拡大していたが、新型コロナによって需要が消失するわけではない。特にテレワークが普及するなか、首都圏のサラリーマンの最大の運動ともいえる毎日の通勤が無くなったことで「コロナ太り」は増え、むしろ健康需要は一段と高まっているのが実情だ。
●UUUMやルネサンス、トゥエンティーフォーセブンが新市場開拓
こうしたなかフィットネスのオンライン化が急速に進み、ジム難民の受け皿となっている。UUUM <3990> [東証M]所属の竹脇アラサー健康ちゃんねる「Marina Takewaki」は、自宅でできるエクササイズやダンスの動画を中心に配信しているが、2月に10万人だったチャンネル登録者数は5月には100万人を突破し話題となった。あまりの人気ぶりに新型コロナによる緊急事態宣言の終了後も登録者数を維持できるかが注目されたが、実際にはその後も増加基調は衰えず、10月現在では170万人に達している。
ルネサンス <2378> は、6月から会員向けにオンラインサービス「ルネサンスオンラインLive stream(ライブストリーム)」を展開しているが、10月に同サービスを更にパワーアップした。エリアごとに提供していたプログラム編成を全国に広げ、各エリア週20~30本だったレッスン数を全国240本以上のレッスンとし、利用対象者も法人企業や一般個人にまで広げることで、「宅トレ」需要を取り込んでいる。
同様にパーソナルトレーニングジム「24/7Workout」などを全国に展開するトゥエンティーフォーセブン <7074> [東証M]は6月、自宅で1on1の本格的なワークアウトが体験できるオンラインサービスを開始しており、評判は上々のようだ。
●「コロナ太り」対策として健康食品や健康器具関連に注目
健康維持には食べ物に対する気配りも欠かせない。実際、スポーツジム大手各社は新型コロナ感染拡大をきっかけに、オンラインショップに対する本格的な取り組みを開始している。東急不動産ホールディングス <3289> 連結子会社の東急スポーツオアシスが、フィットネスグッズやオリジナルサプリメントなどのECサイト販売に注力しているほか、セントラルスポーツ <4801> はキユーピー <2809> とタイアップ企画を続々と展開し、「食」に関連する健康情報やレシピなどを配信している。
健康食品の通信販売といえばファンケル <4921> や独自の手法で展開する北の達人コーポレーション <2930> が挙げられるが、通販サイトなどを手掛けるティーライフ <3172> は足もとで急激に業績を伸ばしている。コロナ禍における外出自粛の影響で在宅率が上昇したことにより、ECモールでの巣ごもり需要に対応した商品や、テレビショッピングでのサプリメントの販売が好調で20年7月期連結売上高が105億7700万円(前の期比13.9%増)と初めて100億円を突破した。今後も新型コロナによって大きく変化した消費者のライフスタイルに対応し、ライブコマースやキャッシュレス決済などのデジタルシフトを進めるとともに、戦略的な商品開発も増やす。同社は8月、「体脂肪が気になる方のプーアール茶 ヘルシーボ」を発売した。1袋120グラム(ティーバッグ30個入り)で5500円と値がはるが、肥満度の指標であるBMIが気になる人に向けて運動後の水分補給などとして提案するとしている。
トレーニング機器「シックスパッド」などを手掛けるMTG <7806> [東証M]が8月に発表した第3四半期累計(19年10月~20年6月)連結営業損益は、9億4000万円の赤字と前年同期73億1300万円の赤字と比べ大きく改善した。巣ごもりによる自宅でのトレーニング需要を取り込んだことにより、EC・通販事業が好調に推移した。人気商品はSIXPADシリーズのフットフィットなどだ。足を乗せるだけで筋力トレーニングになるという手軽さを武器に、これまでシニア層を中心に人気を博している。外出自粛も追い風となり、楽天EMSランキングで27週連続(19年8月12日~20年3月1日)1位を獲得するほど話題の商品となった。これを踏まえて、20年9月期業績予想について、連結営業損益を従来予想の25億円の赤字から10億円の赤字(前期は144億2100万円の赤字)へ上方修正した。
また、リモートワークが拡大したことで余暇時間が増えるなか、密を避けられる場所としてゴルフ場が見直されているようだ。ゴルフ専門サイトを運営するゴルフダイジェスト・オンライン <3319> のゴルフ場送客件数が8月には前年同月比25%増と2ヵ月連続で前年実績を上回り好調に推移している。この観点から、ゴルフクラブのOEM生産などを手掛ける遠藤製作所 <7841> [JQ]にも注目したい。
株探ニュース
自宅で運動を行うオンラインフィットネス関連株が注目を集めている。昨年まで活況に沸いていたフィットネス産業 だが、新型コロナウイルス感染拡大で、利用者が急減する事態となった。しかし、同時に新型コロナによる外出自粛が運動不足をもたらし「コロナ太り」に悩む人々は急増している。そんななか、米ペロトン・インタラクティブは米国で空前のオンラインフィットネスブームを巻き起こし、株価は今年に入り急騰した。日本でも自宅フィットネス産業の市場は拡大しつつあり、コロナ太り対策関連の市場は急成長している。
●米ペロトン・インタラクティブの急成長が話題集める
世界のフィットネス産業の市場規模は巨大だ。国際ヘルス・ラケット&スポーツクラブ協会(IHRSA)の推定によると、2019年は前年比2.9%増の967億ドル(約10兆2405億円)だった。なかでも、その世界市場の約3分の1を占める米国で、最近の話題を一手に集めているのが米ペロトン・インタラクティブの急成長だ。
昨年ナスダックに上場した同社はランニングマシンやエアロバイクをユーザーに販売するとともに、独自のアプリを通じた動画コンテンツの配信でトレーナーの指示のもと同機器を使った運動などを家庭で行えるようにした。ペロトンの切り開いたオンラインフィットネス市場には競合企業が続々参入しており、カナダのスポーツウェアメーカー、ルルレモン・アスレティカは6月、フィットネス機器・サービスのスタートアップである米ミラーの買収を発表。更に、米アップルも9月にアップルウォッチユーザー向けの新サービス、「フィットネス+(プラス)」を年内に始めると発表した。
●テレワークで通勤なくなり毎日の運動量が減少
日本では、新型コロナの感染拡大で多くのフィットネスクラブが休業に追い込まれ、「ジム難民」を生んでいる。経済産業省がまとめた特定サービス産業動態統計調査によると、7月のフィットネスクラブ利用者数は前年同月比31.0%減の1552万7766人にとどまった。5月の同95.4%減、6月の同43.8%減に比べ減少幅が縮小し回復傾向にあるが、新型コロナ感染拡大前の水準にはほど遠い。しかし、同調査によるとフィットネスクラブの利用者数は19年までの過去10年間で20%強増えている。高齢化が急速に進む日本においてフィットネスに対する需要は健康志向の高まりを受けて拡大していたが、新型コロナによって需要が消失するわけではない。特にテレワークが普及するなか、首都圏のサラリーマンの最大の運動ともいえる毎日の通勤が無くなったことで「コロナ太り」は増え、むしろ健康需要は一段と高まっているのが実情だ。
●UUUMやルネサンス、トゥエンティーフォーセブンが新市場開拓
こうしたなかフィットネスのオンライン化が急速に進み、ジム難民の受け皿となっている。UUUM <3990> [東証M]所属の竹脇アラサー健康ちゃんねる「Marina Takewaki」は、自宅でできるエクササイズやダンスの動画を中心に配信しているが、2月に10万人だったチャンネル登録者数は5月には100万人を突破し話題となった。あまりの人気ぶりに新型コロナによる緊急事態宣言の終了後も登録者数を維持できるかが注目されたが、実際にはその後も増加基調は衰えず、10月現在では170万人に達している。
ルネサンス <2378> は、6月から会員向けにオンラインサービス「ルネサンスオンラインLive stream(ライブストリーム)」を展開しているが、10月に同サービスを更にパワーアップした。エリアごとに提供していたプログラム編成を全国に広げ、各エリア週20~30本だったレッスン数を全国240本以上のレッスンとし、利用対象者も法人企業や一般個人にまで広げることで、「宅トレ」需要を取り込んでいる。
同様にパーソナルトレーニングジム「24/7Workout」などを全国に展開するトゥエンティーフォーセブン <7074> [東証M]は6月、自宅で1on1の本格的なワークアウトが体験できるオンラインサービスを開始しており、評判は上々のようだ。
●「コロナ太り」対策として健康食品や健康器具関連に注目
健康維持には食べ物に対する気配りも欠かせない。実際、スポーツジム大手各社は新型コロナ感染拡大をきっかけに、オンラインショップに対する本格的な取り組みを開始している。東急不動産ホールディングス <3289> 連結子会社の東急スポーツオアシスが、フィットネスグッズやオリジナルサプリメントなどのECサイト販売に注力しているほか、セントラルスポーツ <4801> はキユーピー <2809> とタイアップ企画を続々と展開し、「食」に関連する健康情報やレシピなどを配信している。
健康食品の通信販売といえばファンケル <4921> や独自の手法で展開する北の達人コーポレーション <2930> が挙げられるが、通販サイトなどを手掛けるティーライフ <3172> は足もとで急激に業績を伸ばしている。コロナ禍における外出自粛の影響で在宅率が上昇したことにより、ECモールでの巣ごもり需要に対応した商品や、テレビショッピングでのサプリメントの販売が好調で20年7月期連結売上高が105億7700万円(前の期比13.9%増)と初めて100億円を突破した。今後も新型コロナによって大きく変化した消費者のライフスタイルに対応し、ライブコマースやキャッシュレス決済などのデジタルシフトを進めるとともに、戦略的な商品開発も増やす。同社は8月、「体脂肪が気になる方のプーアール茶 ヘルシーボ」を発売した。1袋120グラム(ティーバッグ30個入り)で5500円と値がはるが、肥満度の指標であるBMIが気になる人に向けて運動後の水分補給などとして提案するとしている。
トレーニング機器「シックスパッド」などを手掛けるMTG <7806> [東証M]が8月に発表した第3四半期累計(19年10月~20年6月)連結営業損益は、9億4000万円の赤字と前年同期73億1300万円の赤字と比べ大きく改善した。巣ごもりによる自宅でのトレーニング需要を取り込んだことにより、EC・通販事業が好調に推移した。人気商品はSIXPADシリーズのフットフィットなどだ。足を乗せるだけで筋力トレーニングになるという手軽さを武器に、これまでシニア層を中心に人気を博している。外出自粛も追い風となり、楽天EMSランキングで27週連続(19年8月12日~20年3月1日)1位を獲得するほど話題の商品となった。これを踏まえて、20年9月期業績予想について、連結営業損益を従来予想の25億円の赤字から10億円の赤字(前期は144億2100万円の赤字)へ上方修正した。
また、リモートワークが拡大したことで余暇時間が増えるなか、密を避けられる場所としてゴルフ場が見直されているようだ。ゴルフ専門サイトを運営するゴルフダイジェスト・オンライン <3319> のゴルフ場送客件数が8月には前年同月比25%増と2ヵ月連続で前年実績を上回り好調に推移している。この観点から、ゴルフクラブのOEM生産などを手掛ける遠藤製作所 <7841> [JQ]にも注目したい。
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