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TOKAI Research Memo(1):新中期経営計画を始動、収益基盤の強化と人財投資強化により持続的成長を目指す

配信元:フィスコ
投稿:2023/07/03 12:21
*12:21JST TOKAI Research Memo(1):新中期経営計画を始動、収益基盤の強化と人財投資強化により持続的成長を目指す ■要約

TOKAIホールディングス<3167>は、静岡県を地盤にLPガスを中心とした「エネルギー・住生活関連事業」と「情報通信事業」を展開する総合生活インフラ企業である。320万件を超える「顧客基盤」と多彩な商品・サービスをワンストップで提供する「総合力」、顧客ニーズに即応する「営業力」を強みに着実な成長を続けている。

1. 2023年3月期の業績概要
2023年3月期の連結業績は、売上高で前期比9.3%増の230,190百万円、営業利益で同5.5%減の14,919百万円となった。売上高は顧客件数の拡大やエネルギー価格の上昇に連動した販売価格の上昇、法人向け情報通信事業の拡大などにより6期連続の増収、過去最高を更新した。営業利益は顧客件数の拡大による月次課金収入の増加による増益や法人向け情報通信事業の増益があったものの、LPガス仕入価格高騰による影響や顧客獲得費用の増加等により減益となった。ただ、会社計画(売上高223,000百万円、営業利益14,500百万円)に対してはいずれも上回って着地した。期末の継続顧客件数は前期末比106千件増加の3,299千件となった。

2. 新中期経営計画2025を発表
2023年5月に新中期経営計画2025を発表した。人的資本投資を強化しながら顧客基盤の拡大と多様なライフスタイル、脱炭素の実現につながるサービスを提供することで持続的な成長を目指す。経営数値目標として2026年3月期に売上高2,600億円、営業利益175億円、継続取引顧客件数357万件を掲げた。年平均成長率は売上高で4.1%、営業利益で5.5%となる。営業利益は約26億円の増加を見込んでいるが、このうち10億円は建築設備不動産事業の成長による見込みである。ここ数年でM&Aしてきた会社の総合力を生かした受注活動を東海エリアで展開し、事業規模を拡大していく。そのほか主力事業も顧客基盤の拡大により着実な成長を見込んでいる。3期間累計で690億円の営業キャッシュ・フローを創出し、そのうち550億円を投資資金に、130億円を株主還元に充当する計画だ。また、長期ビジョンとしては、2031年3月期に売上高4,000億円、営業利益300億円、継続顧客件数500万件を目指す。

3. 2024年3月期の業績見通し
2024年3月期の連結業績は売上高で前期比4.3%増の240,000百万円、営業利益で同0.5%増を見込む。売上高は建築設備不動産事業や法人向け情報通信事業がけん引する。継続顧客件数は84千件増の3,384千万件と着実な拡大を目指す。営業利益は人的資本投資の拡大による人件費の増加10億円が足枷となり前期並みの水準を想定しているが、持続的成長を実現するための必要投資と捉えている。なお、経常利益では前期に計上した持分法投資損失がなくなるため、同12.9%増の15,000百万円と2期振りの増益に転じる見通しだ。

4.株主還元策
同社は株主還元に積極的で、配当金と株主優待制度を導入している。配当金については安定的かつ継続的な配当を行う方針で配当性向40~50%を目安とし、2024年3月期の1株当たり配当金は前期比横ばいの32.0円(配当性向49.2%)を予定している。株主優待については、3月末及び9月末に100株以上保有している株主に対して、保有株数に応じてQUOカードの贈呈など各種優待を実施している。株主優待も含めた単元当たり総投資利回りを現在の株価水準(2023年6月8日終値878円)で試算すると4.8~8.3%となる(株主優待をQUOカードもしくはアクア商品で選択した場合)。そのほか自己株式取得についても、必要と判断すれば機動的に実施する方針である。

■Key Points
・CATV事業が過去最高業績を更新、エネルギー事業は売上高1,000億円の大台に乗せる
・新中期経営計画を発表、2026年3月期に営業利益175億円を目指す
・2024年3月期業績は人的資本投資を強化しつつ増収増益を見込む

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)

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配信元: フィスコ
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