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ダイキアクシス Research Memo(2):「水」関連事業を軸として、世界の環境を守り持続可能な社会と未来を創造

配信元:フィスコ
投稿:2022/11/02 15:22
■会社概要

1. 会社概要
ダイキアクシス<4245>は「事業活動」と「企業活動」の両面を通じて、持続可能な環境と社会づくりに貢献するとともに人々の生活の質向上を目指している。半世紀にわたって「水と暮らし」をテーマに快適生活の創造と環境保全を行ってきたが、近年は再生可能エネルギー関連事業の拡大を図るM&A戦略をとっている。コーポレートスローガンを“PROTECT×CHANGE”と定め、そのコンセプトを“環境を守る。未来を変える。”としている。

2022年12月期第2四半期の連結売上高20,091百万円の内訳は、浄化槽・排水処理システムの環境機器関連事業が52.2%、建設関連業者向け卸などの住宅機器関連事業が40.5%、太陽光発電に係る売電事業などの再生可能エネルギー関連事業が5.6%、その他の事業が1.6%であった。事業セグメント別売上高営業利益率は、環境機器関連事業が7.8%、住宅機器関連事業が2.8%、再生可能エネルギー関連事業が10.8%、その他の事業が6.5%となった。

ESG経営の発展を支えるため、財務では資金調達にグリーンボンドの発行とサステナビリティファイナンス(新株予約権・バックアップローン)を活用している。2020年2月末に10年債のグリーンボンド30億円を発行した。また2020年8月に、環境・社会貢献に資するプロジェクトに充当する資金の調達手段となるサステナビリティファイナンスとして、サステナビリティ新株予約権の発行とサステナビリティローン21億円の契約締結を行った。行使期間は3年となるが、株価によっては調達額が当初想定した21億円に満たない可能性がある。そのような状況になっても設備投資計画に遅延が生じないよう、バックアップローンとして21億円を設定した。

同社は2013年12月に東京証券取引所(以下、東証)市場第2部の化学セクターに新規上場し、翌年12月に第1部に指定替えとなった。2022年4月からの東証の市場新区分では、グローバルな投資家との建設的な対話を中心に据えた企業向けとされるプライム市場へ移行した。同社は、「水」に関連した事業を軸として、世界の環境を守り持続可能な社会と未来を創造するため海外展開も積極的に行う姿勢が、同市場区分を選択するにふさわしいと考える。

2. 沿革
愛媛県松山市でタイルと衛生陶器の販売会社「大亀商事」として1958年に創業し、1964年に前身のダイキ(株)が設立された。1969年にばっ気式浄化槽の生産を開始し、1978年からホームセンター事業に乗り出したダイキは、2003年に同業のホーマック(株)、(株)カーマと業務提携をし、経営統合を決めた。2006年に現 DCMホールディングス<3050>が設立されたが、それに先立ってダイキはホームセンター以外の業務の受皿会社としてダイキアクシスを設立し、事業譲渡した。その後、MBO(マネジメント・バイアウト)によりダイキから独立したため同社とダイキとの資本関係はなくなったが、良好な取引関係は続いている。

同社の設立は2005年であるが、1965年にFRP製浄化槽1号機を完成させるなど、ダイキ時代から数えれば半世紀以上にわたり各種排水処理装置の開発・設計・製造・施工・販売・メンテナンスを行ってきた。住宅機器関連事業におけるTOTO<5332>製品の取り扱いは1971年から開始した。商圏を近畿・中国・四国地域を中心としており、大手住宅設備機器メーカーの主要な代理店となっている。また、DCMホールディングスのグループ企業向けにホームセンターリテール商材を供給しているほか、ホームセンター店舗の建築や清掃を含む総合的な店舗管理サービスを提供している。2018年からはDCMグループの店舗屋根を借り受け、太陽光発電に係る売電事業を開始し、2019年には小形風力発電に係る売電事業にも乗り出した。

2021年12月期では、2021年5月にスリランカに環境機器関連事業の子会社を設立し、連結の範囲に含めた。また、6月にはインドに浄化槽の生産会社を設立し、10月に太陽光発電システムの設計・施工・販売・維持管理を行うサンエイエコホーム(神奈川県藤沢市)、同月に住宅サッシ・エクステリア関連の施工・販売を行う(株)アルミ工房萩尾(愛媛県新居浜市)の全株式を取得し、子会社化した。

同社グループは、2022年12月期第2四半期において同社及び連結子会社16社(国内8社、国外8社)及び非連結子会社2社(国内及び国外各1社)、持分法適用関連会社2社(国外)により構成されている。M&Aを成長戦略とし、連結子会社のうち9社が買収した企業である。M&Aや子会社設立により、環境機器関連事業の強化、海外市場の開拓、新規分野への参入を進めている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 瀬川 健)

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配信元: フィスコ
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