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北の達人コーポレーションのニュース
■成長戦略
北の達人コーポレーション<2930>は具体的な中期経営計画を公表していないが、売上高よりも利益を重視する方針のもと、基本的にはニッチトップを狙った商品を十分なテストマーケティングを行った上で毎期コンスタントにリリースするとともに、効果的な広告宣伝費の投入により着実に需要を積み上げる戦略を描いている。もっとも足元では、積極的な広告宣伝費の投入により新規顧客を獲得(及び定期購買会員の積み上げ)した上で、将来的な利益の獲得に結び付ける段階的なマーケティングが奏功しており、それによって成長ペースが引き上がり、当面の目標としてきた売上高100億円の達成も視野に入ってきた。今後は、次の成長ステージとして、売上高300億円をターゲットに定めており、5年以内での達成を目指しているようだ。
弊社でも、5年以内での売上高300億円については、現在の延長線上(年率30%の増収ペース)で到達できる水準であり、十分に可能であると見ている。また、利益面についても、同社本来の収益性の高さから判断すれば、営業利益100億円(営業利益率33%)の実現もさほど高いハードルとは考えていない。主力商品群の持続的な成長に加えて、年間5品目程度の新商品をコンスタントにリリースし、その中から売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが、持続的な成長を実現するためのカギを握るだろう。
今後の注目点は、1)新商品開発の状況や業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)海外生産を含む原価低減の進捗、4)アジア展開の本格化、5)強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)などである。特に、1)及び2)については、これからも業績の伸びをけん引する両輪であるとともに、さらに進化を遂げる可能性が高い。一方、3)~5)については、業績の上乗せ要因として捉えることができる。なかでも、4)については、好調な国内需要への対応を優先させていることから、現時点では大きな進展は見られないが、今後、体制面(人員や広告予算等)の強化により台湾支社が軌道に乗り始め、中国本土や東南アジアへの進出も視野に入ってくれば、将来的なポテンシャルは大きい。また、5)については、同社に近いEC通販会社で顧客基盤を有している先などが想定されるが、M&A後の管理体制面を含めて慎重に検討している段階のようだ。したがって、4)~5)の進展度合いによっては、5年後の売上高300億円、営業利益100億円がさらに上振れる(達成時期が早まる)可能性もあるだろう。さらに言えば、足元で大ヒットとなっている「刺す化粧品」シリーズが、ターゲット層を広げながらこれまでにないペースで伸びており、今後の成長性にどのような影響を及ぼすかについても注意する必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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北の達人コーポレーション<2930>は具体的な中期経営計画を公表していないが、売上高よりも利益を重視する方針のもと、基本的にはニッチトップを狙った商品を十分なテストマーケティングを行った上で毎期コンスタントにリリースするとともに、効果的な広告宣伝費の投入により着実に需要を積み上げる戦略を描いている。もっとも足元では、積極的な広告宣伝費の投入により新規顧客を獲得(及び定期購買会員の積み上げ)した上で、将来的な利益の獲得に結び付ける段階的なマーケティングが奏功しており、それによって成長ペースが引き上がり、当面の目標としてきた売上高100億円の達成も視野に入ってきた。今後は、次の成長ステージとして、売上高300億円をターゲットに定めており、5年以内での達成を目指しているようだ。
弊社でも、5年以内での売上高300億円については、現在の延長線上(年率30%の増収ペース)で到達できる水準であり、十分に可能であると見ている。また、利益面についても、同社本来の収益性の高さから判断すれば、営業利益100億円(営業利益率33%)の実現もさほど高いハードルとは考えていない。主力商品群の持続的な成長に加えて、年間5品目程度の新商品をコンスタントにリリースし、その中から売上高3~10億円規模のニッチトップ商品を数多く育てることが、持続的な成長を実現するためのカギを握るだろう。
今後の注目点は、1)新商品開発の状況や業績への寄与、2)集客体制の強化とその効果、3)海外生産を含む原価低減の進捗、4)アジア展開の本格化、5)強固な財務基盤を活用した投資戦略(特にM&A)などである。特に、1)及び2)については、これからも業績の伸びをけん引する両輪であるとともに、さらに進化を遂げる可能性が高い。一方、3)~5)については、業績の上乗せ要因として捉えることができる。なかでも、4)については、好調な国内需要への対応を優先させていることから、現時点では大きな進展は見られないが、今後、体制面(人員や広告予算等)の強化により台湾支社が軌道に乗り始め、中国本土や東南アジアへの進出も視野に入ってくれば、将来的なポテンシャルは大きい。また、5)については、同社に近いEC通販会社で顧客基盤を有している先などが想定されるが、M&A後の管理体制面を含めて慎重に検討している段階のようだ。したがって、4)~5)の進展度合いによっては、5年後の売上高300億円、営業利益100億円がさらに上振れる(達成時期が早まる)可能性もあるだろう。さらに言えば、足元で大ヒットとなっている「刺す化粧品」シリーズが、ターゲット層を広げながらこれまでにないペースで伸びており、今後の成長性にどのような影響を及ぼすかについても注意する必要がある。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)
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