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エレマテックのニュース
■事業展開の現状
1. 2020年3月期の動き
Kudan<4425>は2018年3月期より「KudanSLAM」の提供を開始した。そして、光学センサメーカーや光学機器メーカー、MR(複合現実)グラスメーカーなどARやVRの応用領域、光学機器メーカーや重工・産業ロボットメーカー、輸送機器メーカーなどロボティクスやIoTの領域、自動車部品メーカーやデジタル地図会社、空間情報コンサルティング企業など自動車や地図向けの応用領域——という3つの領域で同社技術の拡張を進めてきた。そして2020年3月期、さらに一段成長ステージを駆け上ることとなった。つまり、各層の有力な先端テクノロジー企業との連携が深まり、技術知見を蓄積することで同社技術の適用範囲を拡張、さらにSLAMそのものの強化や、AI・IoTといった他の基盤技術との技術統合に向けて、大きな手を次々と打ったのである。具体的には以下に示す。
進展するグローバル化と先端テクノロジー企業との提携
2. 先端テクノロジー企業との提携深化
2018年12月の上場を機に2人体制だった事業開発(営業)を6人体制に増強、グローバル企業への営業を強化することにより事業領域を急速に広げている。北米市場での販売・事業開発の強化を狙って拠点を開設、欧州は後述するArtisenseドイツ法人との共同開発体制の構築を開始した。新型コロナウイルス感染症の影響で延期になったが、中国での拠点開設も計画は残っている。事業開発では既に、プロセッサ企業のSynopsys、Qualcomm、センサ・LiDAR企業であるソニー、Thales、Quster、Cepton Technologies、技術商社・ソリューション企業の日本ユニシス<8056>、マクニカ(株)、エレマテック<2715>、フィックスターズ<3687>など先端テクノロジー企業と本格的な技術の普及に向けたバリューチェン構築を目指し、各領域でパートナシップの締結を進めている。
自動運転の要素技術へ
3. LiDARとSLAMを統合
研究開発の進捗や技術ラインナップの拡張も急速に進んでいる。Visual SLAMとLiDARを統合した次世代センサ向け技術であるLiDAR SLAMが、売上の柱として立ち上がってきた。同社は、瞬時の位置認識及びリローカライゼーションに用いられるVisual SLAMと、高精度かつ遠距離の3次元再構成に用いられるLiDAR技術を統合することで、機械(ロボティクス)の自律制御に必要なリアルタイムの3次元地図構築をより理想的に実現することを目指してきた。そして2018年末、LiDAR SLAMの開発パートナープログラムを開始した。このプログラムによって、顧客は自動車の自動運転に必要となる3次元デジタル地図の作成などにおいて、同社の技術を実装することが可能になったのである。さらに、同社のLiDAR SLAMによってこれまでのLiDARを用いた自己位置推定と環境地図作成が抱える問題を克服し、より高い精度、マップサイズの縮小、低レイテンシを実現した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
<YM>
1. 2020年3月期の動き
Kudan<4425>は2018年3月期より「KudanSLAM」の提供を開始した。そして、光学センサメーカーや光学機器メーカー、MR(複合現実)グラスメーカーなどARやVRの応用領域、光学機器メーカーや重工・産業ロボットメーカー、輸送機器メーカーなどロボティクスやIoTの領域、自動車部品メーカーやデジタル地図会社、空間情報コンサルティング企業など自動車や地図向けの応用領域——という3つの領域で同社技術の拡張を進めてきた。そして2020年3月期、さらに一段成長ステージを駆け上ることとなった。つまり、各層の有力な先端テクノロジー企業との連携が深まり、技術知見を蓄積することで同社技術の適用範囲を拡張、さらにSLAMそのものの強化や、AI・IoTといった他の基盤技術との技術統合に向けて、大きな手を次々と打ったのである。具体的には以下に示す。
進展するグローバル化と先端テクノロジー企業との提携
2. 先端テクノロジー企業との提携深化
2018年12月の上場を機に2人体制だった事業開発(営業)を6人体制に増強、グローバル企業への営業を強化することにより事業領域を急速に広げている。北米市場での販売・事業開発の強化を狙って拠点を開設、欧州は後述するArtisenseドイツ法人との共同開発体制の構築を開始した。新型コロナウイルス感染症の影響で延期になったが、中国での拠点開設も計画は残っている。事業開発では既に、プロセッサ企業のSynopsys
自動運転の要素技術へ
3. LiDARとSLAMを統合
研究開発の進捗や技術ラインナップの拡張も急速に進んでいる。Visual SLAMとLiDARを統合した次世代センサ向け技術であるLiDAR SLAMが、売上の柱として立ち上がってきた。同社は、瞬時の位置認識及びリローカライゼーションに用いられるVisual SLAMと、高精度かつ遠距離の3次元再構成に用いられるLiDAR技術を統合することで、機械(ロボティクス)の自律制御に必要なリアルタイムの3次元地図構築をより理想的に実現することを目指してきた。そして2018年末、LiDAR SLAMの開発パートナープログラムを開始した。このプログラムによって、顧客は自動車の自動運転に必要となる3次元デジタル地図の作成などにおいて、同社の技術を実装することが可能になったのである。さらに、同社のLiDAR SLAMによってこれまでのLiDARを用いた自己位置推定と環境地図作成が抱える問題を克服し、より高い精度、マップサイズの縮小、低レイテンシを実現した。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 宮田仁光)
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