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エレマテックのニュース
■要約
エレマテック<2715>は電子材料を得意とするエレクトロニクス商社。2009年に高千穂電気株式会社と大西電気株式会社が合併して誕生した。その後2012年に豊田通商<8015>グループ入りした。
1. 2020年3月期第2四半期は減収減益で着地も、売上高は軽微な落ち込みにとどまる
同社の2020年3月期第2四半期決算は、売上高88,057百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益2,326百万円(同23.7%減)と減収減益だった。一部の商材が米中貿易摩擦の影響で減収となったほか、モバイル(端末)も取引先の事情からさらに減収となったが、自動車やアフターマーケット向けのドライブレコーダーなど、順調に拡大した分野・商材もあり、減収幅は相対的には軽微なものにとどまった。
2. “5つの機能”を生かして高付加価値の創造を追求し、収益成長の加速を目指す
同社は多数の取引先と多様な商材を有する強みを生かし、成長市場の変化の波をうまく乗り越えることで安定的な成長を実現してきた。今後の成長戦略ではこれに「高付加価値」の創造を加え、成長市場の追従との2つの軸で成長を目指す方針だ。高付加価値の具体的な有り様はいろいろあるが、一例としては企画、開発、加工・製造といった領域を同社自身の中に取り込むことが挙げられる。こうした取り組みはまったくの新しいチャレンジというわけではなく、その実現に必要な要素技術やスキルは、商社としての“5つのベーシック機能(調達代行サービス機能、製造サービス機能、企画開発機能、海外ネットワーク機能、品質・環境マネジメント機能の5つ)”という形で蓄積を重ねてきている。この5つの機能をもっと有機的に結合し、活用させようというのが高付加価値(あるいは付加価値創造)の取り組みと言える。
3. 2020年3月期は増収減益予想だが、成長商材は着実に拡大中
2020年3月期通期については第2四半期決算に際して下方修正し、新予想として売上高188,000百万円、営業利益5,700百万円を予想している。増収減益予想ではあるものの、その度合いは相対的には小さく、収益の水準としても他社に比べて高い水準を維持できている。成長戦略として重点取り組み事項の中では、自動車分野はエレクトロニクス化の進展で堅調な拡大が続く見通しだ。自動化・省力化に向けたロボット販売においては、“ロボット関連システム”として販売し高付加価値化を実現するモデルが確立されつつある。BtoBtoCの領域ではドライブレコーダー製品が民生用・産業用に拡大が続く見通しとなっている。増収減益予想ではあるが、次の成長ステージに向けた成長商材が着実に動いている。
■Key Points
・成長市場の追求と、付加価値創造の2つの軸で収益成長を目指す
・自動車関連ビジネスは500憶円規模に成長。“CASE”からの需要拡大が上乗せへ
・ロボット/ロボット関連システムでは高付加価値化を実現
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
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エレマテック<2715>は電子材料を得意とするエレクトロニクス商社。2009年に高千穂電気株式会社と大西電気株式会社が合併して誕生した。その後2012年に豊田通商<8015>グループ入りした。
1. 2020年3月期第2四半期は減収減益で着地も、売上高は軽微な落ち込みにとどまる
同社の2020年3月期第2四半期決算は、売上高88,057百万円(前年同期比1.7%減)、営業利益2,326百万円(同23.7%減)と減収減益だった。一部の商材が米中貿易摩擦の影響で減収となったほか、モバイル(端末)も取引先の事情からさらに減収となったが、自動車やアフターマーケット向けのドライブレコーダーなど、順調に拡大した分野・商材もあり、減収幅は相対的には軽微なものにとどまった。
2. “5つの機能”を生かして高付加価値の創造を追求し、収益成長の加速を目指す
同社は多数の取引先と多様な商材を有する強みを生かし、成長市場の変化の波をうまく乗り越えることで安定的な成長を実現してきた。今後の成長戦略ではこれに「高付加価値」の創造を加え、成長市場の追従との2つの軸で成長を目指す方針だ。高付加価値の具体的な有り様はいろいろあるが、一例としては企画、開発、加工・製造といった領域を同社自身の中に取り込むことが挙げられる。こうした取り組みはまったくの新しいチャレンジというわけではなく、その実現に必要な要素技術やスキルは、商社としての“5つのベーシック機能(調達代行サービス機能、製造サービス機能、企画開発機能、海外ネットワーク機能、品質・環境マネジメント機能の5つ)”という形で蓄積を重ねてきている。この5つの機能をもっと有機的に結合し、活用させようというのが高付加価値(あるいは付加価値創造)の取り組みと言える。
3. 2020年3月期は増収減益予想だが、成長商材は着実に拡大中
2020年3月期通期については第2四半期決算に際して下方修正し、新予想として売上高188,000百万円、営業利益5,700百万円を予想している。増収減益予想ではあるものの、その度合いは相対的には小さく、収益の水準としても他社に比べて高い水準を維持できている。成長戦略として重点取り組み事項の中では、自動車分野はエレクトロニクス化の進展で堅調な拡大が続く見通しだ。自動化・省力化に向けたロボット販売においては、“ロボット関連システム”として販売し高付加価値化を実現するモデルが確立されつつある。BtoBtoCの領域ではドライブレコーダー製品が民生用・産業用に拡大が続く見通しとなっている。増収減益予想ではあるが、次の成長ステージに向けた成長商材が着実に動いている。
■Key Points
・成長市場の追求と、付加価値創造の2つの軸で収益成長を目指す
・自動車関連ビジネスは500憶円規模に成長。“CASE”からの需要拡大が上乗せへ
・ロボット/ロボット関連システムでは高付加価値化を実現
(執筆:フィスコ客員アナリスト 浅川裕之)
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