中広、今期経常を一転26％減益に下方修正

　中広 <2139> が10月5日大引け後(18:20)に業績修正を発表。19年3月期の経常利益(非連結)を従来予想の4億円→1億6000万円(前期は2億1700万円)に60.0％下方修正し、一転して26.3％減益見通しとなった。
　同時に、4-9月期(上期)の経常利益も従来予想の1億2000万円→1500万円(前年同期は4700万円)に87.5％下方修正し、一転して68.1％減益見通しとなった。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　（１）平成31年３月期第２四半期累計期間（平成30年４月１日～平成30年９月30日）　第２四半期累計期間においては、期初に発表した業績予想の前提としていた人的リソースについて、新卒採用者はほぼ想定通りであったものの中途採用者が十分に確保できず、結果として、前期、前々期の新規創刊拠点の収益化の遅れや、幅広い営業拠点においての収益機会の逸失が発生しました。人的リソースの確保と配分が不十分であったことから、当社の主力製品であるハッピーメディア『地域みっちゃく生活情報誌(R)』などの自社媒体の広告売上が、前年と同じ程度の売上を見込んでいた売上規模の大きな支社において当初予想から一割程度減少した結果、売上高は3,488百万円と、前回発表予想を272百万円下回る見込みとなりました。また、売上は想定を下回り固定的費用は想定どおりだったため、営業利益は11百万円と、同予想を109百万円下回る見込みとなりました。（２）平成31年３月期通期（平成30年４月１日～平成31年３月31日）　国内における深刻な求人難に加え、地域の広告業を取り巻く厳しい環境が当社の人的リソースの確保を困難にしている状況は、今期を通じて継続するものと推測しています。世界的な趨勢として、広告関連収益がマスメディア関連の媒体社や広告代理店からインターネットを媒体とするＧＡＦＡなどのデータ収集会社に移行し、コンテンツもテキスト、静止画から音声、動画へとリッチ化しています。地域の広告会社の顧客である広告主においても、ネット広告及びリッチコンテンツのニーズが高まっており、旧来の媒体、特に紙媒体の広告に対してのニーズ減衰が懸念されています。一方で、ネット広告においてはアドフラウド(※1)、ビューワビリティ(※2)、ブランドセーフティ(※3)などの課題が指摘されており、それら課題とは無縁の紙媒体への見直し、活用も検討されています。　当社は、紙媒体上の静止画像などがスマホ等を用いて音声付き動画となる『フリモＡＲ(R)』を開発し無料配布することで、紙媒体広告の宣伝効果向上及び新たな活用について提案してまいりました。今期においては、YouTube上に『Happy Mediaちゃんねる』を開設し、日本中、世界中にローカルな動画を配信するなど、紙媒体とネットとの融合（IoP：Internet of Paper)を推進しております。　当社の事業を取り巻く外部環境の早急な回復は見込みにくいことから、下期においても、上期と同様に人的リソース確保が困難で比較的規模の大きな支社・編集室の売上が前期と同じ程度の減少を前提として下期予想を見直した結果、通期の業績予想を修正することといたしました。　この結果、売上高は7,260百万円と、前回発表予想を540百万円下回る見込みとなりました。また、売上予想の減少かつ固定的費用は当初通り見込まれるため、営業利益は160百万円と、同予想を240百万円引き下げました。　今期業績見通しは引き下げたものの、下期においてもＶＣ(※4)契約社と共にハッピーメディア『地域みっちゃく生活情報誌(R)』の月間1,000万部発行を目標として掲げ、フリーメディアとして更に強固な地位を確立することで、新たな紙媒体活用などの収益化を含めた業績回復に取り組んでまいります。　(※1) アドフラウド：不正に広告費を取る手法　(※2) ビューワビリティ：ユーザーに閲覧できる状態　(※3) ブランドセーフティ：広告主・製品のイメージを損なうリスク　(※4) ＶＣ：ボランタリー・チェーン（当社と各種基準・ノウハウを共有し、ハッピーメディアを発行）（注）業績予想につきましては、本資料の発表日現在において入手可能な情報に基づき作成したものであり、実際の業績は今後さまざまな要因によって予想数値と異なる可能性があります。以　上