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首都直下南部地震を想定した休日BCP訓練を実施

配信元:PR TIMES
投稿:2024/03/25 14:47
インフラ断絶を想定したMCA無線による初動体制の確認、強化

 鹿島(社長:天野裕正)は、2024年3月17日(日)、休日早朝に各エリアで起こり得る最大級の地震を想定したBCP訓練を全社一斉に実施しました(一部支店は別日に実施)。


 本社および首都圏4支店では、毎年、首都直下地震の想定震源地を東西南北に変えて訓練を実施しています。今年は休日の朝8時に都心南部(東京都江東区)を震源地とする最大震度7の地震が発生したと想定しました。
 当社は、地震が発生した場合に速やかに行うべき15項目の重要業務を定めています。本訓練では2024年1月1日に発生した能登半島地震発生時の被災状況も踏まえ、前記15項目のうち特に以下の5項目の習熟度を上げることを目的としました。具体的には、地震発生直後に電力、電話、インターネット回線、交通など主要なインフラが断絶した状況を想定したMCA無線※1による連絡体制の確認および社員寮居住者の迅速な安否確認や、発災数時間後に電力とインターネット回線が復旧した状況を想定した少人数での災害復旧活動拠点の設置など、実践的な訓練内容としました。

※1 過去の大規模災害時に行政機関やインフラ企業にも利用された災害に強いとされる無線

【重要業務】
1.従業員およびその家族等の安否確認と安全確保
2.災害対策本部の立上げ
3.災害復旧活動拠点の設置
4.通信体制の確保
5.施工中現場の被害状況および保有資機材の確認

 鹿島は今後も、様々なケースを想定した実践的な訓練を繰り返し行い、いついかなる時でも災害復旧に従事できる体制を維持することで、インフラを支える建設会社としての使命を果たし、社会全体のレジリエンス向上に貢献してまいります。
参集できない状況下で社長らが災害復旧活動を指揮
主な訓練内容


●MCA無線による通信訓練
 災害は深夜、休日を問わず発生します。当社では、いつ災害が発生しても迅速、かつ確実に連絡を取り合うことができるように、社長をはじめ、本社や各支店の幹部の自宅および主要拠点・現場に合計250台のMCA無線機を配備しています。本訓練では、首都圏で広範囲にわたり電力や電話、インターネット回線などのインフラが断絶している状況を想定して、緊急時連絡網を基にMCA無線で災害対策本部の立上げ指示や発災直後の行動を確認し合い、幹部、拠点間の連絡・連携体制が確立していることを確認しました。また、MCA無線も使えない場合に備えて、能登半島地震発生後、被災地でインターネット回線の代替手段として活用している衛星通信サービス(Starlink)の導入手順を確認しました。

●国内の鹿島グループ全従業員 約2万4千人を対象とした安否登録訓練
 当社の首都圏における休日BCP訓練に合わせて、社員、国内グループ会社の社員および社外人材、約2万4千人を対象とした「従業員安否システム登録訓練」を行いました。
 地震発生後、従業員が復旧活動に専念する上で前提となるのが、家族の安否確認です。そのため、一人ひとりが家族との連絡手段を複数用意していることを確認するとともに、家族の安否状況も確認した上で、「従業員安否システム」に登録しました。

●社員寮居住者の点呼確認訓練
 東京都内2ヵ所および神奈川県内1ヵ所の社員寮に居住する社員を対象として、各寮のBCPリーダーが居住者の安否を点呼により確認し、安否確認した情報を災害対策本部にMCA無線で報告する訓練を実施しました。本訓練には、各寮に居住する合計73人が参加しました。

●復旧活動拠点の設置訓練
 今回は、本社ビルを含めた3棟(東京都港区)、技術研究所(東京都調布市)、横浜支店(横浜市西区)の合計5ヵ所において、災害対策本部員および参集要員の中から複数名を選定して、それぞれが各復旧活動拠点に参集し、少人数で能動的に活動拠点を設置する訓練を行いました。
 なお、当社は、夜間や休日に大地震が発生した場合でも迅速に初動対応が開始できるよう、復旧活動拠点となる本支店や社員寮から5 km圏内に居住する社員を「第1次参集要員」に、10km圏内に居住する社員を「第2次参集要員」に任命しています。
災害復旧活動拠点の設置状況
●工事現場における“誰もいない緊急事態”を想定した対応訓練
 夜間や休日に震災が発生した場合、各現場に従業員が不在である可能性が高いため、リモート環境で現場の状況を確認する訓練を行いました。具体的には、スマートフォンやタブレットを活用して、工事現場に設置したWEBカメラを通じて現場の被災状況を確認するとともに、各現場社員の安否や参集可否を確認して、それらの情報を「災害時現場速報システム」に登録し、災害対策本部と情報共有しました。なお、今回訓練においては、当社技術研究所が開発したBCP-ComPAS※2の震度予測を参考に各工事現場の被災状況を想定しました。

※2 BCP-ComPAS:BCP-Communication and Performance Assistant System
災害時の有効な情報提供を行うBCP-ComPAS
 災害対策本部で以上の訓練結果の報告を受けた天野社長から、次の総括がありました。
「今回の訓練のように、首都直下型地震が休日に発災し、MCA無線を使って連絡を取り合う状況は実際に起こり得るものである。社員とその家族、協力会社の安否を確認するためにも信頼できる通信手段を日頃から調査し、知見を積み重ねることが重要である。本年1月1日に発生した能登半島地震では、土木部門が発災直後から復旧対応を想定して、各所からの要請が入る前に重機や人員の手配を始めていた。これは日頃の訓練の成果だと思う。想定される状況の一つひとつを具体的にシミュレーションして訓練を重ね、災害対応力の向上に繋げてほしい」

(参考)


令和6年能登半島地震への対応について
https://www.kajima.co.jp/news/info/20240104.html
配信元: PR TIMES
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