鹿島、今期経常を6％上方修正、配当も4円増額

　鹿島 <1812> [東証Ｐ] が2月14日昼(12:00)に決算を発表。23年3月期第3四半期累計(4-12月)の連結経常利益は前年同期比13.6％増の1212億円に伸びた。
　併せて、通期の同利益を従来予想の1410億円→1500億円(前期は1521億円)に6.4％上方修正し、減益率が7.3％減→1.4％減に縮小する見通しとなった。

　会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当社が試算した10-3月期(下期)の連結経常利益も従来予想の618億円→708億円(前年同期は866億円)に14.6％増額し、減益率が28.6％減→18.2％減に縮小する計算になる。

　業績好調に伴い、今期の年間配当を従来計画の58円→62円(前期は58円)に増額修正した。

　直近3ヵ月の実績である10-12月期(3Q)の連結経常利益は前年同期比1.9％増の421億円となったが、売上営業利益率は前年同期の6.1％→4.6％に悪化した。

株探ニュース

会社側からの【修正の理由】
　　国内建設事業におきまして、大型工事の施工が順調に進捗するとともに、売上総利益率が前回発表予想の水準から改善する見通しであることを主因に、個別業績予想は、売上高及び利益が前回発表予想を上回ることを見込んでおります。　連結業績につきましては、個別業績予想を上方修正する一方で、海外関係会社の業績が、為替レートの変動（前回発表予想1米ドル144円81銭から今回修正予想1米ドル132円70銭）による外貨換算額の減少を主因に、売上高、利益ともに減少する見通しであること等を勘案し、業績予想を見直した結果、売上高は前回発表予想を下回るものの、利益は前回発表予想を上回ると予想しております。

　　当社は、配当性向30％を目安とした配当に努めるとともに、業績、財務状況及び経営環境を勘案し、自己株式の取得など機動的な株主還元を行うことを基本方針としております。　この方針に基づき、本日の業績予想の修正を踏まえ、期末配当金を前回発表予想の29円から4円引き上げ、1株当たり33円に修正いたします。これにより、年間の予想配当金は実施済みの中間配当金29円を含め、1株当たり年62円（本修正業績予想に対する連結配当性向は29.0％）となります。なお、2022年11月10日に発表のうえ実施しました自己株式の取得を含めた総還元性向は38.5％となります。（注）上記の予想は、本資料の発表日現在において入手可能な情報から得られた判断に基づいており、実際の業績等は、様々な要素により記載の予想数値とは異なる結果となる可能性があります。