■ドル円は下髭をつけたことで買い安心感も

著者:平野朋之
投稿:2015/12/15 11:32

■一旦下げ止まったNY原油先物を背景にリスク回避の動きは縮小

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■昨晩のNY市場ではNY原油先物が、一時約11年ぶり
の安値を更新していたが、その後は値を戻して回復し、
2%高の水準で引けました。

NYダウも一時は100ドル超下落となっていましたが、
NY原油先物の動向と同様に値を戻しました。

ドルも原油や株式が上昇に転じたことでリスク先行
ムードが幾分高まり、円やスイスフランに対して
反発しています。


■ここ最近の為替市場は、NY原油先物に振り回される
展開が続き、ボラティリティだけが増加しています。

それを裏付けるVIX指数(恐怖指数)が前日比マイナスに
なりましたが、それでも尚22ポイントと高水準に位置
しています。

今後の波乱含みの相場展開を予兆することを意味して
いるだけに注意が必要です。


■いよいよ、市場はFOMC(米連邦公開市場委員会)の
様子見ムードに入る段階です。
注目すべきポイントは、利上げペースに関して、どの様な
ニュアンスを残すのかという事です。

原油価格下落によってリスクオフやインフレ鈍化の
懸念も根強く、資源国や新興国経済の景気減速にも
配慮しなければならない立場の米国のコメントは

来年以降の世界経済の予想する上で重要なものに
なると考えています。


■本日は、一旦下落が止まったNY原油先物を
背景にリスク回避の動きは縮小するとみています。
また、FOMCの結果待ちでポジション調整もあるので
動きづらい一日と予想しています。



■テクニカルとしては、日足ベースで一目均衡表の
雲抜けは回避し、また下髭をつけたことで安心感を
与えたとみています。

しかし、本日の寄付が昨日の引値を下回ってスタート
したことがドルの上値の重さをあらわしています。

上値抵抗は昨日に引き続き移動平均線75日線(121.13円)、
同200日線(121.58円)を基本とみています。

下値抵抗としては、一目均衡表の先行線である
下限スパン(120.82円)、昨日の安値(120.34円)と
みています。

平野朋之
株式会社トレードタイム代表取締役
配信元: 達人の予想