★ロボット関連材料株★ 日本抵抗器製作所(6977) サイバダイン追撃へ

著者:本村健
投稿:2015/11/25 08:28

セラピー用ロボット「パロ」子会社が開発、特許も多数公開

※11/25 追記
■今回の注目銘柄■

日本抵抗器製作所(6977)

意外性を持つ存在として、今後評価されていく可能性の高い日本抵抗器製作所(6977)に注目したい。

最近、老人介護施設がテレビ放映されるたびに目に飛び込んでくるものに、アザラシの子供を模したぬいぐるみがある。セラピー用ロボット「パロ」だ。

「世界でもっともセラピー効果があるロボット」として、ギネスブックにも認定され、米国ではFDA(食品医薬品局)より医療機器として承認されている。更に今年6月にはフランスの世界最大級の医療グループ「公的扶助パリ病院機構」から、認知症の新たな非薬物療法のイノベーションとして、「2015 Patient's Trophy」を受賞するなど、いまや30ヶ国で活躍をみせている。

パロを世に送り出したのは、独立行政法人産業技術総合研究所と「日本抵抗器の子会社」のであるマイクロジェニックスの開発によるものであり、2001年から2005年にかけて同商品に関わる多くの特許公開がなされている他、製造を担当しているのも子会社であるサンジェニックスである。

市場では介護用装着型ロボット「HAL」を手掛けるサイバダイン(7779)が筋肉が衰える「筋ジストロフィー」の医療機器として申請していた薬事承認が、厚労省の審議会で了解されたと発表され、来春にも健康保険を適用した形で治療ができる見通しになった事が材料視され、快進撃の上昇相場となっている。

政府はロボット利用料の90%を介護保険で補助することを決めており、保険適用は大きな材料となる。今後、は装着型だけでなく癒し系ロボットまで拡大される可能性は十分あろう。「パロ」は1年保証分で36万円(税別)、3年保証なら42万円(同)と高額。仮に保険適用となれば、更に普及していくことは至極当然であり、業績拡大の追い風となろう。

株価はロボット関連の材料株として短期資金が流入し急騰となった後、確定売りに押され一旦値を崩したが、昨日は日足の一目均衡表の雲(抵抗帯)を上抜けるなど、明確な切り返しが始まったばかりのタイミング。

12月2日から5日にかけて2年に1度開催される「国際ロボット展」を控えており、ロボット関連銘柄への物色が期待される中、パロの販売を手掛ける大和ハウス工業も出展予定とあり、話題性は十分。今後の動向に注目したい。

本村
本村健
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想

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