日本株上昇の理由は?

著者:西村剛
投稿:2015/05/29 18:25

順張り戦略で日本株に資金流入か

29日の日経平均株価が続伸しました。日経平均株価は前日比プラス0.1%の20563円15銭、東証マザーズ指数は前日比プラス1.6%の958.87ポイントで終了しています。日経平均株価は27年ぶりの11連騰となっています。

日経平均株価は連続して年初来高値を更新する展開が続いていますが、
「今の日本株を買っている投資家は果たして誰なのか?」
このことが分かっていないと今回の上昇が短期的なトレンドなのか長期的なトレンドなのかが分かりません。ですのでしっかりと押えておきたいと思います。

ちょうど5月3週の投資主体者別売買動向が発表されました。5月3週の日経平均株価は2.5%上昇し、ちょうど日経平均株価が再度20000円台に乗せたタイミングです。誰が今の日本株を買っているのか確認してみると明確な答えが見えました。

今日本株を買っているのは「外国人(海外)」投資家です。

外国人投資家は1兆422億円の買い越しです。内訳は現物4376億円の買い越し、先物6046億円の買い越しとなっています。外国人投資家の買い越しが1兆円を超えたのは、2月以来、久しぶりの大幅な買い越しです。今の日本株の上値を積極的に買っているのは、外国人投資家だということが出来ます。しかも今回は先物で約6000億円の買いが入っており、外国人投資家が一気に日本株への投資ウェイトを引き上げてきた印象です。ではなぜ彼らは日本株を買っているのでしょうか。理由としては企業の決算発表が良好だったや円安が進行し輸出関連企業の業績が良くなりそうだ等いろいろありますが 一番大きいのは、

「日本株が高値を更新してきたことで、世界中の順張り資金が集まってきているから」

ではないかとおもいます。この順張り戦略は、世界の機関投資家にとって主流の投資戦略のひとつで、ちょうど日本株が本格的に高値を更新してきたこのタイミングで、順張り戦略で運用している機関投資家の資金が日本株に流入してきたのかもしれません。
西村剛
フェアトレード株式会社 代表取締役
配信元: 達人の予想