日経2万円台を前に一服ならば、新興市場に目を向けよ

著者:小野山功
投稿:2015/03/30 19:23

小野山功が見通す「今週の株価材料」~【注目はミクシィやガンホー】日経2万円台を前に一服ならば、新興市場に目を向けよ

3月27日(金)の東京市場は大荒れの展開でした。3月企業の配当落ちの影響で、日経平均株価は下落して始まったかとおもいきや、すかさず切り替えし上げ幅を100円超に拡大。

しかし、後場一転して下げに転じると、階段を転げ落ちるようにするすると勢いを加速。

14時過ぎには下げ幅は一時371円に拡大しました。その後やや値を戻したものの、1日の値幅はなんと490円。2万円を目前に、波乱の相場となりました。

■波乱の相場も、過熱感を冷ますための良い調整に。

配当落ち分(110円)を寄付き後に埋め戻し、「やっぱり先高観は強い」と大台乗せへの期待が高まっていた中、後場、先物に振らされ冷水を浴びせられました。

前日のナイト・セッションで、日経平均先物が一時19030円まで急落し、地政学リスクなどを警戒する動きになっていたため、一旦ポジションを手じまっておこうという動きも見られたと考えられます。

高値圏でボラティリティ(値幅)が拡大していますので、相場の天井への警戒感も出てきますが、もっとも、日経平均株価は先週まで6週間続けて上げ続けていましたので、過熱感を冷ますための良い調整になったと思います。なにも慌てる必要はないでしょう。

■日経2万円台を前に一服ならば、新興市場に目を向けよ。

東証が26日に公表した投資主体別売買動向によると、3月第3週(3月16日~20日)に、個人投資家が実に9週ぶりに買い越しに転じていたことが明らかになりました。

先週から新興市場のゲーム関連株など、個人投資家好みの銘柄群に動きが見られています。

新興2市場(ジャスダックとマザーズ)の投資部門別売買によると、個人投資家が2週続けての売り越しとなっており、まだ趨勢を見極めるうえで不確定な要素は残るものの、ゲーム株の潮目が今後変化する可能性があります。

このところ軟調だった新興市場ですが、(2121)ミクシィや(3765)ガンホー・オンライン・エンターテイメントなど主力株が出戻ってくるようであれば、センチメント改善が期待で、相場全体の押し上げが期待できるでしょう。

日経平均株価は2万円の大台を前に、上昇一服感からもたつくようであれば、新興市場に資金を振り向ける戦略も一手かと思われます。


小野山 功
小野山功
株式会社SQIジャパン 金融コンサルタント
配信元: 達人の予想