大暴落へと発展する可能性も
本日の日経平均は185.49円安の19285.63円で取引を終了した。朝方は配当落ちの影響もあり下落してスタートしたものの、その後は一気に買い戻しの動きが優勢。一時19590円まで上昇する場面もあった。しかし。後場に入ってからは様相が一変。地政学的リスクなどが意識され、株価は急速に値を消す展開。一時19099円まで突っ込む場面もあった。大引けにかけてやや下げ渋ったものの、下落幅は配当落ち分(約112円)を超えてしまった。前場段階では落ち分をすぐに埋めたことで楽観的な見方が広がったが、そういった雰囲気がすべて吹き飛んでしまった。かなり値動きが荒くなっている。
前場、株価が上昇した理由として挙げられるのが、寄り付き前に発表された消費者物価指数だろう。2月のCPIは前年比2.0%プラスとなり、消費増税分を除くと、実質0%となった。日銀が目指す「2年で2%」に遠く及ばない数値となっており、これが市場の「追加緩和期待」を高めたと思われる。前日のCME19030円まで突っ込んだ反動もあり、売り方が慌てて買い戻したのも、上昇に拍車をかけたようだ。
ただ、買い戻しが一巡すると、最近の株価の乱高下に対する警戒感が強く、またサウジのイエメン空爆で、地政学的リスクが台頭。「イランとの代理戦争に発展するのでは?」との見方も出てきている。ここまで順調に株価が上昇していただけに、「いったん利益確定売りをだしておこう」という雰囲気が強まり、それが後場の下落へとつながったというわけだ。それでも日銀ETF買いへの期待や、買いそびれた人たちの押し目買いなどが入り、引けにかけてやや下げ渋る展開。日経平均のローソク足では下ひげが出現している。
しかし、チャートは昨日以降、崩れたままだ。明確な底入れのシグナルは出現しておらず、下値不安は残っている。目先はとりあえず下方の窓(19008.13円―19042.25円)を埋めることになり、そしてそこを死守できるのかが焦点。もし、その水準を割り込むと17600円から18400円まで下方には複数の窓が広がっており、そこに向かって一気に突っ込むことになる。その場合、「底なし沼」の様相となってしまうのだ。今は「通常モード」の下落であるが、一瞬にして大暴落相場へと発展する可能性があるということ。くれぐれも注意をしたい。(黒岩の眼より)
前場、株価が上昇した理由として挙げられるのが、寄り付き前に発表された消費者物価指数だろう。2月のCPIは前年比2.0%プラスとなり、消費増税分を除くと、実質0%となった。日銀が目指す「2年で2%」に遠く及ばない数値となっており、これが市場の「追加緩和期待」を高めたと思われる。前日のCME19030円まで突っ込んだ反動もあり、売り方が慌てて買い戻したのも、上昇に拍車をかけたようだ。
ただ、買い戻しが一巡すると、最近の株価の乱高下に対する警戒感が強く、またサウジのイエメン空爆で、地政学的リスクが台頭。「イランとの代理戦争に発展するのでは?」との見方も出てきている。ここまで順調に株価が上昇していただけに、「いったん利益確定売りをだしておこう」という雰囲気が強まり、それが後場の下落へとつながったというわけだ。それでも日銀ETF買いへの期待や、買いそびれた人たちの押し目買いなどが入り、引けにかけてやや下げ渋る展開。日経平均のローソク足では下ひげが出現している。
しかし、チャートは昨日以降、崩れたままだ。明確な底入れのシグナルは出現しておらず、下値不安は残っている。目先はとりあえず下方の窓(19008.13円―19042.25円)を埋めることになり、そしてそこを死守できるのかが焦点。もし、その水準を割り込むと17600円から18400円まで下方には複数の窓が広がっており、そこに向かって一気に突っ込むことになる。その場合、「底なし沼」の様相となってしまうのだ。今は「通常モード」の下落であるが、一瞬にして大暴落相場へと発展する可能性があるということ。くれぐれも注意をしたい。(黒岩の眼より)