回転の速い循環物色が上昇相場の支えに

著者:冨田康夫
投稿:2015/02/21 22:38

循環物色で上昇相場を下支え

20日の東京株式市場は終始買い優勢を維持したが、後場に入って上値の重い展開となった。日経平均株価の終値は、前日比67円51銭高の1万8332円30銭と3日続伸。日経平均先物は18,420円まで上昇している。

市場関係者からは「相場を見る限り、回転の速い循環物色が上昇相場を支えている感覚」との見方が出ていた。
昨日は、これまで上昇をリードしてきた、金融、食料品といった内需系の銘柄が一服するなかで、半導体関連、電子部品などの輸出関連のハイテク株に出番が訪れた。
前日に、日本半導体製造装置協会(SEAJ)が発表した1月の日本製半導体製造装置のBBレシオが1.26と4カ月連続で1を上回り、メモリーメーカーを中心とする設備投資需要の好調が裏付けられるなか、半導体製造装置国内最大手の東京エレクトロン<8035>を中心とした関連銘柄に買いが集まった。

米アップルが期待を寄せるウエアラブル端末「アップルウォッチ」の発売を4月に控えるなか、ジャパンディスプレイ<6740>が米アップルの要請を受けて、スマートフォンなどに搭載する中小型液晶パネルの新工場を建設する検討を進めているとの20日付日刊工業新聞の報道を受け、アップル関連とされるアルプス電気<6770>TDK<6762>をはじめとした電子部品株が軒並み大賑わいとなった。
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想