おせち商戦早くも本格化、国産原料で安全・安心をPR

著者:冨田康夫
投稿:2014/10/09 18:24

「プチぜいたく」志向に乗りPR進む

 2015年正月のおせち商戦が早くも本格化してきた。全国の百貨店やスーパーに加え、料亭やホテル、ネット販売などでも予約の受け付けがスタートしている。おせち料理を購入する家庭が増えるなか、商戦はますます熱を帯びており、予約販売は早いところでは9月から、10月になるとほとんどが出そろうようになった。内容も純和食から和洋折衷、食物アレルギー対応まで、多彩な商品が投入されている。

 おせち料理は核家族化を背景にして、都市部を中心に購入層が年を追って増え、かつての家でつくるものから、購入するものに姿を変えつつある。購入層はデフレ期も増え続け、単価も上昇しており、今や500億円を超える巨大市場になっている。販売競争も激化しており、商戦のスタート時期は年々前倒しされてきた。

 景気回復の流れに乗り、今年も多少価格が高くても品質がいい「プチぜいたく」志向が続いているようで、高価格帯の品ぞろえが多く、国産原料にこだわり安全・安心をPRするものが目立つ。

◆おせち関連銘柄

銘柄(コード) おせち料理の内容と特徴

三越伊勢丹<3099>  三越で本格おせち「巨匠のコラボレーションおせち」、「からだにやさしいおせち」のほか、和洋中から選べる少人数用三段重を販売
高島屋<8233>    和食、健康志向、家族3世代、個食化への対応の4つのテーマに沿い、過去最大の約460種類を品そろえ
イオン<8267>    親子3世代をメーンターゲットにチーズだて巻きなどをメニューにした和洋折衷おせちを取りそろえる
ローソン<2651>   国産食材だけを使った「プレミアムおせち三段重」を発売
オイシックス<3182> ロブスターや鮑など46品目を詰め込んだ和洋折衷おせちや豪華和風おせちなどをインターネット販売
くらコーポ<2695>  化学調味料・人工甘味料・合成着色料・人工保存料無添加の寿司おせちを販売
東天紅<8181>    高級食材の姿ふかひれの醤油煮をはじめ、車海老のチリソースなど、中国料理のおせちを扱う
冨田康夫
株経ONLINE:編集長
配信元: 達人の予想