日東電工が一時ストップ安、2度目の下方修正で相場の悪役に

配信元:メルトレ
投稿:2013/12/12 15:47
 日東電工<6988>が後場にに入って下げ幅を拡大し一時、制限値幅の下限となる前日比1000円ストップ安の4170円まで売られ、1月9日に付けていた年初来安値4290円を更新した。11日引け後に、2014年3月期通期の業績予想を下方修正した。今期2度目の下方修正を嫌気した売りに下押しした。

 通期の連結営業利益を従来予想の840億円(前期比22.6%増)から620億円(同9.5%減)に引き下げた。増益予想が一転、減益予想となった。情報機能材料では液晶パネル業界で、中国市場でのテレビ用パネルが実需以上に生産されて在庫調整が始まっていること、スマートフォンやタブレット端末の市場環境変化によるパネル生産調整などが見込まれること、また、タッチパネル用材料についても顧客競争環境の変化により価格指向が一層強まりつつあること、加えてハイエンド製品向け歩留まり向上に想定より時間がかかり、原価低減合理化まで踏み込めていないことなどが影響した。

 市場関係者によると、証券会社から投資判断の格下げや目標株価の引き下げが相次いだそうだ。UBS証券が日東電工の投資判断を「バイ」から「ニュートラル」に格下げし、目標株価を6000円から5100円に引き下げたほか、ゴールドマンサックス証券が目標株価を5500円から4600円に引き下げた。SMBC日興証券でも目標株価を6600円から4200円に引き下げた。きょうは、同様にスマホ向けなど液晶ディスプレイに使用される光学機能性フィルムを手掛ける住友化学<4005>が続落。スマホ向けの光学フィルムを手掛ける日本ゼオン<4205>も軟調展開となった。このほか、液晶TACフィルム世界シェア3割のコニカミノルタ<4902>や、日本写真印刷<7915>が東証1部の値下がり率上位に顔を出すなど、関連銘柄に幅広く売り物が出たようだ。

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