ソニーが株価2000円まで回復するチャンスは?

著者:藤村哲也
投稿:2012/12/21 13:24

アップルとソニー、サムソンとパナソニック、もう勝負はついた?

アップルとソニー、サムソンとパナソニック、もう勝負はついた?
日本の家電業界は厳しい局面に立たされ株価もずっとそれを織り込んできました。特に日本を代表するシャープ、パナソニック、ソニーは業績も悪化の一途をたどり、赤字幅拡大、株価も低迷、ようやくここにきて株価は上昇反発に転じてきましたが、なかなか泥沼から抜け出せません。

家電業界にとっては円高だけでなく複合的な要素が絡み合い、同じ円高で苦しんできた自動車業界以上に深刻で重大な問題をはらんでいます。ホンダやトヨタ以上に家電三社は暴落しましたのでそのような深刻さを株価はここ数年で折り込んできたといえましょう。

日本の家電業界が苦しむ一方で、アップルやサムソンなど世界の勝ち組家電メーカーはスマートフォンやタブレットPCの分野で世界を席巻し、業績は上伸、株価も上昇していきました。

世界で見ると明暗が分かれ勝負がついた感がありますが、日本の家電メーカーの復活の可能性はあるのでしょうか?

ソニーが株価2000円まで回復するチャンスは?

ソニーの株価は一昔前は2000円3000円が当たり前でした。株価は戻っていく余地はあるのでしょうか?

もし戻る可能性が高いのであれば1000円割れの現在株価は買っておいた方がいいとなります。単なる下げ過ぎからの一時的な反発に終わらないで再び一気に上昇していく余地はあるのでしょうか?

日本の家電メーカーとアップルやサムソンとはなぜ、これだけの格差が生じてしまったのでしょうか?

一昔前、家電メーカーの代表的な製品といえば、テレビや携帯電話、パソコン、エアコンなどでした。ソニーのバイオブランド、パナソニックのレグザブランド、シャープのアクオスブランドなどは高品質で海外でも人気のあるブランドでした。しかし、ここ数年でいつの間にかブランドの価値は凋落していき、時代から取り残されていきました。

この間、家電製品の主役はテレビ、携帯電話、パソコンからスマートフォン、タブレットPCなどへ移行しました。スマートフォンやタブレットPCなどが家電メーカーのスター製品になって「iPhone」や「ギャラクシー」などのブランドが世界を席巻していきました。家電業界全体が大きく変革し、求められる製品も変わりましたが、そこに乗り遅れ、今でもそれが響いています。米国でソニーのテレビは認知されていますが、スマフォではサムソンやアップルに完全に負けています。

ではこの様な状況に追い込まれた日本の家電メーカーは復活の可能性はないのでしょうか?

今、家電業界は更なる発展変革の時期です。今後、デジタル家電は続々とネットにつながっていきます。エアコン、冷蔵庫、電子レンジ、洗濯機、テレビなどなどのあらゆる家電製品がネットにつながっていく時代がきます。これは日本の家電メーカーにとっても一気に巻き返しをはかるチャンスとなりましょう。アップルとマイクロソフトの関係はiPhoneの登場で一気に逆転しました。同じようにアップルとソニー、サムソンとパナソニックの関係も革新的な新製品によって一気に逆転することもあり得ましょう。

株価も一気に息を吹き返す可能性もありますので、しばらくは家電メーカーから目が離せません。

ただ、ここ数ヶ月を見ても株価4倍以上になった銘柄もあれば、ソニーのように底ばいを続ける銘柄もあり、今は幅広く見ないとチャンスを逸してしまう可能性もありますので注意しましょう!
藤村哲也
ライジングブル投資顧問代表
配信元: 達人の予想