「ジャクソンホール待ち、動意に乏しい」
先週末の米国株式相場は上昇。ダウ工業株30種平均は100.51ドル高の13157.97、ナスダック総合指数は16.39ポイント高の3069.79となった。ECBが南欧諸国の債券買い入れに関して、利回りの目標設定を検討していると報じられたほか、月末のバーナンキ講演を控えて、QE3(量的緩和第3弾)への期待が高まる状況。主要株価指数は軒並み上昇となった。また、シカゴ日経平均先物(円建て)は9115円。大証終値と比べて55円高の水準で取引を終了している。したがって本日の東京株式相場は米株高を受けて買い先行の展開を想定。上値を試すものと思われる。
しかし、基本的には手掛かり材料難で、相場は動意に乏しいと思われる。欧州では首脳たちが“シャトル外交”を展開しているが、どうも具体案に乏しい状況。ECBによる国債購入も、ドイツ憲法裁判所の判断を待っており、9/12以降になる公算が大きい。すべてが先送りとなっており、南欧諸国はジリ貧の状態となっている。唯一の救いはECBが国債買い入れに前向きであり、国債利回りが低下傾向にあること。スペインの10年物国債の利回りは6.4%台、イタリアは5.7%台に落ち着いている。危険水準といわれる7%を下回っており、それだけECBに対する期待感が強いのだ。日本株が高値圏で推移していられるのも、この期待感のお陰であり、将来的には“材料出尽くし”や“失望売り”につながる可能性が高いだろう。
そのような状況下、日経平均の日足チャートでは、先週末、9070円を中心とした十字足が出現した。基本的には強弱感が対立していることを示唆しており、現時点で方向性は感じられない。
しかし、安値を着実に切り下げており、軸下向きの可能性が高いことを感じさせる動き。9060円の価格帯別出来高のヤマを乗り越えれば、一気に下落スピードが加速しても不思議ではない状況だ。
ただ、本日は買い先行になることから、このヤマを上回ってスタートする。寄り付きでどの程度出来高が生じるかもポイントになるが、短期的には上昇しやすい需給となる。
イメージとしては9110円で寄り付いた後、9090円までいったん調整をし、その後9180円まで上昇幅を拡大した後、9110円まで伸び悩むといった感じだ。軸が下向きだから、最終的には下方向に引っ張られるというわけだ。
市場はECBの国債買い取り、FRBのQE3など中央銀行の政策に期待を高めているが、欧州は政治統合に向けて中途半端な状況であるし、米国はQE3という麻薬的切り札を使いたくない。市場が期待するほど中央銀行が機敏に動いてくれるとは思えず、今後は失望売りが優勢となる公算が大きい。株価がバンバン上がるというわけにはいかないのだ。
しかし、基本的には手掛かり材料難で、相場は動意に乏しいと思われる。欧州では首脳たちが“シャトル外交”を展開しているが、どうも具体案に乏しい状況。ECBによる国債購入も、ドイツ憲法裁判所の判断を待っており、9/12以降になる公算が大きい。すべてが先送りとなっており、南欧諸国はジリ貧の状態となっている。唯一の救いはECBが国債買い入れに前向きであり、国債利回りが低下傾向にあること。スペインの10年物国債の利回りは6.4%台、イタリアは5.7%台に落ち着いている。危険水準といわれる7%を下回っており、それだけECBに対する期待感が強いのだ。日本株が高値圏で推移していられるのも、この期待感のお陰であり、将来的には“材料出尽くし”や“失望売り”につながる可能性が高いだろう。
そのような状況下、日経平均の日足チャートでは、先週末、9070円を中心とした十字足が出現した。基本的には強弱感が対立していることを示唆しており、現時点で方向性は感じられない。
しかし、安値を着実に切り下げており、軸下向きの可能性が高いことを感じさせる動き。9060円の価格帯別出来高のヤマを乗り越えれば、一気に下落スピードが加速しても不思議ではない状況だ。
ただ、本日は買い先行になることから、このヤマを上回ってスタートする。寄り付きでどの程度出来高が生じるかもポイントになるが、短期的には上昇しやすい需給となる。
イメージとしては9110円で寄り付いた後、9090円までいったん調整をし、その後9180円まで上昇幅を拡大した後、9110円まで伸び悩むといった感じだ。軸が下向きだから、最終的には下方向に引っ張られるというわけだ。
市場はECBの国債買い取り、FRBのQE3など中央銀行の政策に期待を高めているが、欧州は政治統合に向けて中途半端な状況であるし、米国はQE3という麻薬的切り札を使いたくない。市場が期待するほど中央銀行が機敏に動いてくれるとは思えず、今後は失望売りが優勢となる公算が大きい。株価がバンバン上がるというわけにはいかないのだ。