石破ショックの円買い相場は一服、独CPIやパウエル議長講演に視線=ロンドン為替概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/09/30 20:37
石破ショックの円買い相場は一服、独CPIやパウエル議長講演に視線=ロンドン為替概況

 ロンドン市場では、先週末からの急速な円高相場は一服している。週明けの東京相場ではいわゆる「石破ショック」の余波を受けて日経平均が一時2000円超安と急落した。ドル円も142円台後半から141円台後半まで再び下落した。ただ、その一方で上海株はあすからの大型連休を目前に8%高の大幅続伸となった。中国政府が繰り出す景気対策が好感され、強気相場入りの勢いを示した。ロンドン時間に入ると円買いは一服。ドル円は142円台後半まで買い戻されている。NY後半にかけてパウエルFRB議長が全米企業エコノミスト協会(NABE)で講演を行う予定。注目イベントを控えた調整の面もあるようだ。クロス円も買い戻されている。ユーロ円は158円台前半まで下落したあと、159円台後半へと反発し、小幅に本日高値を更新。ユーロ買いの面もあってユーロドルは1.11台後半から一時1.12台に乗せる動きをみせた。対ポンドでもややユーロ買いの動き。ポンドドルは1.34台乗せ、ポンド円は191円台乗せと、ユーロに連れ高となっている。日本時間午後9時には9月独CPI速報が発表される。前月比がプラスに転じる一方、前年比の伸びが鈍化する予想になっている。市場では10月ECB理事会での25bp利下げを8割弱まで織り込んでいる。ユーロ買いには発表前の調整の一面も指摘される。

 ドル円は142円台半ばでの取引。東京朝方に142.95近辺まで買われたあと、日経平均が一時2000円超安と急落する動きとともに下落。ロンドン朝方には141.65近辺まで安値を広げた。しかし、その後は米債利回りの持ち直しもあって買い戻され、142.80付近まで反発した。パウエルFRB議長講演の内容を見極めたいとの状況になっている。

 ユーロドルは1.11台後半での取引。東京市場では先週末NY終値1.1162を挟む揉み合いが続いた。ロンドン時間に入ると買いに勢い付き、一時1.1209近辺まで上昇。しかし、1.12台での取引は定着せず1.11台後半に落ち着いている。ユーロ円は158円台から159円台での上下動。ロンドン早朝に158.11近辺の安値をつけたあとは、159.76近辺まで買われている。対ポンドではややユーロ買いも、足元では先週末水準に戻している。独CPI速報値の発表待ちとなっている。

 ポンドドルは1.34台前半での取引。東京早朝の1.3362近辺を安値に、ロンドン序盤には1.3423近辺まで買われた。その後は1.34を挟んで上下動している。ポンド円はユーロ円とともに振幅。ロンドン早朝の189.57近辺を安値に、191.36近辺まで一時上昇した。ユーロポンドは0.8335-0.8356レンジ。ユーロ買いとポンド買いが交錯しており、方向性は希薄。英住宅ローン承認件数が今年の最高水準となり、一時ポンド買い反応がみられた。

minkabu PRESS編集部 松木秀明 

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)