「戻り幅は限定的、早々に上値を抑えられ・・・」
昨日の米国株式相場は反落。ダウ工業株30種平均は49.88ドル安12727.21、ナスダック総合指数は11.53ポイント安の2896.94となった。6月の米小売売上高が市場予想に反して減少したことで、個人消費に対する期待感が後退。それでもシティの減益幅が小さかったことで、金融株の一角が底堅い値動きとなった。また、シカゴ日経平均先物(円建て)は8735円。大証終値と比べて35円高の水準で取引を終了している。したがって本日の東京株式相場は小幅高からのスタートを想定。引き続きリバウンドを試すものと思われる。
底堅さの要因になっているのは、価格帯別出来高のヤマとSQ値。価格帯別出来高のヤマは8580円付近で盛り上がっており、株価の下落を阻止している。また、SQ値は先週末に8678.36円で決まり、これが短期的なサポートラインとなっている。いずれも相場を短期的に押し上げる効果があり、場合によっては上方の窓(8966.99円-8977.34円)まで上昇してしまうだろう。
しかし、軸は依然として下向きであり、戻り幅は限定的といえる。買い一巡後は早々に上値を抑えられ、いずれはチャート上の節目である8678.36円及び8580円をブレイクしてしまうだろう。結局、下方の窓(8388.14円-8412.54円)を埋めることになり、その後はさらに下値を試す動きになりそうだ。
株価下落の背景となっているのは、安定的なユーロ(96円台半ばでの推移)の下落である。先日のECBの金融緩和によって、欧州銀は資産運用難に直面している。ECBに預けている預金への利息付与がなくなり、その資金を独仏の国債へと振り向けているのだ。その影響もあって、ドイツの2、3年物国債、そしてフランスの24週物国債はマイナス金利へと突入。貸し手が金利を支払うという異常な状態へと突入しているのだ。逆にいえば、それだけ現金が不安ということであり、これがユーロ安を助長しているのである。
また、ムーディーズは先ほどイタリアの13金融機関の格下げを発表した。米格付け会社による欧州攻撃は執拗に続けられており、目先一段と欧州危機が深化する可能性が高そうだ。米国は年末になったら“財政の崖”にブチ当たることになるが、その前に欧州を潰して、何とか延命しようとしている。そういった意図が見え隠れしている。年末までに欧州発の金融危機が起こって、欧州の政治統合が加速。そんなシナリオが見えてくるのだ。
底堅さの要因になっているのは、価格帯別出来高のヤマとSQ値。価格帯別出来高のヤマは8580円付近で盛り上がっており、株価の下落を阻止している。また、SQ値は先週末に8678.36円で決まり、これが短期的なサポートラインとなっている。いずれも相場を短期的に押し上げる効果があり、場合によっては上方の窓(8966.99円-8977.34円)まで上昇してしまうだろう。
しかし、軸は依然として下向きであり、戻り幅は限定的といえる。買い一巡後は早々に上値を抑えられ、いずれはチャート上の節目である8678.36円及び8580円をブレイクしてしまうだろう。結局、下方の窓(8388.14円-8412.54円)を埋めることになり、その後はさらに下値を試す動きになりそうだ。
株価下落の背景となっているのは、安定的なユーロ(96円台半ばでの推移)の下落である。先日のECBの金融緩和によって、欧州銀は資産運用難に直面している。ECBに預けている預金への利息付与がなくなり、その資金を独仏の国債へと振り向けているのだ。その影響もあって、ドイツの2、3年物国債、そしてフランスの24週物国債はマイナス金利へと突入。貸し手が金利を支払うという異常な状態へと突入しているのだ。逆にいえば、それだけ現金が不安ということであり、これがユーロ安を助長しているのである。
また、ムーディーズは先ほどイタリアの13金融機関の格下げを発表した。米格付け会社による欧州攻撃は執拗に続けられており、目先一段と欧州危機が深化する可能性が高そうだ。米国は年末になったら“財政の崖”にブチ当たることになるが、その前に欧州を潰して、何とか延命しようとしている。そういった意図が見え隠れしている。年末までに欧州発の金融危機が起こって、欧州の政治統合が加速。そんなシナリオが見えてくるのだ。