午後:債券サマリー 先物急反落、日銀追加利上げ決定で長期金利1.060%に上昇

配信元:みんかぶ
著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/31 15:26
 31日の債券市場で、先物中心限月9月限は急反落した。日銀は31日まで開いた金融政策決定会合で、無担保コール翌日物金利について、誘導目標をこれまでの0~0.1%程度から0.25%程度に引き上げることを賛成多数で決定した。30日夜以降、日銀が追加利上げを検討していると国内メディアが相次いで報じていた。日銀側の発表を受けて先物は午後に下げ幅を縮小する場面があったが、買い戻しが一巡すると再び軟化した。

 日銀は追加利上げとともに、長期国債買い入れの減額計画も示した。原則として毎四半期4000億円程度ずつ月間の買い入れ予定額を減らし、2026年1~3月に3兆円程度とする。声明文では、「今回の『展望レポート』で示した経済・物価の見通しが実現していくとすれば、それに応じて、引き続き政策金利を引き上げ、金融緩和の度合いを調整していくことになる」との見解が示された。

 月間買い入れ規模を3兆円程度にする方針に関しては市場のコンセンサスに沿った内容だったが、年内の追加利上げの可能性を意識した投資家による売りが円債相場の重荷となった。中期債利回りの上昇幅が超長期債利回りの上昇幅を上回り、イールドカーブ(利回り曲線)はベア・フラット化した。

 先物9月限は前営業日比65銭安の142円72銭で取引を終えた。新発10年債利回り(長期金利)は同0.065ポイント高い1.060%に上昇した。

出所:MINKABU PRESS
配信元: みんかぶ

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