マイクロソフトが決算受け時間外で6%下落 アジュールの伸びが前四半期から鈍化=米国株個別

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/31 06:14
(NY時間17:04)(日本時間06:04)時間外
マイクロソフト<MSFT> 395.35(-27.57 -6.52%)

 マイクロソフト<MSFT>が時間外で下落。引け後に4-6月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益、売上高とも予想を上回った。ただ、株価は時間外で冴えない反応。クラウドの収入が予想範囲内となり、物足りない内容だったほか、アジュールの伸びが四半期ベースで鈍化したことが嫌気されている。

 今回の結果はAI製品への巨額投資の成果を期待していた投資家を失望させている。アジュールの売上高は29%増で、前四半期の31%増から伸びが鈍化した。

 ナデラCEOは製品ラインにパートナーであるオープンAIの技術を導入している。また、オープンAIの製品を搭載したアジュール・クラウド・サブスクリプションも販売。

 ここ数週間、神経質になっている投資家たちは、AIへの巨額投資から利益を得ようとするIT企業の取り組みに焦りを見せている。先週はアルファベット<GOOG>が好調な売上に影を落とす大幅なコスト増で株価は下落していた。

 同業他社と並んで同社もクラウド・コンピューティングや消費電力の大きいAIサービスの需要に応えるため、新たなデータセンターの建設を進めている。この歴史的な建設に乗り出すにあたり投資家が注視している設備投資は、サーバーファームのリースを含め、前四半期の140億ドルから190億ドルに急増している。

 マイクロソフトの法人顧客の多くは、ワードやエクセルのようなプログラムで新しいAIアシスタントを使い始めたばかりだが、一部のリクエストの文脈を理解したり、複数のアプリを含むコマンドを処理したりするのにまだ苦労している。

 コパイロット・サービスは、法人向けの月額サブスクリプションの使用料を1ユーザーあたり約60ドルに引き上げ、最終的には強固な収益を生み出すと期待されている。

(4-6月・第4四半期)
・1株利益:2.95ドル(予想:2.94ドル)
・売上高:647.3億ドル(予想:645.2億ドル)
  クラウド:368億ドル(予想:368.4億ドル)
   インテリジェント・クラウド:285.2億ドル(予想:287.2億ドル)
   アジュールおよびその他クラウド:30.3%増(予想:30%増)(アジュールは29%増)
  生産性向上およびビジネス・プロセス:203.2億ドル(予想:202.1億ドル)
  その他のパーソナル・コンピューティング:159.0億ドル(予想:155.4億ドル)
・営業利益:279.3億ドル(予想:276.3億ドル)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。

配信元: みんかぶ(FX/為替)

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