ダウ平均は小反落もナスダック堅調 IT・ハイテク株に買い戻し 本日は短縮取引=米国株概況

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/04 05:20
NY株式3日(NY時間14:23)(日本時間03:23)
ダウ平均   39308.00(-23.85 -0.06%)
S&P500    5537.02(+28.01 +0.51%)
ナスダック   18188.30(+159.54 +0.88%)
CME日経平均先物 40715(大証終比:+115 +0.28%)

 きょうのNY株式市場でダウ平均は小反落の一方、ナスダックは堅調な推移が続いた。このところ売りが強まっていたエヌビディア<NVDA>やブロードコム<AVGO>といったAI関連銘柄に買い戻しが入った。米利下げへの楽観的な見方が市場に広がる中、S&P500は過去最高値を更新した。

 この日の米経済指標は弱い内容が相次いだ。特にISM非製造業景気指数は基準の50を下回り、予想外の弱さとなった。FRBが警戒しているサービス業の景況感悪化が顕著に示された格好。ADP雇用統計も発表になっていたが、こちらも予想を下回り、雇用の冷え込みを示した。

 インフレ鈍化への期待から、短期金融市場では9月の利下げ開始期待を80%程度まで織り込む動きが出ていた。ただ、弱い経済指標は同時に景気減速の兆候を示すことでもあり、経済指標自体への米株式市場の反応はまちまちとなった。

 堅調な企業業績、AIへの熱狂、利下げ期待などを背景に、2022年10月の終値から16兆ドル以上も時価総額を拡大している。パウエルFRB議長は前日の講演で、インフレ抑制に向けてかなりの前進を遂げたことを認めた。利下げにはさらなる証拠が必要という点も強調していたが、市場では利下げ期待が高まっている。

 一部からは「米株式市場の勢いは依然として強く、インフレは鈍化傾向にあり、9月利下げの可能性が高まっている。米経済と労働市場の減速は明らかであり、金曜日の米雇用統計でそれが確認されれば、9月利下げへの道筋がつく」といった声も聞かれた。

 メディア大手のパラマウント・グローバル<PARA>が上昇。エリソン氏率いる米独立系映画製作会社スカイダンス・メディア社が同社のオーナー企業ナショナル・アミューズメンツ社を買収し、パラマウントと事業統合を行うことで暫定合意したと伝わった。

 創薬のソフトウェアを手掛けるシミュレーションズ・プラス<SLP>が大幅安。取締役会が第4四半期以降の四半期配当の中止を発表。長期的な成長戦略に資金を再配分するという。

 創薬プラットフォーム開発のアブサイ<ABSI>が上昇。アナリストが投資判断を「買い」でカバレッジを開始した。目標株価は7ドルで前日終値よりも2.35倍高い水準。

 バイオ医薬品のアビッド・バイオサービシズ<CDMO>が大幅高。前日引け後に2-4月期決算(第4四半期)を発表し、1株利益が予想外の黒字となった。

 なお、明日の独立記念日の祝日のため本日は現地時間午後1時(日本時間4日午前2時)までの短縮取引だった。

パラマウント<PARA> 11.46(+0.74 +6.90%)
シミュレーションズ・プラス<SLP> 39.89(-6.97 -14.87%)
アブサイ<ABSI> 3.18(+0.21 +7.07%)
アビッド・バイオ<CDMO> 7.70(+1.00 +14.93%)

アップル<AAPL> 221.55(+1.28 +0.58%)
マイクロソフト<MSFT> 460.77(+1.49 +0.32%)
アマゾン<AMZN> 197.59(-2.41 -1.21%)
アルファベットC<GOOG> 187.39(+0.78 +0.42%)
テスラ<TSLA> 246.39(+15.13 +6.54%)
メタ<META> 509.96(+0.46 +0.09%)
AMD<AMD> 163.90(-0.41 -0.25%)
エヌビディア<NVDA> 128.28(+5.61 +4.57%)
イーライリリー<LLY> 898.10(-8.61 -0.95%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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