ダウ平均は伸び悩む エヌビディアやスーパー・マイクロといった人気株は下落=米国株序盤

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/07/02 00:37
NY株式1日(NY時間11:26)(日本時間00:26)
ダウ平均   39146.18(+27.32 +0.07%)
ナスダック   17771.82(+39.22 +0.22%)
CME日経平均先物 39590(大証終比:-80 -0.20%)

 きょうのNY株式市場、ダウ平均は上昇して始まったものの、次第に上値が重くなり、前日付近に伸び悩む展開が見られている。一方、ナスダックはエヌビディア<NVDA>やAMD<AMD>、スーパー・マイク<SMCI>といった人気株が下落しており、先週末の終値を挟んで上下動する展開。

 この日発表のISM製造業景気指数が予想を下回り、50を下回る縮小領域での推移が3カ月続き、景気減速への予兆を示したことも重石となっている模様。

 米株式市場は本日から下半期の相場入りとなるが、AIブームに支えられ年前半を好調に終えた。先週までのS&P500は年初来で14.5%、ナスダックは18.1%。一方、ダウ平均は第2四半期の反落により3.8%の上昇に留まっている。AIブームの恩恵が少なかった。

 マルチプルが高水準に達しているとの懸念は絶えないが、IT・ハイテク主導の勢いは夏までは続くと予想する向きもいる。「どちらかと言えば、加速していると言えるかもしれない。9月と10月、そして大統領選前後の季節的に弱気になる時期に同セクターはいくつかの抵抗にぶつかると予想している。しかし、バリュエーションは正当化されると見ている」といった声も聞かれる。

 今週は木曜日が独立記念日で休場となるが、投資家は金曜日の米雇用統計を注目している。先週のPCEデフレータはインフレの鈍化傾向を示し、市場はFRBの年内2回の利下げを高確率で織り込んでいる。本日のISM製造業景気指数を始め、このところの米経済指標は景気減速の予兆を示しているが、それを追認する内容になるか注目される。

 目先の最注目は来週の大手銀を皮切りに始まる4-6月期決算であろう。ただ、米大手証券のストラテジストからは、今回はかなりハードルが高くなっているとの指摘も出ている。

 航空機の製造を請け負うスピリット・エアロシステムズ<SPR>が上昇。ボーイング<BA>が同社を株式交換を通じて1株37.25ドルで買収することで合意した。

 ウォリアー・メット<HCC>やピーボディ・エナジー<BTU>といった石炭株が上昇している。英アングロ・アメリカン社がクイーンズランド州の製鉄用炭鉱で地下火災が発生したため生産を停止したことが材料視されている。

スピリット・エアロ<SPR> 33.84(+0.97 +2.95%)
ボーイング<BA> 185.90(+3.89 +2.14%)
ウォリアー・メット<HCC> 70.72(+7.95 +12.67%)
ピーボディ・エナジー<BTU> 23.30(+1.18 +5.33%)

アップル<AAPL> 214.89(+4.27 +2.03%)
マイクロソフト<MSFT> 451.90(+4.95 +1.11%)
アマゾン<AMZN> 195.70(+2.45 +1.27%)
アルファベットC<GOOG> 183.57(+0.15 +0.08%)
テスラ<TSLA> 210.04(+12.16 +6.14%)
メタ<META> 498.79(-5.44 -1.08%)
AMD<AMD> 155.41(-6.80 -4.19%)
エヌビディア<NVDA> 123.01(-0.53 -0.43%)
イーライリリー<LLY> 915.28(+9.90 +1.09%)

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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