4月のPCEデフレータはより2%目標に近づく可能性

著者:MINKABU PRESS
投稿:2024/05/16 00:00
 4月の米消費者物価指数(CPI)は前月比0.3%となったが、住居費とガソリンが伸びのその70%余りを占めた。一方、FRBが注目しているとされる住宅とエネルギーを除いたサービス価格、いわゆるスーパーコアは前月比0.4%と今年に入って最も低い伸びとなった。

 一方、サービス価格の中で最大のカテゴリーである住居費は3カ月連続で前月比0.4%上昇し、帰属家賃も3カ月連続で0.4%上昇した。住宅費はインフレが下がらない主因となっている。

 ただ、エコノミストによると、FRBが主に参照しているPCEデフレータは軟化の可能性があると指摘している。PCEデフレータはCPIほど住居費のウエートが大きくはなく、PCE価格指数が2%目標に近い水準で推移しているのは、それが一因となている。前日発表の4月の米生産者物価指数(PPI)は前月比の伸びが予想を上回っていたが、PCEデフレータの算出に用いられるカテゴリーは比較的落ち着きを示していた。

 今回のCPIのうち、PCEデフレータ算出に用いられる構成要素とも併せて考慮すると、今月末に発表の4月のPCEデフレータはより2%目標に近づく可能性があると述べている。

MINKABU PRESS編集部 野沢卓美

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