「米3月利下げ」は“示唆されない”…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/01/31 11:54

◆ “揺れ動き”も、“方向感定まらず”…


前日の「米財務省1-3月期借り入れ見通し(下方修正)」を背景にした米10年債利回り低下は、欧州タイム序盤の“4.03%”で一旦落ち着きました。
このためその後は“4.10%”へと持ち直しを見せる中、ドル円も“147.930円”へと押し戻されていきました。
ただ“148円台”に乗せきるには至らず、その後は米10年債利回りが再び低下傾向を見せる中、“147円半ば”へと押し下げられて昨日の取引を終えています。

◆ “円買い”が進行しているが…? - 日銀会合・主な意見


今朝方発表された「日銀会合の主な意見」では、“マイナス金利解除”を意識させる文言が並びました。
この影響にて“147.196円”へと押し下げられる場面も見られましたが、一方で昨日発表された「米JOLTS雇用動態調査(求人件数)」は“予想を上回り(902.6万件)”ました。
また「米消費者信頼感指数」も“2021年12月以来水準(114.8)”を記録したことで、「米早期利下げ観測」はさらに緩んでいます。
短期金融市場で見た「米3月利下げ」の確率は“さらに低下(→約40%)”していることを踏まえれば、“過度なドル売り(円買い)”は望みづらいところでもあります。

◆ いよいよFOMC - 示唆 or not示唆…?


何といっても本日の注目は、「FOMC」と「パウエルFRB議長会見」ですが、今回は“据え置き”が既定路線となります。
このためポイントは「米3月利下げ示唆の有無」となりますが、ここで示唆されれば“ドル売り”の反応が見られるものの、そうでなければ…?

後は結果次第ということになりますが、個人的には“後者(示唆されない)”を前提としながら、神経質なマーケットと対峙したいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※FOMCが予定されていますので、さらに値幅を拡大しております。

149.984(23/11/20高値、大台)
149.832(+2σ)
149.747(23/11/22-24高値)
149.668(23/11/27高値)
149.000(大台)
148.825(23/11/28高値、1/19高値、ピボットハイブレイクアウト)
148.704(1/23高値)
上値5:148.375(1/24高値、1/29高値、ピボット2ndレジスタンス)
上値4:148.176(+1σ)
上値3:148.000(大台、ピボット1stレジスタンス)
上値2:147.930(1/30高値)
上値1:147.724(日足・一目均衡表転換線)
前営業日終値:147.608(100日移動平均線)
下値1:147.344(20週移動平均線)
下値2:147.168(ピボット1stサポート)
下値3:147.083(1/25安値、1/30安値、大台)
下値4:146.712(ピボット2ndサポート)
下値5:146.647(1/24安値、20日移動平均線)
146.577(1/12~1/18の50%押し)
146.426(日足・一目均衡表先行スパン上限)
146.327(ピボットローブレイクアウト)
146.052(1/12~1/18の61.8%押し、週足・一目均衡表基準線)
145.943(1/15高値、大台)
145.584(1/16安値、50日移動平均線、23/12/28~24/1/18の38.2%押し)
145.000(大台)
144.800(1/15安値、-1σ)

《11:00》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想