“押した直後”という点を踏まえれば…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2024/01/25 11:21

◆ 今度は下を上への“乱高下” - 一時“146円台”


昨日は「米10年債利回り低下(→4.08%)」を背景にした“ドル売り”が目立ち、NYタイム序盤にかけて一転して“急低下(→146.647円)”となりました。
ただ「米製造業/サービス業PMI」は“好内容(前月比+2.4の50.3/同+1.5の52.9)”となったことで、その後は“巻き戻し”が先行しています。
米10年債利回りが“持ち直し(→4.18%)”に転じると、ドル円も“巻き戻し(→147.634円)”が優勢となり、そのまま昨日の取引を終えています。

◆ あくまで米欧イベント次第だが…?


こうして想定よりも“突っ込んだ”格好にはなったものの、“上値は重いが、下値は堅い”は継続しています。
「米早期利下げ/日銀早期マイナス金利解除」への思惑は“定まらず”、まだ“揺れ動く”と見るのが自然な状況ですが、本日は「米GDP」と「ECB理事会」が予定されています。
前者は“伸び鈍化(+4.9%→+2.0%)”が想定されていますが、“6四半期連続のプラス成長”はほぼ確実視されているのが実状といえます。

一方で後者は“据え置き”が確実視されていますが、マーケットは「欧早期利下げ」を前のめり気味に織り込んだままといえます。
そうなるとラガルドECB総裁から「けん制発言」が飛び出す可能性は否めず、仮に飛び出した際にかかるであろう「ユーロ買い圧力」は“対ドルではなく対円”となる可能性も否めない…?

あくまでもそれらの“結果次第”であり、“上値は重いが、下値も堅い”との基本は変わらないと見ますが、“押した直後”という点を踏まえれば“もう一段”は十分に期待できると考えたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン

※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しています。

150.100(ピボットハイブレイクアウト)
149.984(23/11/20高値、大台)
149.747(23/11/22-24高値)
149.668(23/11/27高値)
149.237(ピボット2ndレジスタンス)
149.000(大台)
148.825(23/11/28高値、1/19高値)
148.704(1/23高値)
148.375(1/24高値、ピボット1stレジスタンス)
上値5:148.262(+2σ)
上値4:148.000(大台)
上値3:147.918(1/23~1/24の61.8%戻し)
上値2:147.810(+1σ)
上値1:147.676(1/23~1/24の50%戻し)
前営業日終値:147.506(100日移動平均線)
下値1:147.360(20週移動平均線)
下値2:147.250(1/24安値後の50%押し)
下値3:147.107(1/24安値後の61.8%押し)
下値4:146.968(1/23安値、大台)
下値5:146.801(日足・一目均衡表転換線)
146.647(1/24安値、ピボット1stサポート)
146.577(1/12~1/18の50%押し)
146.426(日足・一目均衡表先行スパン上限)
146.052(1/12~1/18の61.8%押し、週足・一目均衡表基準線)
145.943(1/15高値、大台)
145.713(50日移動平均線、ピボット2ndサポート)
145.584(1/16安値、20日移動平均線、23/12/28~24/1/18の38.2%押し)
144.975(日足・一目均衡表先行スパン下限、週足・一目均衡表転換線、ピボットローブレイクアウト、大台)

《10:55》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想