今週の【早わかり株式市況】3週続伸、米金利低下を機に今年最大の上げ幅記録

配信元:株探
投稿:2023/11/18 06:40

■今週の相場ポイント
 1.日経平均は3週続伸、前週末比1000円超高
 2.一時1ドル151円台の円安、輸出株に追い風
 3.米CPI予想下回る、金利低下でナスダック高
 4.水曜に日経平均800円超高、上げ幅今年最大
 5.半導体関連株が堅調、バブル後高値に迫る

■週間 市場概況
 今週の東京株式市場で日経平均株価は前週末比1017円(3.1%)高の3万3585円と、3週連続で上昇した。

 今週は引き続き買い優勢の展開となり、相場は一段と上昇基調を強めた。米CPIの伸び鈍化を受けた米長期金利の低下が好感され、半導体関連株を中心に物色人気に。日経平均は3万3000円台半ばまで上値を伸ばし、7月のバブル後高値(3万3753円)に迫った。

 週明け13日(月)の東京株式市場は日経平均が小幅高だった。前週末の米国株市場では米10年債利回りの上昇一服を好感し、NYダウ、ナスダック総合株価指数ともに大幅上昇。これを受けて東京市場も投資家心理が強気に傾いたが、買い戻し一巡後は更に上値を追う動きとはならなかった。14日(火)も日経平均は上昇。外国為替市場で1ドル=151円台後半まで円安が進み、半導体など輸出関連株に追い風となった。この日夜に発表された注目の米10月消費者物価指数(CPI)は事前予想を下回る結果だった。米長期金利が急低下し、米株市場ではハイテク株を中心に買いが入り、特にナスダック指数の上げが目立った。翌15日(水)の東京市場はこれに追随する形で買い戻しが活発化。半導体関連株に物色が集中し、全体相場を大きく押し上げた。日経平均は800円超高と今年最大の上げ幅を記録し、一気に3万3000円台半ばまで水準を切り上げた。16日(木)は前日急騰の反動で利食い優勢の地合いに。小売や医薬品、食料品など内需株を中心に幅広い銘柄に売りが広がった。半導体関連など主力ハイテク株は堅調な値動きを示すものが多く、全体を支える格好となった。17日(金)は反発。前日の米株安を受けて朝方は軟調に推移したが、売り一巡後は値頃感からの買いが流入。引けにかけて値を上げ、日経平均は結局3万3585円でこの週の取引を終えた。

■来週のポイント
 来週は堅調な展開が見込めそうだ。米長期金利が低下するなか、グロース株に物色の矛先が向かうことが期待される。また、24日のブラックフライデーを控え小売りの動向も注目を集めそうだ。日経平均はバブル後高値更新が目前となっており、ここを明確に上抜けるかが焦点となる。

 重要イベントとしては、国内では24日朝に発表される10月全国消費者物価指数が注目される。海外では20日に発表される米国10月コンファレンス・ボード景気先行指数に注視が必要だろう。

■日々の動き(11月13日~11月17日)

【↑】  11月13日(月)―― 小幅反発、朝高も戻り売りに押され値を消す
 日経平均 32585.11(  +17.00)  売買高14億7989万株 売買代金 3兆7410億円

【↑】  11月14日(火)―― 続伸、円安進行で半導体関連株中心に買い優勢
 日経平均 32695.93( +110.82)  売買高14億2575万株 売買代金 3兆5448億円

【↑】  11月15日(水)―― 3日続伸、米長期金利低下で今年最大の上げ幅
 日経平均 33519.70( +823.77)  売買高18億5915万株 売買代金 4兆6357億円

【↓】  11月16日(木)―― 反落、前日急騰の反動で利益確定売りが優勢
 日経平均 33424.41(  -95.29)  売買高14億5188万株 売買代金 3兆7183億円

【↑】  11月17日(金)―― 反発、朝安も下値に値頃感からの買い流入
 日経平均 33585.20( +160.79)  売買高14億3026万株 売買代金 3兆7492億円

■セクター・トレンド
 (1)全33業種中、30業種が値上がり
 (2)値上がり率トップは出光興産 <5019> など石油。資源株は三井金 <5706> など非鉄やINPEX <1605> など鉱業も高い
 (3)輸出株はオリンパス <7733> など精密機器が大幅高。東エレク <8035> など電機、トヨタ <7203> など自動車も大きく買われた
 (4)三菱倉 <9301> など倉庫、OLC <4661> などサービス、ファストリ <9983> など小売といった内需株も堅調
 (5)金融株はみずほFG <8411> など銀行、大和 <8601> など証券が高い
 (6)値下がりは3業種のみ。下落率トップはニッスイ <1332> など水産・農林

■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
 1(1) 半導体 ── 市況回復期待でアンワインド相場始まる
 2(4) 半導体製造装置
 3(5) 円高メリット
 4(3) 人工知能
 5(6) JPX日経400
 ※カッコは前週の順位

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