Cancer Research UKとの提携によるがん免疫療法候補薬HTL0039732の第I/IIa相臨床試験における最初の被験者への投与のお知らせ
HTL0039732は他の免疫療法との併用で幅広いがんを治療しうる新規EP4拮抗薬
Gタンパク質共役受容体に対する構造ベース創薬(以下「SBDD」)および開発の世界的リーダーである当社グループと、世界最大の民間がん研究基金であるCancer Research UK(英国王立がん研究基金)は、当社グループが見出した、進行性固形がんに効果が期待される経口がん免疫療法候補薬HTL0039732の第I/IIa相臨床試験で、最初の被験者への投与を行いましたのでお知らせいたします。
HTL0039732は、プロスタグランジンE2(PGE2)に対する受容体の一種である、EP4受容体を介したシグナル伝達を阻害することで効果を発揮します。PEG2はがん微小環境でがん細胞の免疫回避を活性化させており、EP4受容体を標的としてPGE2の作用を阻害し、免疫系ががん細胞を識別・抑制する機能を高めることで、マイクロサテライト安定性*(MSS)大腸がん、胃食道がん、頭頸部がん、去勢抵抗性前立腺がんなど、既存の免疫療法では治療効果が十分でないがん種への効果が期待されます。本臨床試験から良好な結果が得られれば、このように十分な治療法がない患者さまへの効果的な治療法の提供に向け、大きく前進します。
本第I/IIa相臨床試験は、Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが資金拠出・デザイン・実施を担い、HTL0039732の毒性・忍容性・薬物動態の検討、第II相試験推奨用量の決定、単剤およびPD-L1阻害剤アテゾリズマブとの併用での抗腫瘍活性の評価、の三点を主な目的としています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが実施する本第IIa相試験では、特定のがん種での併用療法を対象に、最大4つのコホートで用量拡大を検討予定です。また当社グループは、その後の臨床開発・商業化に向け、HTL0039732に対する本試験の結果のライセンスを保有します。
本試験はケンブリッジ大学のBristi Basu博士(治験総括医)とキングス・カレッジ・ロンドンのDebashis Sarker博士(共同治験総括医)によって統括されています。現在、英国において、ケンブリッジ大学病院とGuy's and St Thomas' NHS Foundation Trustsで被験者募集が行われており、Experimental Cancer Medicine Centre(ECMC)ネットワーク内の他の施設でも近日中に募集が開始される予定です。
本試験の詳細については、こちらをご参照ください。
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05944237?cond=NCT05944237&rank=1
Heptares Therapeutics社長で英国研究開発ヘッドのマット・バーンズは、次のように述べています。「Cancer Research UKとの提携により、HTL0039732を臨床試験に進めることができたことを大変喜ばしく思います。この経口投与可能な新規低分子医薬品候補は、当社グループのSBDDプラットフォームを用いて合理的に設計されており、多くのがん患者さまの治療に用いられる免疫療法の効果を高めるベストインクラスの医薬品となる可能性を有しています。」
ケンブリッジ大学のBristi Basu博士は、次のように述べています。「プロスタグランジンの受容体ファミリーに属し、複数のがん種においてがんの増殖を促進する免疫抑制環境の形成に関与しているタンパク質であるEP4を標的とした、HTL0039732の英国での臨床試験を開始できることを大変喜ばしく思います。HTL0039732を単剤で、あるいは免疫療法と組み合わせて研究することにより、がんと闘うための免疫調節を最適化する方法を詳しく知ることを目指しています。このEP4を標的とするアプローチにより、様々ながん患者さまにとって有望な治療選択肢を増やせることを期待しています。」
Cancer Research UKのCentre for Drug DevelopmentディレクターであるNigel Blackburn博士は、次のように述べています。「Sosei Heptaresとの提携において、この重要なマイルストンを達成できたことを喜ばしく思います。免疫療法が有効な患者さまとそうでない患者さまがいらっしゃるということは、より多くの人々の命を救う可能性のある治療法を提供するために、このような臨床試験がどうしても必要なのです。」
英国医薬品・医療製品規制庁(以下「MHRA」)は、HTL0039732に対し、上市までの時間を短縮し、患者さまの新薬へのアクセス改善を目的とした、革新的ライセンスおよびアクセス経路(Innovative Licensing and Access Pathway:ILAP)の第一段階としてイノベーション・パスポートを付与しました。MHRAは、生命を脅かす疾患や深刻な衰弱をもたらす疾患を治療する医薬品で、患者さまや公衆衛生上の要請がある場合に、イノベーション・パスポートを付与しています。
なお、今回の進捗に伴う金銭の授受は発生しません。
以上
注
* 大腸がん患者の約80~85%は「マイクロサテライト安定性(MSS)」に分類されます。これは、腫瘍内においてマイクロサテライトと呼ばれるDNAの短い反復配列の不安定性が低いことを意味します。MSSの腫瘍は免疫抑制的な環境に存在することが多く、免疫療法にうまく反応しません。
Cancer Research UK との契約について
当社グループとCancer Research UKは2022年7月に臨床試験およびライセンス契約を締結し、Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが新規選択的HTL0039732の第I/IIa相臨床試験の資金拠出、デザインおよび実施を担います。当社グループは、臨床試験の開始に向け、前臨床試験を含む臨床試験に必要な活動を担い、HTL0039732の臨床開発および商業化を進めるために、本試験で得られた成果に対するライセンスを保有しています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentにより臨床試験許認可が取得されています。
Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentについて
Cancer Research UKは、がんの新規治療法の開発において素晴らしい実績を上げています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentは、25年にわたり新規がん治療法の開発において先駆的取り組みを行い、140品目以上の新規がん治療薬候補の臨床試験を実施してきました。現在、前臨床開発、第I相臨床試験、第IIa相臨床試験の段階には、21品目の新規がん治療薬のポートフォリオがあります。また過去には、脳腫瘍に対するテモゾロミド、前立腺がんに対するアビラテロン、卵巣がんに対するルカパリブを含む6品目の新薬の上市に成功しています。加えて、他の2つの治療薬が開発後期の第III相臨床試験中です。www.cruk.org.uk/cdd
Cancer Research UKについて
Cancer Research UKは、研究を通じて人々の命を救うことを目的とした、世界有数のがん慈善団体です。
がんの予防、診断、治療に関する先駆的研究により、何百万人もの命を救ってきました。
Cancer Research UKは、その研究に対し英国政府からの資金援助を受けておらず、がんを克服するためのあらゆる取り組みは、民間からの重要な寄付金によって支えられています。
Cancer Research UKは、過去40年間で英国の生存率が2倍になった、中心的役割を担ってきました。
現在、がんの10年以上生存者数は4人中2人となっており、Cancer Research UKの目標は、2034年までにがんの10年以上生存者数を4人中3人にできるよう、さらなる進歩を実現することです。
Cancer Research UKは、4,000人を超える研究者、医師、看護師の活動を通じて、がんのあらゆる面における研究を支援しています。
Cancer Researchのビジョンは、パートナーや支援者とともに、すべてのがんが治癒できる日を一日も早く実現することです。
Cancer Research UKの活動に関する詳細やご支援方法については、電話0300 123 1022またはウェブサイトwww.cancerresearchuk.orgからお問い合わせください。TwitterとFacebookはこちら。
Sosei Heptaresについて
当社グループは、フルセットのバイオ医薬品企業であり、世界をリードするサイエンスによって人生を変える医薬品を生み出すことをミッションとし、日本発の国際的なリーディングバイオ医薬品企業になることを目指しています。
当社グループは、英国における世界をリードするGタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとしたStaR(R)技術、構造ベース創薬(SBDD)ならびに初期開発力と、日本における経験豊富な臨床開発力および商業化事業とを組み合わせ、グローバルに事業を展開しています。
これらの能力を活かし、神経疾患、免疫疾患、消化器疾患、炎症性疾患など複数の治療領域において、新薬候補物質の幅広いパイプラインの創出および研究開発の加速に取り組んでいます。当社グループは、自社開発、あるいは大手グローバル製薬企業や新興バイオ医薬品企業との提携を通じて、日本および世界の患者さまのため価値創出につながる医薬品の開発を図ります。
当社グループは、東京、大阪、ロンドン、ケンブリッジ、ソウルの主要拠点で事業を展開しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社(証券コード4565)のコーポレートブランドです。「そーせい」、「Heptares」、当社グループのロゴおよびStaR(R)は、当社グループの商標または登録商標です。
詳しくは、ホームページhttps://soseiheptares.com/をご覧ください。
LinkedIn: @soseiheptaresco
Twitter: @soseiheptaresco
YouTube: @soseiheptaresco
Gタンパク質共役受容体に対する構造ベース創薬(以下「SBDD」)および開発の世界的リーダーである当社グループと、世界最大の民間がん研究基金であるCancer Research UK(英国王立がん研究基金)は、当社グループが見出した、進行性固形がんに効果が期待される経口がん免疫療法候補薬HTL0039732の第I/IIa相臨床試験で、最初の被験者への投与を行いましたのでお知らせいたします。
HTL0039732は、プロスタグランジンE2(PGE2)に対する受容体の一種である、EP4受容体を介したシグナル伝達を阻害することで効果を発揮します。PEG2はがん微小環境でがん細胞の免疫回避を活性化させており、EP4受容体を標的としてPGE2の作用を阻害し、免疫系ががん細胞を識別・抑制する機能を高めることで、マイクロサテライト安定性*(MSS)大腸がん、胃食道がん、頭頸部がん、去勢抵抗性前立腺がんなど、既存の免疫療法では治療効果が十分でないがん種への効果が期待されます。本臨床試験から良好な結果が得られれば、このように十分な治療法がない患者さまへの効果的な治療法の提供に向け、大きく前進します。
本第I/IIa相臨床試験は、Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが資金拠出・デザイン・実施を担い、HTL0039732の毒性・忍容性・薬物動態の検討、第II相試験推奨用量の決定、単剤およびPD-L1阻害剤アテゾリズマブとの併用での抗腫瘍活性の評価、の三点を主な目的としています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが実施する本第IIa相試験では、特定のがん種での併用療法を対象に、最大4つのコホートで用量拡大を検討予定です。また当社グループは、その後の臨床開発・商業化に向け、HTL0039732に対する本試験の結果のライセンスを保有します。
本試験はケンブリッジ大学のBristi Basu博士(治験総括医)とキングス・カレッジ・ロンドンのDebashis Sarker博士(共同治験総括医)によって統括されています。現在、英国において、ケンブリッジ大学病院とGuy's and St Thomas' NHS Foundation Trustsで被験者募集が行われており、Experimental Cancer Medicine Centre(ECMC)ネットワーク内の他の施設でも近日中に募集が開始される予定です。
本試験の詳細については、こちらをご参照ください。
https://clinicaltrials.gov/study/NCT05944237?cond=NCT05944237&rank=1
Heptares Therapeutics社長で英国研究開発ヘッドのマット・バーンズは、次のように述べています。「Cancer Research UKとの提携により、HTL0039732を臨床試験に進めることができたことを大変喜ばしく思います。この経口投与可能な新規低分子医薬品候補は、当社グループのSBDDプラットフォームを用いて合理的に設計されており、多くのがん患者さまの治療に用いられる免疫療法の効果を高めるベストインクラスの医薬品となる可能性を有しています。」
ケンブリッジ大学のBristi Basu博士は、次のように述べています。「プロスタグランジンの受容体ファミリーに属し、複数のがん種においてがんの増殖を促進する免疫抑制環境の形成に関与しているタンパク質であるEP4を標的とした、HTL0039732の英国での臨床試験を開始できることを大変喜ばしく思います。HTL0039732を単剤で、あるいは免疫療法と組み合わせて研究することにより、がんと闘うための免疫調節を最適化する方法を詳しく知ることを目指しています。このEP4を標的とするアプローチにより、様々ながん患者さまにとって有望な治療選択肢を増やせることを期待しています。」
Cancer Research UKのCentre for Drug DevelopmentディレクターであるNigel Blackburn博士は、次のように述べています。「Sosei Heptaresとの提携において、この重要なマイルストンを達成できたことを喜ばしく思います。免疫療法が有効な患者さまとそうでない患者さまがいらっしゃるということは、より多くの人々の命を救う可能性のある治療法を提供するために、このような臨床試験がどうしても必要なのです。」
英国医薬品・医療製品規制庁(以下「MHRA」)は、HTL0039732に対し、上市までの時間を短縮し、患者さまの新薬へのアクセス改善を目的とした、革新的ライセンスおよびアクセス経路(Innovative Licensing and Access Pathway:ILAP)の第一段階としてイノベーション・パスポートを付与しました。MHRAは、生命を脅かす疾患や深刻な衰弱をもたらす疾患を治療する医薬品で、患者さまや公衆衛生上の要請がある場合に、イノベーション・パスポートを付与しています。
なお、今回の進捗に伴う金銭の授受は発生しません。
以上
注
* 大腸がん患者の約80~85%は「マイクロサテライト安定性(MSS)」に分類されます。これは、腫瘍内においてマイクロサテライトと呼ばれるDNAの短い反復配列の不安定性が低いことを意味します。MSSの腫瘍は免疫抑制的な環境に存在することが多く、免疫療法にうまく反応しません。
Cancer Research UK との契約について
当社グループとCancer Research UKは2022年7月に臨床試験およびライセンス契約を締結し、Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentが新規選択的HTL0039732の第I/IIa相臨床試験の資金拠出、デザインおよび実施を担います。当社グループは、臨床試験の開始に向け、前臨床試験を含む臨床試験に必要な活動を担い、HTL0039732の臨床開発および商業化を進めるために、本試験で得られた成果に対するライセンスを保有しています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentにより臨床試験許認可が取得されています。
Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentについて
Cancer Research UKは、がんの新規治療法の開発において素晴らしい実績を上げています。Cancer Research UKのCentre for Drug Developmentは、25年にわたり新規がん治療法の開発において先駆的取り組みを行い、140品目以上の新規がん治療薬候補の臨床試験を実施してきました。現在、前臨床開発、第I相臨床試験、第IIa相臨床試験の段階には、21品目の新規がん治療薬のポートフォリオがあります。また過去には、脳腫瘍に対するテモゾロミド、前立腺がんに対するアビラテロン、卵巣がんに対するルカパリブを含む6品目の新薬の上市に成功しています。加えて、他の2つの治療薬が開発後期の第III相臨床試験中です。www.cruk.org.uk/cdd
Cancer Research UKについて
Cancer Research UKは、研究を通じて人々の命を救うことを目的とした、世界有数のがん慈善団体です。
がんの予防、診断、治療に関する先駆的研究により、何百万人もの命を救ってきました。
Cancer Research UKは、その研究に対し英国政府からの資金援助を受けておらず、がんを克服するためのあらゆる取り組みは、民間からの重要な寄付金によって支えられています。
Cancer Research UKは、過去40年間で英国の生存率が2倍になった、中心的役割を担ってきました。
現在、がんの10年以上生存者数は4人中2人となっており、Cancer Research UKの目標は、2034年までにがんの10年以上生存者数を4人中3人にできるよう、さらなる進歩を実現することです。
Cancer Research UKは、4,000人を超える研究者、医師、看護師の活動を通じて、がんのあらゆる面における研究を支援しています。
Cancer Researchのビジョンは、パートナーや支援者とともに、すべてのがんが治癒できる日を一日も早く実現することです。
Cancer Research UKの活動に関する詳細やご支援方法については、電話0300 123 1022またはウェブサイトwww.cancerresearchuk.orgからお問い合わせください。TwitterとFacebookはこちら。
Sosei Heptaresについて
当社グループは、フルセットのバイオ医薬品企業であり、世界をリードするサイエンスによって人生を変える医薬品を生み出すことをミッションとし、日本発の国際的なリーディングバイオ医薬品企業になることを目指しています。
当社グループは、英国における世界をリードするGタンパク質共役受容体(GPCR)をターゲットとしたStaR(R)技術、構造ベース創薬(SBDD)ならびに初期開発力と、日本における経験豊富な臨床開発力および商業化事業とを組み合わせ、グローバルに事業を展開しています。
これらの能力を活かし、神経疾患、免疫疾患、消化器疾患、炎症性疾患など複数の治療領域において、新薬候補物質の幅広いパイプラインの創出および研究開発の加速に取り組んでいます。当社グループは、自社開発、あるいは大手グローバル製薬企業や新興バイオ医薬品企業との提携を通じて、日本および世界の患者さまのため価値創出につながる医薬品の開発を図ります。
当社グループは、東京、大阪、ロンドン、ケンブリッジ、ソウルの主要拠点で事業を展開しています。
「Sosei Heptares」は、東京証券取引所に上場しているそーせいグループ株式会社(証券コード4565)のコーポレートブランドです。「そーせい」、「Heptares」、当社グループのロゴおよびStaR(R)は、当社グループの商標または登録商標です。
詳しくは、ホームページhttps://soseiheptares.com/をご覧ください。
LinkedIn: @soseiheptaresco
Twitter: @soseiheptaresco
YouTube: @soseiheptaresco
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