今週のポイント
豪州の4-6月期CPI(消費者物価指数)が26日に発表されます。物価動向はRBA(豪中銀)の金融政策に影響を与えるため、要注目です。CPIでRBAの利上げ観測が強まる場合、豪ドルにとってプラス材料になりそうです。豪ドル/米ドルについては、FOMC(米連邦公開市場委員会)の結果にも注目です。
25-26日にFOMC、27-28日に日銀金融政策決定会合が開かれます。FOMCの結果に豪ドル/米ドルやNZドル/米ドル、米ドル/カナダドルが、日銀会合の結果にクロス円が反応する可能性があります。
カナダドルやメキシコペソは、原油価格の動向が材料になるかもしれません。原油価格が上昇を続ければ、カナダドルやメキシコペソにとってプラス材料になりそうです。
TCMB(トルコ中銀)は27日に四半期インフレ報告を公表し、エルカン総裁が会見する予定です。エルカン総裁の会見では、TCMBの今後の利上げペースについてのヒントが示されるかどうかに注目です。
今週の注目通貨ペア(1):<豪ドル/NZドル 予想レンジ:1.08000NZドル~1.10500NZドル>
RBA(豪中銀)は7月4日の政策会合で政策金利を4.10%に据え置く一方で、声明では「ある程度の金融政策のさらなる引き締めが必要になるかもしれない」と表明。利上げ再開に含みを持たせました。
豪州の4-6月期CPI(消費者物価指数)が26日に発表されます。この結果が次回8月1日のRBA会合における重要な判断材料になりそうです。CPIの市場予想は、総合指数が前年比6.2%、トリム平均値が同6.0%と、上昇率は1-3月期(7.0%、6.6%)から鈍化するものの、RBAのインフレ目標である2~3%を引き続き大きく上回るとみられています。
市場では、8月1日のRBA会合について「0.25%利上げする」と「政策金利は据え置かれる」とで見方が割れています。CPIが市場予想を上回る結果になれば、RBAの利上げ観測が強まるとともに、豪ドルが堅調に推移しそう。豪ドル/NZドルは上値を試す展開になると考えられます。
今週の注目通貨ペア(2): <米ドル/カナダドル 予想レンジ:1.30000カナダドル~1.35000カナダドル>
今週(7/24- )の米ドル/カナダドルは、25-26日のFOMC(米連邦公開市場委員会)の結果に大きく影響を受けそうです。FOMCでは、0.25%利上げすることが決定されるとみられ、焦点は9月以降にさらに利上げを行う可能性が示されるかどうかになりそうです(8月はFOMCの開催なし)。FOMCの声明やパウエル米FRB議長の会見が9月以降の利上げ観測を強める内容になれば、米ドルが全般的に堅調に推移して、米ドル/カナダドルが上昇すると考えられます。
原油価格の動向にも目を向ける必要がありそうです。原油価格の代表的な指標である米WTI原油先物は7月13日に一時1バレル=77.33ドルへと上昇して4月26日以来の高値をつけ、その後も高止まりしています。WTI原油先物が上昇を続ければ、原油高にも市場の意識が向かう可能性があります。原油高はカナダドルにとってプラス材料のため、その場合には米ドル/カナダドルの上値を抑える要因になりそうです。
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