*17:48JST エラン Research Memo(8):市場開拓余地は依然として大きい
■成長戦略
1. 事業環境
CSセットのメインターゲットは、ベッド数50床以上の病院及び介護老人保健施設等である。CSセットの認知度が向上して契約施設数は増加基調にあるが、市場開拓余地は依然として大きい。2022年12月期末時点のエラン<6099>の契約施設数2,060のうち、ベッド数50床以上の病院は1,271施設、ベッド数50床以上の介護老人保健施設等は318施設となった。厚生労働省による「令和3年度医療施設調査」及び「令和3年度介護サービス施設・事務所調査」をもとに同社が推定した市場開拓率は、ベッド数50床以上の病院で17.4%、ベッド数50床以上の介護老人保健施設等で7.7%に過ぎない。
また、同社推定による市場シェア(出所:同社の統合報告書「ELAN REPORT2022」)は、2021年12月時点の施設数11,389施設(50ベッド以上の病院7,413施設、50ベッド以上の介護老人保健施設等3,976施設)に対する市場シェアは、同社が12.8%(1,462施設)、未導入施設が56.9%(6,477施設)、A社が8.3%(950施設)、そのほか約30社が約22%(約2,500施設)となった。高齢者単身世帯、一人親世帯、若年層単身世帯の増加などにより事業環境は良好と言える。
2025年12月期の目標は営業利益70億円、市場開拓率26%
2. 新・中期経営ビジョン
新・中期経営ビジョン(2023年~2025年)では目標数値に、2025年12月期の売上高680億円(うちCSセットが600億円、新事業が80億円)、営業利益70億円、営業利益率10.3%、ROE26%、配当性向30%、市場開拓率26%を掲げている。営業強化、オリジナル商品による付加価値向上、グループシナジー創出、システム化による生産性向上、新規領域の事業化、海外展開(インドに続いて東南アジアへの進出を計画)などを加速する方針だ。
中長期成長ポテンシャルは大きく収益拡大基調
3. 中長期成長ポテンシャルは大きく収益拡大基調
入院セットビジネスは地味なビジネスと見られることが多いが、入院セット市場への参入障壁は見た目以上に高く、ノウハウを蓄積した同社の競争優位性は圧倒的である。CSセットの認知度向上や顧客ニーズに対応したサービス向上などにより契約施設数及び利用者数は増加基調であり、なおかつ市場開拓余地は依然として大きい。弊社では、同社の成長シナリオに変化はなく、さらなる付加価値向上や事業領域拡大などを勘案すれば、中長期成長ポテンシャルは大きく、収益拡大基調にあると見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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1. 事業環境
CSセットのメインターゲットは、ベッド数50床以上の病院及び介護老人保健施設等である。CSセットの認知度が向上して契約施設数は増加基調にあるが、市場開拓余地は依然として大きい。2022年12月期末時点のエラン<6099>の契約施設数2,060のうち、ベッド数50床以上の病院は1,271施設、ベッド数50床以上の介護老人保健施設等は318施設となった。厚生労働省による「令和3年度医療施設調査」及び「令和3年度介護サービス施設・事務所調査」をもとに同社が推定した市場開拓率は、ベッド数50床以上の病院で17.4%、ベッド数50床以上の介護老人保健施設等で7.7%に過ぎない。
また、同社推定による市場シェア(出所:同社の統合報告書「ELAN REPORT2022」)は、2021年12月時点の施設数11,389施設(50ベッド以上の病院7,413施設、50ベッド以上の介護老人保健施設等3,976施設)に対する市場シェアは、同社が12.8%(1,462施設)、未導入施設が56.9%(6,477施設)、A社が8.3%(950施設)、そのほか約30社が約22%(約2,500施設)となった。高齢者単身世帯、一人親世帯、若年層単身世帯の増加などにより事業環境は良好と言える。
2025年12月期の目標は営業利益70億円、市場開拓率26%
2. 新・中期経営ビジョン
新・中期経営ビジョン(2023年~2025年)では目標数値に、2025年12月期の売上高680億円(うちCSセットが600億円、新事業が80億円)、営業利益70億円、営業利益率10.3%、ROE26%、配当性向30%、市場開拓率26%を掲げている。営業強化、オリジナル商品による付加価値向上、グループシナジー創出、システム化による生産性向上、新規領域の事業化、海外展開(インドに続いて東南アジアへの進出を計画)などを加速する方針だ。
中長期成長ポテンシャルは大きく収益拡大基調
3. 中長期成長ポテンシャルは大きく収益拡大基調
入院セットビジネスは地味なビジネスと見られることが多いが、入院セット市場への参入障壁は見た目以上に高く、ノウハウを蓄積した同社の競争優位性は圧倒的である。CSセットの認知度向上や顧客ニーズに対応したサービス向上などにより契約施設数及び利用者数は増加基調であり、なおかつ市場開拓余地は依然として大きい。弊社では、同社の成長シナリオに変化はなく、さらなる付加価値向上や事業領域拡大などを勘案すれば、中長期成長ポテンシャルは大きく、収益拡大基調にあると見ている。
(執筆:フィスコ客員アナリスト 水田雅展)
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