リスクオフ一色の展開、見極めポイントは・・・?
米シリコンバレー銀行の破綻を受け日本株が急落しています。
米国において金利が上昇していたことにより、同行が保有する債券価格が下落。保有してた債券を売却し、約2400億円の損失となったことから、同行の経営不安が表面化したことにより、預金の解約が殺到し破綻につながりました。加えて米銀29位のシグネチャーバンクも破綻となったことで、銀行破綻が連鎖するのではないかとの不安から米国株が下落、日本株も連動して下落する流れとなっています。
この流れがどこまで連鎖するかは不透明ですが、今のところそれほど大きな下落にはつながらないのではないかと考えています。その理由としては2つあります。
ひとつめは・・・当局による預金保護等の迅速な対応を発表していることです。リーマンショックの再来を避けるために当局が積極的に対応を発表したことで、市場は落ち着きを取り戻しつつあります。ここからさらに想定外の金融機関破綻があれば暴落もあり得ますが、その可能性はそれほど大きくはないでしょう。
ふたつめは・・・利上げに対して消極的になる可能性が出てきたことです。今回の銀行破綻の原因は「利上げ」です。これまでFRBはインフレ抑制のために積極的に利上げを行ってきましたが、その影響が出てきたことで利上げに対して慎重にならざるを得ません。ですので市場が落ち着きを見せ始めれば、利上げ鈍化期待から株式市場全体に資金が流入してくる可能性があります。
このように考えると日本株も底打ちのタイミングはわかりませんが、日経平均株価27000円~27500円前後でいったん下げ止まれば、今回の調整が押し目買いのチャンスになるのではないかと考えています。過度に大きなリスクを取るのは禁物ですが、底打ちのタイミングをしっかりと見極めましょう。
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