CEHD Research Memo(3):SIerとしてシステム企画、構築、運用サポートで幅広く医療を支える(1)

配信元:フィスコ
投稿:2023/01/30 16:33
■事業概要

3. 事業内容
CEホールディングス<4320>は2023年9月期より報告セグメントを変更した。従来の医療ソリューション事業に健康相談窓口や特定保健指導の受託業務を加え「ヘルスケアソリューション事業」とし、今後の成長戦略の1つとして掲げるマーケティング支援にかかる事業領域を「マーケティングソリューション事業」として2つのセグメントを設けるとしている。「ヘルスケアソリューション事業」は電子カルテシステム、医療用画像解析ソフトウェア、医薬品・医薬機器の開発業務受託を取り扱い、「マーケティングソリューション事業」はデジタルマーケティングの顧客支援、デジタルサイネージシステムの販売やレンタルを行う。2022年9月期のセグメント別売上高及びセグメント別利益の構成比で見ると、「ヘルスケアソリューション事業」が売上高の98.0%、セグメント利益の99.2%を占める主力事業となっている。

1) ヘルスケアソリューション事業
ヘルスケアソリューション事業は同社グループの主力事業で、病院向けの電子カルテシステム開発・販売、及び医療情報システムインテグレーション(医療機関を中心としたユーザーの課題を解決するための情報システムの企画、構築、運用サポートなどを引き受ける事業)等である。同社の主力商品である電子カルテシステムを自社開発しており、診療記録システム(紙カルテを電子に置き換えたもの)、オーダリングシステム(医師が検査や投薬等の指示を入力し、それを受取者が処理する)、看護支援システム(看護業務や病棟管理)が連携し病院の基幹システムの役割を担う。これらを会計や画像管理、検査システムなどの部門システムからハードウェアやネットワークまで組み合わせて販売する。同社の電子カルテシステムは受注から稼働までから1年近くかかる場合もあるが、それは同社が電子カルテソフトウェアの販売に留まらず、設備や設定までシステムインテグレートを行う企業だからである。

ヘルスケアソリューション事業の中核となる電子カルテ事業では、CSIとMCSが電子カルテシステム「MI・RA・Is/AZ」を中心とした医療情報システム開発と受託システム開発を行っている。「MI・RA・Is/AZ」は一般病院向けパッケージ、療養病棟や精神病棟を有した病院向けパッケージ、ノンカスタマイズによる低価格で導入可能な小規模病院向けパッケージなど複数の製品ラインナップを揃えているため、様々な規模・形態の医療機関のニーズに応えられる。電子カルテの導入実績は2022年9月30日時点で883件であり、全国展開されている。加えて、全国800を超える医療機関によるノウハウが蓄積されていることにより、医療安全・経営改善・業務効率向上をサポートする強みを有している。また、主に日本電気<6701>(NEC)グループからの委託により、地域中核病院を中心とした大病院向けの医事会計システム、電子カルテシステム、オーダリングシステム、検査システム、輸血システム等の医療情報システムの開発など幅広い事業展開を行い、他社にはないサービスを提供することで差別化を図っている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 石灰達夫)

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