【来週の注目材料】0.25%利上げで見通しがほぼ一致、今後に向け会見などに注目=米FOMC
【来週の注目材料】0.25%利上げで見通しがほぼ一致、今後に向け会見などに注目=米FOMC
2月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されます。米連邦準備制度理事会(FRB)は前回12月のFOMCで利上げ幅を大方の予想通り0.5%に縮小しました。今回の会合では0.25%へさらに縮小すると見込まれています。前回のFOMCで示されたメンバーによる経済見通し(SEP)において、利上げの終着点(ターミナルレート)の見通しが、従来予想よりも引き上げられたこともあり、発表後は0.25%への再縮小と、0.5%維持で見通しが分かれていましたが、その後発表された米指標の弱さもあり、0.25%でほぼ織り込みが済んだ形です。
今年に入って発表された米主要指標をみると、6日の雇用統計(12月)は非農業部門雇用者数(NFP)や失業率が好結果となったものの、平均時給の伸びが予想及び前回を下回る弱いものとなりました。12日の消費者物価指数(CPI/12月)は総合、食品とエネルギーを除いたコア共に前年比・前月比が市場予想と一致しましたが、前年比に関してはそもそもの予想が11月と比べてかなり弱い伸びとなっていました。18日の生産者物価指数(PPI/12月)はCPIの弱い結果を受けて、弱めの予想となっていましたが、総合、コア共に予想をさらに下回る弱さとなりました。同時に発表された小売売上高(12月)も予想及び前回を下回る弱い伸びとなっています。
利上げ幅見通しがほぼ一致し、サプライズ要素が少ないこともあり、市場の注目は声明とパウエルFRB議長の会見に集まっています(今回はSEPの発表はありません)。前回のFOMCでターミナルレート見通しの中央値が5.00-5.25%となり、5.25%以上の見通しもそれなりに出たことで、当初は3月以降の0.25%利上げ継続見通しが広がっていました。しかし、上述の米指標の弱さもあって、間に据え置きを挟む形で利上げペースがさらにゆっくりとなったり、4.75-5.00%で利上げが打ち止めとなったりするという見通しが広がってきています。短期金利先物市場動向から見た利上げ割合を示すCME FedWatch Toolをみると、今回の0.25%をほぼ織り込む一方、3月については20%前後が据え置きを見込んでいます。当初利上げの継続によって5.00-5.25%到達が見込まれていた5月のFOMCに至っては、70%程度が4.75-5.00%以下を見込んでおり、当初の5%台乗せが少数見通しとなっています。その後のFOMCでの見通しを見ても、12月のFOMCで示された5.00-5.25%もしくはそれ以上まで金利が引き上げられる見通しは少数派にとどまっています。
前回のFOMCでのドットプロットを見ると、FOMCメンバー19名の内、わずか2名しかいなかったターミナルレートが4.75-5.00%止まりになるという見通しが市場の大勢となる中、声明や議長会見での今後の見通しにどのような変化が見られるのかが注目されます。
MINKABU PRESS 山岡和雅
2月1日に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果が発表されます。米連邦準備制度理事会(FRB)は前回12月のFOMCで利上げ幅を大方の予想通り0.5%に縮小しました。今回の会合では0.25%へさらに縮小すると見込まれています。前回のFOMCで示されたメンバーによる経済見通し(SEP)において、利上げの終着点(ターミナルレート)の見通しが、従来予想よりも引き上げられたこともあり、発表後は0.25%への再縮小と、0.5%維持で見通しが分かれていましたが、その後発表された米指標の弱さもあり、0.25%でほぼ織り込みが済んだ形です。
今年に入って発表された米主要指標をみると、6日の雇用統計(12月)は非農業部門雇用者数(NFP)や失業率が好結果となったものの、平均時給の伸びが予想及び前回を下回る弱いものとなりました。12日の消費者物価指数(CPI/12月)は総合、食品とエネルギーを除いたコア共に前年比・前月比が市場予想と一致しましたが、前年比に関してはそもそもの予想が11月と比べてかなり弱い伸びとなっていました。18日の生産者物価指数(PPI/12月)はCPIの弱い結果を受けて、弱めの予想となっていましたが、総合、コア共に予想をさらに下回る弱さとなりました。同時に発表された小売売上高(12月)も予想及び前回を下回る弱い伸びとなっています。
利上げ幅見通しがほぼ一致し、サプライズ要素が少ないこともあり、市場の注目は声明とパウエルFRB議長の会見に集まっています(今回はSEPの発表はありません)。前回のFOMCでターミナルレート見通しの中央値が5.00-5.25%となり、5.25%以上の見通しもそれなりに出たことで、当初は3月以降の0.25%利上げ継続見通しが広がっていました。しかし、上述の米指標の弱さもあって、間に据え置きを挟む形で利上げペースがさらにゆっくりとなったり、4.75-5.00%で利上げが打ち止めとなったりするという見通しが広がってきています。短期金利先物市場動向から見た利上げ割合を示すCME FedWatch Toolをみると、今回の0.25%をほぼ織り込む一方、3月については20%前後が据え置きを見込んでいます。当初利上げの継続によって5.00-5.25%到達が見込まれていた5月のFOMCに至っては、70%程度が4.75-5.00%以下を見込んでおり、当初の5%台乗せが少数見通しとなっています。その後のFOMCでの見通しを見ても、12月のFOMCで示された5.00-5.25%もしくはそれ以上まで金利が引き上げられる見通しは少数派にとどまっています。
前回のFOMCでのドットプロットを見ると、FOMCメンバー19名の内、わずか2名しかいなかったターミナルレートが4.75-5.00%止まりになるという見通しが市場の大勢となる中、声明や議長会見での今後の見通しにどのような変化が見られるのかが注目されます。
MINKABU PRESS 山岡和雅
このニュースはみんかぶ(FX/為替)から転載しています。
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