■日銀の追加政策修正見送りで安心感、金利低下も支援
今週の新興市場は続伸。週前半は日本銀行の金融政策決定会合を控える中、警戒感から下落が続いた。一方、週半ば18日、日銀が追加の政策修正を見送ったことが伝わると、目先の安心感から大きく上昇。週末にかけては続伸し、上値を伸ばした。米国で経済指標が相次いで下振れたことで、米10年債利回りが昨年9月半ば以来の水準にまで大きく低下したことなどが好感された。なお、週間騰落率は日経平均が+1.66%であったのに対して、マザーズ指数は+2.28%、東証グロース市場指数は+2.39%だった。
時価総額上位銘柄では、外資証券の新規買い推奨が確認されたM&A総合研究所<9552>が+9.8%、国内証券のレーティング格上げや株主優待制度の拡充、識学<7049>との資本業務提携が材料視されたTKP<3479>が+12.1%、昨年12月訪日外国人旅客数が前月比で1.5倍と拡大したことなどを背景にアドベンチャー<6030>が+13.1%と上昇した。ほか、地合いが好転する中、イーディーピー<7794>が+16.8%と上値を伸ばした。週間騰落率ランキングでは、東海大学での臨床試験結果や新株予約権の大量行使による需給改善が好感されたセルシード<7776>が+74.6%と急伸した。
■米インフレ&金利ピークアウト期待が追い風、個人の含み損益も改善へ
来週の新興市場は堅調な展開が見込まれる。日米主力企業の決算発表が本格化し、新興企業の決算も2月にかけて集中して控える中、決算を確認したいとの思惑が働きやすい局面ではある。しかし、日銀金融政策決定会合を無難に消化し、米長期金利も低位安定している中、地合いは好転してきており、新興株を巡る環境は良好といえそうだ。
米12月卸売物価指数(PPI)はエネルギー・食品を除いたコアで前年比+5.5%、前月比+0.1%とそれぞれ前月(+6.2%、+0.2%)から鈍化した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の決定に関して参考にする地区連銀経済報告(ベージュブック)では、「多くの地区で、販売価格の上昇ペースが最近の報告期間から減速した」、「全ての地区において調査対象企業は今後1年に物価の伸びがさらに減速するとの見通しを示した」と記載された。
さらに、今週末にかけては米ボストン連銀・コリンズ総裁のほか、米フィラデルフィア連銀・ハーカー総裁、ウォラーFRB理事などが相次いで0.25ポイントへの利上げ幅縮小を支持した。こうした米国でのインフレピークアウトやFRBの利上げ幅縮小に対する期待感も引き続き追い風となろう。
日経レバレッジETF<1570>の純資産残高が20日時点で5282億円と、昨年3月以来の水準にまで膨れ上がっている。信用買い残の積み上がり方からして日経レバETFを買い持ちしている個人投資家が多いようだ。こうした中、円高一服とともに日経225先物が今週末の米国時間に大きく上値を伸ばしてきていることは、個人投資家の含み損益の改善を通じて新興株にも好影響を与えよう。東証グロース市場の売買代金上位銘柄の多くが直近、良好な株価パフォーマンスを残していることも同様の好影響を与えよう。
個別では、12月訪日外国人客数が前月比1.5倍へと増加したことでインバウンド関連が再注目されている中、アドベンチャーなどに注目したい。同社株は2022年以降、100週移動平均線がサポートラインとなっており、今回も同線近くまでの調整からリバウンド基調を強めてきている。また、27日に決算発表を控えるM&A総合研究所も注目処だろう。
<FA>
今週の新興市場は続伸。週前半は日本銀行の金融政策決定会合を控える中、警戒感から下落が続いた。一方、週半ば18日、日銀が追加の政策修正を見送ったことが伝わると、目先の安心感から大きく上昇。週末にかけては続伸し、上値を伸ばした。米国で経済指標が相次いで下振れたことで、米10年債利回りが昨年9月半ば以来の水準にまで大きく低下したことなどが好感された。なお、週間騰落率は日経平均が+1.66%であったのに対して、マザーズ指数は+2.28%、東証グロース市場指数は+2.39%だった。
時価総額上位銘柄では、外資証券の新規買い推奨が確認されたM&A総合研究所<9552>が+9.8%、国内証券のレーティング格上げや株主優待制度の拡充、識学<7049>との資本業務提携が材料視されたTKP<3479>が+12.1%、昨年12月訪日外国人旅客数が前月比で1.5倍と拡大したことなどを背景にアドベンチャー<6030>が+13.1%と上昇した。ほか、地合いが好転する中、イーディーピー<7794>が+16.8%と上値を伸ばした。週間騰落率ランキングでは、東海大学での臨床試験結果や新株予約権の大量行使による需給改善が好感されたセルシード<7776>が+74.6%と急伸した。
■米インフレ&金利ピークアウト期待が追い風、個人の含み損益も改善へ
来週の新興市場は堅調な展開が見込まれる。日米主力企業の決算発表が本格化し、新興企業の決算も2月にかけて集中して控える中、決算を確認したいとの思惑が働きやすい局面ではある。しかし、日銀金融政策決定会合を無難に消化し、米長期金利も低位安定している中、地合いは好転してきており、新興株を巡る環境は良好といえそうだ。
米12月卸売物価指数(PPI)はエネルギー・食品を除いたコアで前年比+5.5%、前月比+0.1%とそれぞれ前月(+6.2%、+0.2%)から鈍化した。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が金融政策の決定に関して参考にする地区連銀経済報告(ベージュブック)では、「多くの地区で、販売価格の上昇ペースが最近の報告期間から減速した」、「全ての地区において調査対象企業は今後1年に物価の伸びがさらに減速するとの見通しを示した」と記載された。
さらに、今週末にかけては米ボストン連銀・コリンズ総裁のほか、米フィラデルフィア連銀・ハーカー総裁、ウォラーFRB理事などが相次いで0.25ポイントへの利上げ幅縮小を支持した。こうした米国でのインフレピークアウトやFRBの利上げ幅縮小に対する期待感も引き続き追い風となろう。
日経レバレッジETF<1570>の純資産残高が20日時点で5282億円と、昨年3月以来の水準にまで膨れ上がっている。信用買い残の積み上がり方からして日経レバETFを買い持ちしている個人投資家が多いようだ。こうした中、円高一服とともに日経225先物が今週末の米国時間に大きく上値を伸ばしてきていることは、個人投資家の含み損益の改善を通じて新興株にも好影響を与えよう。東証グロース市場の売買代金上位銘柄の多くが直近、良好な株価パフォーマンスを残していることも同様の好影響を与えよう。
個別では、12月訪日外国人客数が前月比1.5倍へと増加したことでインバウンド関連が再注目されている中、アドベンチャーなどに注目したい。同社株は2022年以降、100週移動平均線がサポートラインとなっており、今回も同線近くまでの調整からリバウンド基調を強めてきている。また、27日に決算発表を控えるM&A総合研究所も注目処だろう。
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関連銘柄
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(-0.06%)
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3479
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1,563.0
(15:30)
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6030
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3,545.0
(15:30)
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-70.0
(-1.93%)
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7049
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839.0
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7776
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(-3.14%)
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7794
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650.0
(15:30)
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-15.0
(-2.25%)
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9552
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1,207.0
(15:30)
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-19.0
(-1.54%)
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