【これからの見通し】きょうはECB当局者の講演に注目、来週のECB理事会を控えて

著者:MINKABU PRESS
投稿:2022/12/08 15:53
【これからの見通し】きょうはECB当局者の講演に注目、来週のECB理事会を控えて

 今週はドル相場の流れが停滞している。ドル指数のチャートを観察すると11月以降の下落の流れは継続している。ただ、今週は下げ一服となり、値動きが混とんとしている。来週は米FOMC、英金融政策委員会(MPC)、ECB理事会など主要中銀の政策決定会合が目白押しとなっており、今週は動きにくい週となっているようだ。あすには米生産者物価指数が発表される予定になっており、11月の米物価状況を知るうえで最も早い発表となる。注目度が高いだけに、きょうのところは市場は様子見となりそうだ。

 その中で、きょうは第6回欧州システミックリスク委員会(ESRB)が開催される予定。開幕とともにラガルドECB総裁の講演が行われる。続いて、デコス・スペイン中銀総裁の講演がある。今回のESRBのテーマは「金融安定化への挑戦」となっている。また、デコス総裁の講演テーマは「嵐の中の航行、現在のマクロ経済環境における政策の挑戦」となっている。まさしく、現在のECB政策の立ち位置が示されているようだ。インフレ鈍化か長期化か、利上げ幅の構成や中立金利水準に関する認識はどうか、見所は多い。

 この後の海外市場で発表される経済指標は、南アフリカ経常収支(第3四半期)、南アフリカ製造業生産高(10月)、米新規失業保険申請件数(11/27 - 12/03)など。米企業決算では、ブロードコム、コストコホールセールなどが注目されている。

minkabu PRESS編集部 松木秀明

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