注目2銘柄(2022.11.25)

著者:藤根 靖晃
投稿:2022/11/25 21:14

チーフ・アナリスト藤根靖晃が、直近に発行された全レポートから独自の視点(ROE・財務レバレッジ・PBR水準等)で、注目銘柄をピックアップしています。

サトーホールディングス <6287> 【2+→2+】

「好調な海外が全体の利益を支える構図が鮮明に」

 23/3期2Q(7-9月)は、前年同期比22%増収、営業利益は2.7倍の29億円となり、収益の落ち込んだ1Q(4-6月)から大きく収益性が改善。海外は旺盛な需要に加えて価格改定も進み、利益が大幅に伸長した。一方、国内のサプライは1Qに引き続き伸びて価格改定の進捗も見られたが、メカトロで、高粗利プリンタの拡販が遅れている模様だ。会社側は通期業績予想を見直したが、ロシア事業を除く業績予想では利益を引き下げた。国内でサプライの原材料高騰の影響が拡大しそうな他、高粗利プリンタ拡販の遅れを織り込んだことによる。TIWでは国内で未達懸念は残るが、海外が保守的で全体で計画は達成可能とみて、今回通期TIW予想も会社並みの水準に見直した。

予想ROE:6.7% PBR:1.0倍、来期予想PER:10.2倍、来期予想EPS成長率:50%株価(11/25終値):1,986円 Fモデルによる理論株価:3,036円(11月21日by服部隆生)

デンソー <6902> 【1→1】

「車両生産回復ともに業績は大きく上向く、電動化製品拡販が順調に進む」

 TIWは目標株価は11,000円を維持し、投資評価は「1」を継続する。その理由は、23/3期は2Q(7-9月)に増益に転じ、下期は前年及び上期から大幅営業増益が見込め、23/3期は厳しい事業環境下(上期中心に車両生産変動の影響を強く受け、期を通じて部材・物流費高騰影響を受ける)で大幅営業増益が見込めること、事業ポートフォリオ変革を加速し成長分野(環境、安全、安心、快適)へ集中を図るが、こうした中で電動化製品等の成長分野の拡販が進んでおり、更には先端分野での高い競争力を背景にトヨタ自動車グループ向けに留まらず、トヨタグループ外への拡販が進んでいることなどから中期的に自動車生産台数を上回るトップラインの伸長と増益基調が見込めるとのTIWの見方に変化がないことに加え、23/3期TIW予想PER15.4倍等の株価指標面にも特段割高感がないことなどによる。
予想ROE:8.4% PBR:1.4倍、来期予想PER:12.5倍、来期予想EPS成長率:23%株価(11/25終値):7,701円 Fモデルによる理論株価:7,660円(11月22日by高田悟)

TIWではコンセンサス・データ等を利用して、独自に日経平均の今期予想ベース、来期予想ベースのROE、PBR、リスクプレミアム等を算出しております。(詳しくは、以下のサイトをご覧下さい)
〔 http://column.ifis.co.jp/category/market/tiw 〕
こうして算出したマーケット参考値と個別企業の株価指標を比較し、さらにアナリストの予想を加味して選択をしています。
※文中のROE、PBR、PER等の数値は、特に断りが無い限りは、レポート発行時に算出した値です。

このページのコンテンツは、TIWの協力により、転載いたしております。
配信元: みんかぶ株式コラム

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