~ワッツブランドの本格展開に続き、次なる事業再構築へ~
【ポイント】
・大幅な円安が進行している。100円ショップは、海外からの商品調達が圧倒的なので、1ドル150円では提供できない商品が続出してくる。100円という基本価格を見直すことが業界で始まるだろうか。ワッツは均一価格を原則とするが、100円以外の高額商品で、顧客ニーズに合わせつつ、全体のバランスを図っていく方針である。
・プロダクトミックスで一定の粗利率を確保し、収益の下支えをしていくが、現状の延長では収益力の向上は見込みにくい。中期3カ年計画で掲げた目標、2024年8月期の営業利益21億円の達成は難しい。
・プライム市場の条件である流通時価総額100億円以上の継続的達成も、現状では困難である。ビジネス遂行において、スタンダード市場でも何ら問題はないので、その方向に舵を切る方が望ましい。
・中期3カ年計画に掲げた営業利益21億円を目指すには、1)為替が安定し、2)100円という基準価格の変更が業界で目途が立ち、3)その上で、当社の100円ショップを中心としたハイブリット戦略が効果を上げてくれば、売上の拡大と粗利率のアップが見込めるようになろう。
・現在は、仕入れ商品の見直し、高価格商品へのシフト、グループ業態との連携、海外への卸売りなどによって、対応を進めている。音通から100円ショップ事業約140店(音通エフ・リテール)を買収した。昨年10月から連結に入っている。年商80億円、のれんの償却を入れても、今期からは営業利益でプラスに持っていく方針である。買収後の統合効果が出てくるので、一定の成果はあろう。
・今後の経営方針は、1)円安対応を急ぐ、2)委託販売を一段と強化する、3)ファッション雑貨事業など、グループでの連携を強化する、4)海外は卸売を中心に継続を図る、という展開になろう。主力の100円ショップ業界は競争が激化しており、同質化すると下位は不利になる。小回りのきく店舗展開で優位性を発揮しつつ、次の構造改革に手を打っていく。その進捗に注目したい。
目次
1.特色 規模では業界4位ながら、小回りがきく存在
2.強み 迅速な出退店と独自の店舗オペレーションで収益を確保
3.中期経営方針 ワッツブランドをベースに高付加価値化を推進、M&Aも実行
4.当面の業績 円安への対応に向け、グループ連携を強化
5.企業評価 収益源の多様化に挑戦中
企業レーティング | B |
---|---|
株価 (2022年10月26日) |
646円 |
時価総額 | 89億円 (13.898百万株) |
PBR | 0.74倍 |
ROE | 4.4% |
PER | 16.6倍 |
配当利回り | 2.3% |
総資本 | 25600百万円 |
純資産 | 11931百万円 |
自己資本比率 | 46.6% |
BPS | 878.5円 |
決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 | EPS | 配当 |
---|---|---|---|---|---|---|
2013.8 | 41725 | 2074 | 2075 | 1123 | 88.6 | 17.0 |
2014.8 | 43573 | 1784 | 1799 | 948 | 70.0 | 17.0 |
2015.8 | 44462 | 1257 | 1263 | 700 | 51.7 | 17.0 |
2016.8 | 46176 | 1205 | 1193 | 718 | 53.0 | 15.0 |
2017.8 | 47494 | 1209 | 1272 | 839 | 62.0 | 15.0 |
2018.8 | 49480 | 1000 | 1037 | 633 | 46.8 | 15.0 |
2019.8 | 51399 | 716 | 656 | 70 | 5.3 | 10.0 |
2020.8 | 52795 | 1768 | 1731 | 774 | 57.8 | 15.0 |
2021.8 | 50702 | 1669 | 1586 | 965 | 72.1 | 22.0 |
2022.8 | 58347 | 998 | 1148 | 781 | 57.8 | 15.0 |
2023.8(予) | 60500 | 920 | 850 | 530 | 39.0 | 15.0 |
2024.8(予) | 65000 | 1000 | 1000 | 650 | 47.9 | 15.0 |
(2022.8ベース)
(注)ROE、PER、配当利回りは今期予想ベース。2013年3月1日で1:2の株式分割。2013.8期、2014.8期の配当は、東証2部、1部への変更記念配2円、2015.8期の配当は創業20周年の記念配2円を含む。
企業レーティングの定義:当該企業の、(1)経営者の経営力、(2)事業の成長力・持続力、(3)業績下方修正の可能性、という点から定性評価している。A:良好である、B:一定の努力を要する、C:相当の改善を要する、D:極めて厳しい局面にある、という4段階で示す。
レポート全文はこちらから
https://www.belletk.com/waltutu202210.pdf
関連銘柄
銘柄 | 株価 | 前日比 |
---|---|---|
2735
|
663.0
(11/21)
|
-12.0
(-1.77%)
|
関連銘柄の最新ニュース
-
東京都足立区に新店舗オープン!「ワッツウィズ 佐野ベニースーパー店... 11/21 13:47
-
愛知県知多市に新店舗オープン!「ワッツウィズ フィールアストリー店... 11/15 13:48
-
埼玉県富士見市に新店舗オープン!「ワッツ みずほ台駅東口店」でお得... 11/15 13:48
-
ワッツ×藤本美貴コラボ第四弾「冷蔵庫収納」で快適な暮らしを提案~2... 11/13 15:18
-
埼玉県秩父郡に新店舗オープン!「ワッツウィズ 小鹿野町セイムス店」... 11/08 13:48
新着ニュース
新着ニュース一覧-
今日 01:30
-
今日 01:21
-
今日 01:08
-
今日 00:30