引き続き“上値は重く、下値は堅い”…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/09/29 10:49

◆ 揺れ動けども… - 概ね“144円台”


昨日も“上値は重いが、下値も堅い”を地でいく展開でした。

「米10年債利回り」は一時“4%台”に到達したものの、ドル円を“145円台”に押し上げることは叶いませんでした。
一方で英金融市場の混乱回復を狙った「英国債買い入れ」から“ポンド買い戻し→ドル売り”も目立ちましたが、“144円割れ”ではすぐさま買いの手が入っている状況といえます。
「日米金利格差拡大」への思惑から“下値の堅さ”は健在だが、「ドル売り介入」を意識せざるを得ず、“上値の重さ”も残存しているからです。

◆ ファンダメンタルズ的には“ドル買い”に変化はないが…?


もちろん「介入の効果」や「2度目の介入実施」については、まだまだ不透明要素が多いのが実状です。
このため「介入催促相場」に移行するようなことがあれば、いつ“さらなる上値追い”につながらないとも限らない下地があります。

ただ現時点で問題となるのは、“仕掛け的な動き”の有無といえます。
そして連日の記載になりますが、“対象通貨(仕掛けやすい通貨)”に関しては「円以外にいくつも存在する」という事実があります。
「日米金利格差拡大」は如何ともしがたく、“ドル買い”そのものが緩むケースは想定しづらいところではありますが、ドル円に関しては引き続き“上値が重い”を前提にしたいところです。
もちろん“下値の堅さ”は健在と考えながらですが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


※ボラティリティが拡大していますので、いつもより値幅を拡大しております。

145.652(ピボットハイブレイクアウト)
145.859(+2σ)
上値5:145.260(ピボット2ndレジスタンス)
上値4:145.000(大台)
上値3:144.896(9/27-28高値)
上値2:144.695(ピボット1stレジスタンス)
上値1:144.498(+1σ)
前営業日終値:144.131
下値1:144.000(大台)
下値2:143.910(9/28安値)
下値3:143.818(9/22~9/27の23.6%押し)
下値4:143.738(ピボット1stサポート)
下値5:143.283(20日移動平均線、ピボット2ndサポート)
143.151(9/26安値、日足・一目均衡表転換線、9/22~9/27の38.2%押し)
143.000(大台)
142.781(ピボットローブレイクアウト)

《10:20》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想