目先は「円買い介入の効果・持続性」を確認する局面…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/09/15 11:03

◆ 「日銀、レートチェック」 - “142円半ば”へ反落


またまたサプライズ!!!

前日の米CPI後の動きは継続し、昨日も東京タイム序盤より“145円台乗せ”を窺う場面が見られました。
しかし“乗せ切れない”が続く中、またしてもサプライズが飛び出しました。

 『日銀、レートチェックを実施』

この報道は「円買い介入に向けた動き」と捉えられ、マーケットは“ポジション調整”を強いられました。

 『介入をやる時は間髪入れず行う(鈴木財務相)』
 『投機の為替変動は必要な措置を取らざるを得ない(神田財務官)』

さらに当該発言が加わったことから、いわゆる“投げ”が後を押した印象もあります。
こうしてドル円は“急反落(144.931円→142.558円)”となり、前日の急伸値幅の大部分を吐き出すに至っています。

◆ 当然「介入催促相場」は持ち込まれると見るが…?


このため「日米金利格差拡大」と「円買い介入」という思惑の狭間で、神経質に“揺れ動く”が本日の基本路線といえます。
為替介入には「相手国の同意が必要(ドル円の場合は米国)」との見方が一般的ですが、インフレ高騰に頭を悩ます米国は果たして「首を縦に振るのか…?」
あるいは当該疑問を解消するためには、いわゆる「介入催促相場(ドル買い・円売りの仕掛け)」が発生する可能性も否めない…?
ただし“昨日の今日”というスケジュール感ですので、“いますぐ”という可能性はかなり限定される…?

近い将来に発生するであろう「介入催促相場」には神経を尖らせつつも、目先に関しては「円買い介入(あくまで思惑ですが…)の効果・持続性」を先行させたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:144.543(ピボット1stレジスタンス)
上値4:144.371(9/14高値後の76.4%戻し)
上値3:144.025(9/14高値後の61.8%戻し、大台)
上値2:143.745(9/14高値後の50%戻し)
上値1:143.464(9/14高値後の38.2%戻し)
前営業日終値:143.163
下値1:143.000(大台、+1σ)
下値2:142.558(9/14安値、日足・一目均衡表転換線)
下値3:142.376(9/13~9/14の76.4%押し)
下値4:142.164(9/12安値、ピボット1stサポート)
下値5:142.000(大台)

《10:10》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想