“不安定な揺れ動き”は続く…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/08/25 11:35

◆ “ポジション調整”一服… - “137円前半”へ反発


「ロシア産天然ガスの供給不安」を背景に、米10年債利回りは一段と上昇しました。
このため前日に台頭した“ポジション調整”はすっかり影を潜めて、再び“ドル買い”が目立ちました。
「米利上げペース加速」への思惑が根強い中、ドル円は下げ幅を大きく取り戻し、“137.243円”へと一時水準を戻しています。

もっとも「パウエルFRB議長講演」を前に、“一方向への動意”そのものは限定されているのが実状です。
こうして“上値追い”にそのまま転じるのではなく、幾分“値を落として”、昨日の取引を終えています。

◆ 致し方ないところはあるが…? - “ドル買い”


「米9月0.50%利上げ」が“やや低下(40%弱)”しているだけに、“ドル買い(戻し)”が先行するのは致し方ないところといえます。
ただ「0.75%利上げ」は“既定路線とはいい難い(まだ60%強)”だけに、「まだ紆余曲折あり」と見るのが妥当と見るのが自然です。
いわゆる「蓋を開けるまでわからない」というのが現実を考えると、“様子見ムード”が漂いやすいと見るのが妥当ということになります。

◆ それでも「待ち構えるオーダー」を突破するのは至難の業…!?


オーダー状況を見ると、“日足・一目均衡表先行スパン上限(本日は136.597円)から下には”、ズラッと「ドル買いオーダー」が並んでいるとされています。一方で“8/23高値(137.699円)”から“7/22高値(137.955円)”にかけては、「ドル売りオーダー」が段階的に設定されているとも聞き及びます。

“揺れ動き”が基本であり、本日も“上を下へ”と変動する展開が想定されますが、“当該レンジ内”と見るのが妥当かもしれませんね。
もちろん“超えたor割った”際には、素直についていきたいところではありますが…。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:138.385(7/19-20高値)
上値4:137.955(7/22高値、+2σ、大台、ピボット2ndレジスタンス)
上値3:137.699(8/23高値)
上値2:137.516(ピボット1stレジスタンス)
上値1:137.243(8/24高値)
前営業日終値:137.116
下値1:136.697(8/23~8/24の38.2%押し)
下値2:136.597(日足・一目均衡表先行スパン上限、8/23~8/24の50%押し)
下値3:136.444(ピボット1stサポート)
下値4:136.322(+1σ、8/23~8/24の61.8%押し)
下値5:136.171(8/24安値)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想