本日も“不安定な揺れ動き”…!? - ドル円

著者:武市佳史
投稿:2022/08/24 11:17

◆ ようやく“ポジション調整”… - 一時“135円後半”


ようやく“ポジション調整”が入った…。

“137.699円”へ上値を伸ばす場面も見られたものの、“高値圏”であることはわかっておらず、その後は“高止まり”となりました。
そして事前予想を軒並み下回る米経済指標が発表されたNYタイムに入ると、マーケットでは大きく“巻き戻し”が進行するに至りました。
こうして米10年債利回りは“急低下(3.07%→2.98%)”を見せる中、ドル円も“急落(137.65円→135.814円)”を演じています。

もっとも「米利上げペース加速」への思惑は根強く、マーケットの見方は割れているのが実状といえます。
このためあくまでも冒頭で記した“ポジション調整”と見るのが妥当な状況であり、調整一巡後は“買い戻し”が再び先行しているのも事実といえます。

◆ “どちらにも振れる”可能性あるが…?


短期金先市場では「米9月0.75%利上げ or 0.50%利上げ」の可能性について、“ほぼ50:50”で織り込んでしまっています。
このため前者が優勢となれば“金利選好→ドル買い”が再燃しやすく、一方で後者が優勢となれば“巻き戻し→ドル売り”が盛り返す可能性が否めないところです。
それでも「ジャクソンホール会合」を明日に控えるスケジュール感を考えれば、いずれの展開になっても“一方向”というのは想像しづらい…?

ようやく入った“ポジション調整”ではありますが、本日も“不安定な揺れ動き”と見るのが妥当な状況のようです。
それでもポジションはまだ“ドル買い”に傾いており、“上昇往き過ぎ感”も解消されたわけではありません。
引き続き“過度な上値追い”に関しては、疑問に感じておきたいところです。

◆ ドル円 抵抗・支持ライン


上値5:138.385(7/19-20高値)
上値4:137.955(7/22高値、+2σ、大台)
上値3:137.699(8/23高値、ピボット1stレジスタンス)
上値2:137.254(8/23高値後の76.4%戻し)
上値1:137.000(大台、8/23高値後の61.8%戻し)
前営業日終値:136.747
下値1:136.407(日足・一目均衡表先行スパン上限、8/23安値後の50%押し)
下値2:136.264(+1σ、8/23安値後の61.8%押し)
下値3:136.000(大台、8/23安値後の76.4%押し)
下値4:135.814(8/23安値、ピボット1stサポート)
下値5:135.725(8/19安値)

《10:40》

武市佳史
株式会社マネーパートナーズ チーフアナリスト
配信元: 達人の予想