メキシコ中銀、9会合連続の利上げを実施!
【注目ポイント】21日MAを基準とする「6.646円」で下値サポートされるか否か
【シナリオ①】同MAで下値サポートなら、「6.865円」超えを試す展開
【シナリオ②】同MA割れなら、「6.500円」付近までの下押しを考慮
【当面の“主戦場”(コアレンジ)】「6.500~6.865円」
23日(日本時間24日未明)、BOM(メキシコ中銀)は政策金利を0.75%利上げし、7.75%とする旨を発表。加えて、今後の追加利上げを示唆したこともあり、メキシコペソ/円は下値しっかりの相場付きとなっています。
上図の各メルクマールを見ると、1) 21日MA(移動平均線)が右肩上がりであること、2) 遅行スパンがローソク足の上方に位置していること、3) ローソク足の下方に青色雲(=抵抗帯、先行スパン)およびパラボリック・SAR(ストップ・アンド・リバース)があること、そして4) DMI(方向性指数)でADX、+DI、-DIが収斂する状態となっている(上図青色点線丸印)ことから、メキシコペソ/円・日足チャートは、緩やかな上昇トレンド継続を示唆するチャート形状であると判断します。
他方、直近のローソク足がBB(ボリンジャーバンド)・+1σラインを基準とする「6.755円」を下回る“上昇バンドウォーク崩れ”となっていることから、足もとでは一旦の下押しを模索する時間帯と捉えて良いでしょう。
目先の注目ポイントは・・・約1カ月間における市場参加者の平均コストを示す21日MAを基準をとする「6.646円」(上図黄色矢印および緑色線)でローソク足が下値サポートされるか否か。
筆者が予想する今後のシナリオは以下の通りです。(シナリオ①、②)
[シナリオ①]
これからの時間にかけて、21日MAで下値サポートされた場合は、「下値固め」→「小反発フロー」となる可能性も。当該ケースでは、「上昇バンドウォークの再開」や「+DI>-DIの乖離拡大」も伴いながら、BB・+2σラインを基準とする「6.865円」(上図Ⓐ赤色線)超えを試す展開となりそうです。
[シナリオ②]
一方で、21日MAを終値ベースで下回った場合は、「下値基準線割れ」→「もう一段の下押し」となる可能性も。当該ケースでは、「遅行スパンのローソク足接近」や「-DI>+DIの乖離拡大」も伴いながら、BB・-1σラインおよび青色雲の下辺である先行2スパンを基準とする「6.500円」(上図Ⓑ水色線)付近までの下押しを考慮すべきでしょう。
上記シナリオ①および②を概括すると、当面※のメキシコペソ/円は「6.500~6.865円」を“主戦場”(コアレンジ)とする下値しっかりの相場付きとなりそうです。よって、当該レンジを考慮した上での「押し目買い」あるいは「打診買い」も一案でしょう。(※ここでの「当面」は、1~2週間のスパンを想定しています。)
今後のメキシコペソ/円については、上記テクニカル要因のみならず、ファンダメンタルズの側面から、ⅰ) WTI原油先物や銅先物などの国際商品市況の動向、ⅱ) メキシコのCPI(消費者物価指数)結果、そしてⅲ) BOM(メキシコ中銀)とBOJ(日銀)の金融政策スタンスの相違(乖離)に対する見通しや思惑などが材料・動意となりそうです。
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